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東京マンガレビュアーズ厳選おすすめ漫画レビュー

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東京マンガレビュアーズの三桁を超えるレビューの中でも、面白い!これは売れた!など、特徴的なレビューを編集部で厳選してまとめていきます。ぜひご覧ください。
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#講談社

天才シンガーの華々しいデビューを支える、音楽業界の生々しい舞台裏『アンサングヒーロー』

【レビュアー/ミヤザキユウ】 創作ビジネスはしんどいよマンガ、ゲーム、映画、そして音楽などなど、創作でビジネスをやるのはしんどいことです。 テクノロジーの発達に伴って、ひと昔前とは比べ物にならないくらいやりやすくなったのは間違いありません。新たな表現を模索するペースも段違い。それでも、創作の根っこにあるのは「今までなかったものを作る」ことなのは変わりません。 だから本当にいいものができるのかどうかは最後まで誰にも分かりません。しかも、それを繰り返していけるかどうかも不明

ホリエモンが「今年のイチオシ」と語り親近感まで抱いた、普通の女子高生の生きづらさとの向き合い方『スキップとローファー』【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 東大を目指し進学校のない田舎町から上京してきた女子高生が主人公の物語。 私も主人公よりもっと田舎の街に生まれて、実家から通える距離に進学校がなかったら同様の境

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】「歴史×クライム・サスペンス」大河ロマンの持つ妖しい魅力『満州アヘンスクワッド』

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 最近読んだ『満州アヘンスクワッド』はメンバーにレコメンドしてもらった作品だ。流石に何年もマンガHONZ時代から一緒にやってるメンバーだけあって私の好みを熟知して

平凡な脇役・鈴木と佐藤に学ぶ、天才と肩を並べる「凡人の生存戦略」 『DAYS外伝』

すごい誰かとすごくない自分Twitterを眺めていると、到底たどり着けない深みのある言葉に出会います。いったい何を食べたらこういう表現を生み出せるのかと、自分にがっかります。 同じ現象を見ているはずなのに、思いもよらない角度から鋭い考察を突き刺すひとを目の当たりにします。その発想の源泉はどこで育まれるのかと、自己嫌悪に陥ります。 43歳にもなると、「これだけ年上だったら仕方がないよね」という言い訳もできず、才能ある10代、20代の行動が目から脳に流れ、いままで何をして

コロナ禍の今こそ語られるべき、寄生生物侵略下における主人公・シンイチの決断『寄生獣』

こんにちは。株式会社コルクの佐渡島です。 今回は、今まさにウイルスが世界を蔓延しているこの時代に、全世界の人に読んでほしいおすすめの漫画を紹介します。 僕の生涯ベストワンの作品でもある、岩明均さんの『寄生獣』です。 この『寄生獣』をもう何回読んだことでしょうか。僕は漫画を読み返すとしたら勢いよく全巻いっき読みしたいので、長い漫画はちょっと苦手なんです。100巻ぐらいの漫画は、さすがに1日で読み返すことができないじゃないですか。でも10巻くらいだと、「よし読むぞ」って決め

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】 ドキュメント漫画家・吉本浩二が描く現代夫のリアル『定額制夫のこづかい万歳』

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 作者の吉本浩二さんは私とガチ同世代。彼の漫画は割と売れてる方だと思う。 だが、子供二人いるとこんな感じになるのだろうか。 お小遣い制という謎の制度にかねてから疑問を持っている私からする