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響け!ユーフォニアムのこと
コンビニの本コーナーでそのタイトルを見た時は二度見したですよ。
吹奏楽部に所属する高校生が主人公の小説で、漫画化、アニメ化、映画化されている作品。見かけた後、ググってその作品を知り、動画サイトでアニメの演奏シーンを観て号泣して以来、ファンです。
ユーフォニアムは、かなりマイナーな楽器だと思う。
中学に入ってその楽器と初めて出会い、担当することになったのだけど、「何の楽器担当しているの?」と聞かれるのが、ちょっと嫌だった。聞いてくるほとんどの人が知らない楽器だったので。
「チューバの小さいやつ」
「トランペットとホルンの大きいやつ」みたいな説明を何度したことか。
「え?UFO?」と何度聞き返されたことか。
そんなマイナーな楽器が本のタイトルになって、かつ、主人公の吹奏楽部員はユーフォニアム担当。
吹奏楽部経験者がこの作品をタイトルから知ったとしたら、殆どの人がわたしと同じように、「え?なんでユーフォの子が主役なの?」と思ったのでは。
自分でいうのも何だし、例外もあると思うので申し訳ないですが、ユーフォニアムのマイナーさと比例するのか、この楽器を担当する子は概ね地味系だった。
チューバを担当するには体格が中途半端だけど、背はそこそこ高い。けれど花形楽器(トランペットやフルート、サックスなど)を担当するほどには華がない。
自分自身の実感と、他担当者や他校の生徒に対して、そういう印象を持っていたので、まさかこの楽器とその担当者がフューチャーされた物語が出てくるとは。
で、実際にこの物語を読んだり、アニメを観たら、本当に素晴らしかった。
代表に選出されたメンバーとされなかったメンバーの微妙な距離や、思うように吹けない悔しさ、コンクール前の緊張感、発表後の歓喜悲哀。細かいところで言うと、部員の譜面に大きく書かれた「全国」の文字まで。。。
部活時代の追体験ができる最高の内容だった。演奏シーンだけで涙出るわ。。
ユーフォニアム以外の楽器もちゃんと素敵な演奏シーンが散りばめられているし、何よりユーフォニアムの地味だけど、温かい響きの音がとてもいい。
この地味でマイナーな楽器の担当になった時は、正直微妙な気持ちでいっぱいだったけど、でも練習するうちにその低音の控えめながらも温かい響きが好きになっていった。
この作品に触れるたびに、また合奏とかしたいなあと懐かしく思い出している。
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