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【ココロの旅#55】「エ-エアメール」-ワタクシの人生「イロハ帳」

 こんにちは、紅葉も今が盛りの地域も多いようですが、北からは雪の便りも届いています。皆さんはお元気ですか。
足元の落葉を眺めながら、日一日と冬への移ろいに少しの寂しさをおぼえる今日この頃です。

~机上から世界へ~
これが海外旅行のはじまりかも...

1)一般的意味:

📖航空輸送される郵便物。特に、国際航空郵便を指す。日本における国際郵便は1870年代に始まったとのこと。

🐐かつては数か月かかる船便から始まって、今ではものの数日で他国へ届くサービスもあるようです。無論、ネットの即時性にはかないませんが...

2)ワタクシの旅:

📧初めてのペンパル

ペンパルーこの現代で、一体どのくらいの人がこの言葉に馴染みがあるのか、若干不安ですが(笑)、海外の文通相手のことをこう呼んでいました。

中学校で英語を学ぶようになり、海外に興味を持ち始めた頃、ペンパルを見つけて英語で手紙を書き、エアメールで送ることにハマっていました。

当時、「ペンパルと文通する方法」のような指南書があり、手紙の書き方に始まり、英語表現、封筒の書き方、そして、実際にペンパルを見つけるにはというところまで記載されているという、実に面倒見の良い本で。

ペンパルの見つけ方は、日本にある国際的なペンパルの団体に、「ワタクシと文通しませんか?&自己紹介(in English)」という手紙と希望する文通相手の条件(国や地域、性別、年代、趣味など)を書いて送ると、団体が他国の同様の団体に紹介してくれるというシステム(今思うと、個人情報ダダ洩れ...牧歌的な時代でしたね)、但し書きに『必ずしもペンパルのご希望が叶うとは限りません。特に、英語圏の国は人気が高いので返信を貰う可能性はとても低くくなります』のような記載があったことを記憶しています。

で、ワタクシも例外なく英語圏(英国とシンガポール)の人を希望しました(笑)。そして、「ペンパル希望」を出したことすら忘れた数か月後に2通の手紙がポストに入っていたんです。
それらは「イタリア」と「インドネシア」からはるばる我が家にやってきたのでした。

🐐日本製の指南書(ガイド本)って、どのジャンルにおいても、なんであんなに面倒見イイんでしょうね(笑)。いや、勿論有難いことなんですけど、過度な面倒見の良さって良いことばかりではないような気もします...

👩‍🦰イタリアの女の子からのお手紙

わざわざワタクシを選んでイタリアから手紙を送ってくださった相手に、当時のワタクシときたら「英国じゃない~!」とガッカリするという失礼さ。
ところが、封を開けて見ると、初めてのお手紙なのに彼女の写真が同封され、おまけに小さな雑貨(何かは忘れた)まで入っていてビックリしました(そして、いっぺんで気に入った)。
スキー場で撮ったと思われるご家族の写真の中央には、はにかんだ笑顔の女の子がいました。当時のワタクシは「イタリア=スパゲッティが美味しい、欧州の暖かい国」程度の知識しかなかったので、スキー姿の写真がとても不思議に思えましたが、丁寧に書かれた手紙を読みながら、心の優しいペンパルができて良かったと心底思いましたし、イタリア北部に住む彼女とは、数年ほど手紙のやり取りをしました。
今思えば、当時、日本や日本人に関心を持ってくれたイタリア人(しかも中学生)というのも相当に珍しかったのではないでしょうか...

🐐頂いた雑貨の返礼をどうするかと悩み、結局、千代紙で鶴と花を折って同封するというエコノミカルな手法に若干の心の痛みをおぼえながら送ったのですが、彼女はいたく感動したらしいのが次の手紙で分かり...更に胸が痛みました(笑)。

👩‍🦱インドネシアの女の子からのお手紙

インドネシアの彼女のお手紙にも写真が同封されていました。目のクリっとした大人びた美人な姿、この写真を見て「ワタクシは写真パス、イラストで誤魔化す」ことに。

彼女からの手紙は、同年代の女の子が持つ思いや悩みを綴るというよりも、お互いにお互いの国のことをよく書いていたように覚えています。
インドネシアの日常生活や学校で習うことなど、手紙を通じて異国の南国の様子を想像していました。
こちらも日本のことを知っている範囲で「正しく」書いていたと思うのですが...何せ、当時は地方在住だったので、それが標準的な日本のことだったかどうかは怪しいデス(笑)。

🐐こんなご縁がありながら、インドネシアには未だ行ったことがないのです。皆さんバリ島はサイコーと言うし、ボロブドゥールにも行きたい...

🌎アチコチの国から

その後、学生時代に知り合った留学生などを通じて、色んな国の人と文通するようになりました。念願の米国人とも(笑)、そして、最も遠い国はジンバブエでした。一体、どんな内容を書いていたのか・・・
お互いの国や文化の紹介に加えて、日々の徒然を、しかも自筆で。なので、人によっては読みにくく、???となることもしばしば。
そして、便せんや封筒が個性的なのも印象的でした。
ワタクシは、日本人らしく(?)オニオンスキンと呼ばれるエアメール専用の薄い便せんと封筒を求めましたが、送られてくるお手紙は三者三様。
ノートを破いたものもありましたが、それもまた愛嬌があり、むしろ現地の様子がよりリアルに想像できて面白かったです。

クリスマスカードのやり取りも楽しかった思い出の一つです。こちらから送る時に和風の美しいカードを迷いながら選んでいましたが、その際に日本美術の良さを改めて知るということにもなりました。

実際に自身が海外旅行を経験する前に、ワタクシの言葉や文字はもうすでに数か国も旅していたのだなぁ…

3)おまけ:

国際文通週間・・・例年10/9からの一週間、「世界の人々が文通によって文化の交流に努め、世界平和に貢献することを目的」として制定されたそうです。
心込めてしたため、美しい日本の切手を貼った手紙を出す。それを心待ちにしている異国の友人がいる・・・そんな幸せな光景が目に浮かびます。

<今日の美-Bon voyage! >

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