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【素的視点から#043】少しずつ、ちょっとずつ

poco a pocoー学生時代から覚えている数少ないスペイン語の一つなのですが、ご存知の方も多いでしょうか。

意味は、はい、タイトル通りです。

語感も字面も可愛らしいし、発音も似たような意味の「一歩一歩」とちょっと近しいので、

“あー、まだ先は長いなぁ”

と、根を上げそうになるときに、poco a pocoが口をついて出ることがあります。

私の母語は日本語ですが、長丁場で自己を励ますには、「少しずつ」では字面から控えめさと若干の修行的要素が、「ちょっとずつ」はなんだか幼くて頼りない感じを受けるのですよね、あくまで個人的なものですが。

その点、poco a pocoは見た目は洋物ですし、”ポコ ア ポコ”と語感が良いので、長い道中でも少しの陽気さを感じられるような気がする。

何かに向かって進んでいる時には辿ってきた途が見えにくく、
ちょっと一息と休憩している時には先が長く見え、
ゴールに着いたらこれまでの距離などもう見えなくなり、
また次を目指す…

ついこの前まで、そんな私でした。我が事ながらお疲れさん、と言いたくなります。

ただ、この秋の内省ウィークでは来し方を思い返すことになりました。

ポジ(よくやったね、私!)でもネガ(ああすりゃ良かった、トホ…)でもなく、つらつらと眺める感覚、もはや情動も痛みもなく、淡々としたもの。

別に人生の秋というわけでもないのですが(苦笑)。

そのおかげか、少しずつ、ちょっとずつ、行く末も同じように、淡々と観る心持ちができたような気がしています。

<今日の美>


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