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【素的視点から#050】秋のココロ

抜けるような青空と優しい黄金色の光ーこれが十月のイメージなのですが、今年は、もうひとっ飛びに晩秋の様相ですね。

コートやジャケットの襟を立てる仕草も決して大袈裟ではないような、子どもたちの笑い声も夕闇にすーっと吸い込まれそうな、そんな夕暮れは、もう少し先のことと思っていましたが。

満月は一昨日でしたが、昨晩のお月様もほぼまん丸でした。
少し遅めの時間に散歩に出たのですが、まるでお月様とともに歩いているようで、夜道でも心強く思う反面、何故だか、急に寂しさを覚えました。

頭上に注ぐ美しく清らかな月光に呼応するかのように、心の奥から込み上げる、普段はほとんど感じることのないメランコリー…特に哀しいことがあったわけでもないのに。

途中、進路を変えてお月様が見えない路地を歩いてみたものの、あの感情は抜けず、帰宅するまでずっと続きました。

部屋に入ると、憑き物が落ちたかようにいつもの自分に戻ったのですが、あの感情は何だったのかと不思議で、しかも、いつもと違った疲労感もありつつ。

いわゆる満月の影響かもしれませんが、あの寂しさは、むしろ、晩秋特有のものなのでしょうね。

改めて、秋のココロー“愁”を味わった、そんなひとときでした。

<今日の美>

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