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【軽自動車が45万?】低価格EV2選【中国製とフランス製】

たかゆきです。
最近EV界隈の情報を楽しみに眺めてますが、45万円のEV車が中国で発売されており大人気です。2020年12月現在のEV車を取り巻く状況を正しく理解いただくため、最新の低価格EV車について2車種紹介します。
※客観性を高めるため、中国とヨーロッパから一台ずつ選出しました。

おすすめ1:【中国製の激安EV車】宏光MINI EV

元々長年廉価車を作っていた『上汽通用五菱汽車(SAIC-GM-Wuling Automobile:GM40%出資)』が、2020年7月末に発売開始した小型のEV車です。特徴は、2ドア4シーターの日本の軽自動車を一回り小さくしたようなサイズ感。最高速度は 時速105km航続可能距離は、廉価モデルで120km(EPA基準:約84km)。

見た目も含めて、都内の近距離を走るには必要十分のスペックではないでしょうか。航続可能距離は短いですが、たくさん売れて充電インフラが整えばそこは問題にはならないと思います。

低価格の都市型EVというジャンル
車種としては、都市部の市街地のみを走るアーバンビークルを標榜した車です。EV車というと、テスラのような400〜500万以上するラグジュアリカーを想像しますが、ミニカージャンルで一応4人乗りである点から、日本の軽自動車の代わりになりうるキラー車種と言えます。

テスラを超えた! 2020年10月の売上台数No.1のEV車
2020年7月の発売以降、早くも中国の売上台数でNo.1となりました。正直この値段であれば、私でもすぐに欲しいくらいです。先進国の都市部の需要や、日本の地方の2台目需要にも対応できるスペックと価格、途上国の若者の1台目にもよい、夢のあるモデルとなるでしょう。

最大の特徴は政府の補助金なしでも圧倒的に安い価格
昨今のEUや各国政府などが購入支援など補助金でEV車の推進をブーストしていくのがトレンドとなっていますが、宏光MINIのゲームチェンジャーな点は、補助金がいらないくらいシンプルに安い点です。耐久度や剛性などいろいろ課題があるかと思いますが、多くのユーザーが購入することで、プロダクトとして自然と成熟していくものと思います。また、そもそも遠出やシビアなシチュエーションで使うことを想定していないので、必要機能の敷居がかなり低い点も特徴的です。

宏光MINIのスペック(出典:EVSmart)

おすすめ2:【フランスの老舗の100周年モデル】Citroen Ami 70万円またはレンタル月額2,500円

フランスの老舗自動車会社Citroenは今年で設立102年を迎えますが、1960年代後半に発売した小型自動車Citroen Amiのリバイバルとして発売した個人向けEV車。車体サイズは、全長2.41m x 全幅1.39m x 全高1.52mで、宏光MINIよりさらに小さいサイズ感。乗員は2名、航続距離は約70km、最高速度は約45km。高速道路は走れませんが、割り切った仕様が低価格を実現している理由でもあります。地味に車体カラーのブルーグレーが可愛くてオススメです!(女性向け雑誌風)

免許不要の個人用EV車
このAmiはEVの新たな層の開拓として、「Quadricycle」とカテゴリとして販売されています。実はEUでは、日本の原付枠のような(厳密には異なりますが)、14歳以上かつ講習を受ければ免許不要で運転のできる「Quadricycle」というカテゴリがあります。学生など若者が主に通学等に活用しており、免許を持たないものでも乗れるというコンセプトは、EV車の裾野をさらに広げる革新的な車種の一つと言えます。本体価格は約70万円ですが、月額約2,500円からのレンタルプランもあり、サブスク時代に新たな層の開拓に余念がないのも好感が持てます。

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まとめ:2030年に向けたEV車の展望

最新の廉価版EV車の動向から、EV車の廉価版とラグジュアリー車に二極化し、徐々にEVカルチャーが成熟していることを理解いただけましたでしょうか。各国が新車販売をEV車のみに絞り始める2030年を遠くと見るか近くと見るかは人それぞれですが、初めてのiPhoneが2007年に発売されてから、たったの5年〜10年で携帯(ガラケー)がスマホに置き換わったように、IT時代の電子機器が席巻していくスピードは想像を軽く超えてくると思います。

また、各国でEV車の開発や社会システムへの組み込みに一生懸命に取り組んでいる様子が伺えたと思います。ここまでお読みいただいてありがとうございます。EV関連のニュースを見る際のひとつの材料になれば幸いです。

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