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セミナーイベントを安定・スムーズに配信する伊藤さんの事例(ライブ振り返りライブ)

今回はゲストのライブ配信を一緒にふり返るLive企画。私のチャンネルではお馴染みのOutliner.jp 伊藤さんをゲストに、実際のイベント配信を一緒に語っていきました!

伊藤さんが用意してくださったスライドはなんと50ページ超。今回のアーカイブには、セミナー総会、ビジネス向けのライブ配信を、安定・スムーズに行うための工夫が詰まっています!

このnoteではその中から一部の情報をピックアップして紹介していきます。アーカイブには何倍もの情報が詰まっていますので、ぜひご覧いただければと思います^^

実際のアーカイブ

<目次>
00:00 幕間
01:05 OPムービー
01:55 OPトーク
07:13 トラブル
09:40 セミナーイベントの概要
11:22 画面構成
13:11 進行表
16:44 サンプルムービー
17:47 質問タイム
24:33 会場と機材構成(映像)
27:53 機材構成(音声)
31:06 マイクについて
36:26 質問タイム+照明について
46:40 配信
52:02 回線
58:26 質問タイム
1:09:35 配信音量(ラウドネス基準)
1:18:39 リップシンク
1:23:12 質問タイム
1:30:13 プレゼン資料の運用・緊急時
1:35:49 今後の課題
1:45:19 質問タイム
1:55:42 EDトーク

伊藤さんについて

主に業界団体・会社様のシステムサポート、映像制作、配信サポートなどを行っています。以前は商業カメラマンをやっていた経験もあり、配信はUSTREAMが流行した頃からやられています。

また、ご自身で多数の電子書籍も出版されており、非常に多岐に渡って活動をされている方です。今回の配信でも「自分でも何屋なんだろう」と言っていたのが印象的でした^^

今回の配信について

今回は業界団体のアワード受賞者をお招きするイベントでした。大きく第一部の受賞サービス紹介のプレゼン、第二部のパネルディスカッションの構成となっています。

会場は主催団体が入居するビルの会議室。回線は事前のIPV6化の恩恵もあり、比較的高速な回線が確保できていました。ただ、天井照明が少し暗い部屋だったこともあり、照明が必要な環境でした。

配信先はYouTubeとツイキャスへの同時配信です。会員の方はYouTube、一般参加者はツイキャスという区分けになっていました。さらにYouTubeはバックアップ配信もあり、3つの配信エンコーダーが用意されていました。

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機材構成の概要

大きくは2カメラ・5マイクを、スイッチャーと音声ミキサーを組み合わせながら配信をしていきます。メインはハードウェア配信が2つ、更にバックアップ用にソフトウェアを使った配信が行われました。

映像はビデオプロセッサー「Roland VP-42H」で映像を作りつつ、ミキサー「Zoom LiveTrak L-8」の音声とは、スイッチャー「Roland V-02HD」でミックスをしていきます。

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映像のポイント

今回は登壇者が4名おり、それぞれの顔を抜いたレイアウトがデザインされていました。しかし、実はカメラは2カメで、「Roland VP-42H」の映像合成機能を使ってうまく映像を抜いて配置しているのが印象的でした。

これによりカメラの台数を減らして、荷物やセッティングのコストを下げることができます。その分の時間を他の調整に回すことができ、全体の安定を作る上では有効な方法だと思いました。

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また、映像と音声をミックスする「Rolnad V-02HD」は、他にも準備中画面を表示する役割も担っています。その切り替えはフットスイッチで行っていて、V-02HDと連携できる「BOSS FS-5U」が2つセットされていました。

万が一の際に素早く、簡単に映像・音声を切り替えられるのは素晴らしいですね。私は以前ボタンで用意していましたが、より簡単に操作できるフットスイッチは自分も導入したいと思いました。

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音声のポイント

音声は5つのマイクを「Zoom LiveTrak L-8」でミキシングします。L-8は3つのモニター出力があり、それぞれに流す音声の切替が可能です。そのため配信には全ての音声を流しつつ、会場スピーカーには動画・BGMの音声のみを出力しています。

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また、それぞれのマイク音声は配置に合わせてPAN(定位)を変えています。これにより立体的に感じたり、また、音声を聞き分けることがしやすくなる効果があります。これは地味ながら、配信を演出する良いTipsですね!

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また他にも配信では、音量バランスを整えるために、ラウドネス値を意識した調整方法も紹介されていました。基準となる音声ファイルを用意して、それを元に音量を調整していく手法です。ぜひ詳細は配信アーカイブの1:09:35からをご覧ください。

照明について

今回の会場は会議室でしたが、天井照明が少し暗い場所でした。そこで照明が二灯用意されていました。使われていたのは「Godox ML-60」と「Godox UB130W」です。130cmのアンブレラで、会場全体が柔らかい光で照らされていました。

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伊藤さんは敢えてローエンドなタイプのカメラを利用しています。これは機材の運搬やセッティングのコストを下げて、その分を別の準備に回すことができます。映像のポイントでも同じことを書きましたが、これは伊藤さんの配信でベースとなる考え方です。

一方でカメラのスペックが下がると、暗い環境ではノイズが発生しやすくなります。なので、照明はとても重要な機材なんですね。なので照度計も用意して伊藤さんの基準に合った明るさを作っているそうです。

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事前の準備が大事

伊藤さんの事例を聞いていて印象的なのは、事前の入念な準備です。それは機材だけでなく、イベント主催者とのコミュニケーションから始まっています。

絵コンテや機材構成、当日のチェックリストなどの各種ドキュメント類が用意され、関係者には共有がされています。これはフォーマットに入力をしてもらいながら、主催者と一緒に詰めていくそうです。

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とても丁寧に擦り合わせを勧められていることが分かりますね。また、実際の進行に合わせたサンプルも映像も作成します。これは画面レイアウトを確認するだけでなく、進行の流れが無理がないかを確認する上でも有効だそうです。

とても丁寧に擦り合わせを勧められていることが分かりますね。一見コストが大きいようにも見えますが、こうして一つずつ詰めていくことで結果的にはトラブルが回避されるのだと思いました。

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サンプル映像を紹介する様子


いかがだったでしょうか。沢山のノウハウを紹介してきましたが、実は本編の内容はまだまだ伝えきれていません。ぜひ続きはアーカイブをご覧いただきたいと思います。

また、伊藤さんには以前に「みんなのライブ配信発表会 Vol.2」でも事例を発表いただきました。ぜひこちらも併せてご覧いただければと思います!^^