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簡単にリプレイ配信ができた!Roland P-20HDを試して分かった基本的な使い方

今回のテーマは、Rolandのリプレイヤー機材「P-20HD」です。

手の出しやすいリプレイヤーが他にないため、以前から気になっていた機材でした。

リプレイヤーと言うと、なんとなくイメージは付きますが、実際の操作感は想像ができていませんでした。

今回は実際に触って分かった基本操作を紹介したいと思います。

P-20HDの概要

P-20HDは2020年にRoland社が発売したリプレイヤー製品です。リプレイヤーですので、録画しながらのリプレイ再生が可能です。通常の録画機材は一旦録画を止めないと再生ができません。

私はこの手の製品を触るのは初めてでしたが、リプレイヤーとは結構お高い世界のようです。お値段は20万円ほどですが、リプレイヤー市場としては最もお安いエントリー機になるのかと思います。

ちなみに、P-20HDは外部から動画データの読み込みはできません。再生できるのはP-20HDで録画した動画のみなので、残念ながらポン出し機のような使い方はできません。

映像の入出力端子はHDMIが2つずつ。入力には両方にスケーラーを備え、サブの出力端子はメイン/メニュー画面/リプレイ映像の3種類を切り替えできます。

音声の入出力端子は、HDMI音声とは別にRCA端子を備えます。

P-20HDのバックパネル

静止画表示とオーディオプレーヤーの機能も搭載しています。静止画はPNG、オーディオはwavを、それぞれ最大16ファイル保存できます。

保存したファイルはパッドにアサインされ、ワンタップで再生ができます。

アサインされたパッドのLEDが光る

P-20HDの基本操作

P-20HDの操作は「プロジェクト」を作ることから始まります。

このプロジェクトごとに設定や録画データ、静止画やオーディオファイルなどの扱いが切り替わります。

本体画面には「LIVE IN」と「REPLAY」の2つの映像が映っています。

LIVE INは入力している録画中のライブ映像です。REPLAYは操作しているリプレイ映像で、最も速くてもLIVE INから1秒ほど遅れた映像になります。

再生する箇所はダイヤルで早巻き戻しをしながら探していきます。ダイヤルでは「JOG」と「SHUTTLE」の2種類で、早巻き戻しの速度を切り替えることが可能です。

SHUTTLEは最大で128倍速まで対応しています。

再生位置が決まったら、映像出力をLIVE INからREPLAYに切り替えます。これで、出力される映像がリプレイ映像に切り替わりました。

再生は横のTバーを使うのが良さそうです。Tバーを動かすと再生ができますが、同時に再生スピードの調整役も担っています。

出力を切替 → Tバーで再生 → 行き過ぎたらダイヤルで調整、といった流れなのかなと思いました。

リプレイタイミングの記録

リプレイするタイミングは「クリップ」として登録することができます。

登録は「IN」と「OUT」で再生区間を指定して行います。タイミングは、LIVE IN・REPLAYのどちらからでも作れるようです。

登録したクリップはリストに表示され、さらにパッドから再生することができます。

クリップは更に「パレット」というグループ登録ができます。

これは最後にハイライトを再生する時に備えて、選りすぐりのリストを作っておく機能のようです。

P-20HDはこの辺りの概念がミソで、あくまで録画ファイルは一つであり、その中にクリップとパレットで、再生タイミングを記録していくようです。

引用:P-20HD リファレンスマニュアル

その他の機能

今回は試せませんでしたが、P-20HDには面白い連携機能もあります。その一部を紹介します。

液タブ連携

P-20HDはWacom製液晶タブレットとの連携ができます。

リプレイ映像に線や文字を書き、手書きの線でわかりやすい解説することができます。

これはなかなか面白い連携ですよね。言葉だけでなく、図解で補足できるのは、なかなかに面白い演出だと思いました。

引用:https://proav.roland.com/jp/products/p-20hd/

スイッチャー連携

P-20HDはスイッチャーと連携して、自動的に再生・スイッチングができます。ただし、現状では連携できるスイッチャーが「Roland V-60HD」のみです。

実際にVR-6HDと接続をしてみましたが、やはり連携はできませんでした。残念ながら、その他のスイッチャーは対応していないようです。

Blackmagic Design社で言えば、録画・再生機材のHyperDeck StudioはどのATEMスイッチャーとも連携ができます。それに比べると、連携できるのが1機種だけというのは、率直に残念ですね。。

V-60HDとP-20HD
引用:https://www.roland.com/jp/news/0888/


以上、Roland P-20HDの基本操作の紹介でした。

使ってみた率直な印象としては、思っていた以上に簡単なことでした。もっと難しいのかと思っていたのですが、すぐに使い方は理解できました。

ただ、リプレイはスピードが求められる操作だと思うので、その環境で迷わず操作するためには慣れが必要なのだと思います。それ専任の人が必要なレベルで、他の操作との併用は難易度が高そうですね。

また、私自身はリプレイが必要な配信をするチャンスがないので、ぜひお使いの方がいれば感想を聞いてみたいと思いました。

気になっていた方のご参考になれば幸いです!

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