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【みんなの配信現場】アコーディオン教室の発表会 〜「みんなで作る音楽会」 byでーさん〜

今回は配信現場の取材レポート!あるアコーディオン演奏会の配信現場を取材させていただきました。

趣味配信とお聞きしていましたが、中々の規模と機材構成で大変勉強になりました。また、私も配信担当としてスタッフ参加することで、色々と実体験を持って感じることがありました。

今回はそんな配信現場の様子をお届けします^^

※補足※
私の取材先は、主に配信のプロではない視聴者さんの現場です。そのため、必ずしも正しい構成や考え方ではない場合があることをご了承ください。しかし、その分様々な工夫があり、現場は気付きに溢れています。その様子が皆さんのご参考にもなれば嬉しく思います。

追記:振り返りライブやりました

実際に配信をした でーさんをゲストに、一緒にふり返るライブ配信を行いました。より詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください^^

イベントについて

今回取材したのは、アコーディオン教室の発表会配信です。15名ほどの生徒さんが順番に演奏を発表していく内容でした。

配信をまとめていたのが、私のチャンネル視聴者さんである でーさん(@day__sun)です。色々な縁がありボランティアでの配信で、でーさんの配信に興味がある友人が集まり、総勢8名チームでの配信でした。

ガチガチの配信案件ではなく、またチームも初心者だけれど配信に興味がある方達が集まっており、とても和気あいあいとした雰囲気で配信が進んでいたのが印象的でした。私自身もとても楽しく参加することができました^^

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アコーディオンがまた映えること😂

会場

会場は都内の音楽スタジオです。縦長の会場だったので、前に演奏者・生徒の皆さん、後ろに配信チームという配置になりました。

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機材構成

まず、全体の機材構成がコチラです。でーさんが事前に用意されていた機材構成図をお借りしました。(とても綺麗!)

ざっくり書くと、マイク3入力、カメラ3入力、モニター出力3、最終配信という構成でした。では順番に紹介して行きたいと思います。

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カメラ

カメラは3台構成。BMPCC6Kが2台、BMPCC4Kが1台で、前右左の3方向から捉えていました。内2台には人がついて随時画角の調整を行っていました。

さすがのBMPCCと、後述する照明の雰囲気もあり、とても雰囲気のある映像になっていたのではと思います^^

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マイク

アコーディオン用に演奏者の足元に2本、司会用に1本の構成でした。いずれもダイナミックのマイクですね。

プロのかたからすれば物足りなさもあるのかもしれません。ただ、自分はこの規模と目的を考えれば十二分に綺麗に収録できていたと思います。音響スタッフを手配する規模ではなく、また関係者に配信できれば良いこの状況としては、私自身とても勉強になりました。

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ミキサー

音響ミキサーは会場で用意されたものでした。会場のスピーカーと連動する形で既にセットされています。

こちらは最初に音声調整を行い、イベント中のボリューム調整は映像スイッチャー(ATEM Mini Pro ISO)側で行われていました。

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映像スイッチャー

映像と音声をまとめるスイッチャーは、みんな大好き「ATEM Mini Pro ISO」が使われていました。

ATEM Miniの操作は2名体制です。スイッチングハブ経由で別々のPCからATEM Software Control起動、それぞれ音声とテロップなどを分担しながら操作していました。できることは知りつつも、分業する様子を初めて見たので、個人的にはとても印象的でした。

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照明

照明は天井照明に加えて、追加のライト「Aputure 120d」が1つ用意されました。頭には球状のランタンソフトボックスが装着され、登壇者を照らしていました。

照明が映像に映り込まないよう、ブーム付きのライトスタンド用意。「Manfrotto コンビブームスタンド 420B」が安定して照明を支えていました。でーさんも大きすぎず、持ち出しに便利とのこと。

印象としては、この一灯があるだけで随分と雰囲気が変わった印象を持ちました。特にレンズ越しに覗いた時に、程よい陰影とテカりが生まれたと言いますか...。ベストは2灯〜3灯なのかもしれませんが、これ一つあるだけでも十二分に雰囲気が生まれて、やはり照明は重要だなと改めて思った構成でした。

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配信

最終配信は私が持参したLive U Soloから行いました。docomo・softbank・会場LAN・テザリングのWi-Fiという、4つの回線を使って配信となりました。

ただ、ATEM Mini Pro ISOからはLAN経由で出力しています。HDMI OUTはマルチプレビュー用に使う必要があるからでした。そのため、「ATEM Streaming Bridge」を使い、LAN経由での出力が行われました。

個人的には、ハブ経由でもATEM Streaming Bridgeが動作したのが印象的でした。ATEM Mini Pro ISOのLANからは、ハブ経由でPC2台と同時に接続しています。勝手にできないと思い込んでいたのですが、これは幅が広がりそうな活用です。

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演奏者へのフィードバック

演奏者向けにはプログラム映像の返しモニター、iPadの時計表示が置かれていました。どちらも丁寧なフィードバックで、こういった準備は大事だなーと改めて感じました。

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トラブル

最終的に準備は間に合い、配信は大きな問題なく終えることができました。ですが、準備中にはいくつかバタついた箇所があり、紹介をしたいと思います。

・HDMIの長さ問題
当初、返しモニターには映像が映らず「NO SIGNAL」と表示された状態でした。最終的に、これは10mのHDMIケーブルを使ったことが原因だったことが分かります。
これは光ファイバーのHDMIに交換したことで改善できました。使用したのはCANAREのAPF15-HDMとAPF10-HDMです。でーさんも、とても軽く、しなやかでおすすめとのこと^^
・無線マイク
最初、司会用には会場の無線マイクを使う予定でした。しかし、どうにも音声が入ってきません。色々と試した結果、無線の電波が司会の位置まで届かないことが分かりました。急遽XLRケーブルを継ぎ足して、有線マイクを用意することにしました。

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届かなかった無線マイク

・ATEM Streaming Bridgeの設定
リハーサル中、YouTubeに届く最終音声に異常がありました。圧縮された音声で、まるで16kbpsしかないような音でした。結果的には、これはATEM Streaming Bridgeの設定によるものでした。
ATEM Mini Pro ISOには配信品質の設定項目がありますが、当初はこれを空白でStreaming Bridgeに送っていました。30Mbpsで送出され映像に問題はなかったのですが、思わぬ罠となっていました。品質設定を変えると、途端に音声は改善されました。

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当初、品質は空欄で開始していた

・回線
途中、配信ビットレートが1,000kbpsしか出ていない一幕がありました。これは会場LANの帯域が制限され、同時にモバイル回線も速度が低下したことによるものでした。その後ドアを開けるなどでモバイル回線の状況が改善し、一時的な現象で終えることができました。
Live U Soloといえど、回線状況が同時に悪化することで安定配信ができるとは限らないことを実感しました。とはいえ、この状況でもしっかりと配信を継続できたことは頼り甲斐を感じました。

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会場LANが59kbpsしか出ていない

その他、感じたこと

その他、細かな点で感じたことをご紹介したいと思います。

・会場機器の良し悪し
感じたのは、普段使い慣れた訳ではない機材を使う難しさです。機能としての使いかはもちろんですが、フェーダーのつまみが一つなかったりもしました。事前に十分に確認したり慣れるのも難しいので、会場機材の利用は難しさがあるなと感じました。
・分業から生まれる余裕
今回、配信チームのメンバーが豊富で、しっかりと分業体制が取られていました。これによって生まれた余裕は大きく、配信が成功した大きな要因だったと思います。いつもワンオペな自分にとっては印象的なことでした。

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タイムキープ係の方もいました

・二重扉の怖さ
モバイル回線の乱れですが、会場が二重扉だった影響は大きいと思います。実は事前下見で配信テストも行ったのですが、その時は片方の扉しか閉めていなかった記憶があります。いやはや、しっかりと二重扉で検証しなければ意味がないよな、と自分に呆れました。やはり防音設備の会場は少し怖さがありますね。

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完全防音の会場です

これからも配信レポート続々!

いかがだったでしょうか。私自身が普段やることのない配信で、とても勉強になり、また楽しい現場でした。でーさん、お誘いいただき本当にありがとうございました!
最近はライブ配信の取材活動に力を入れていまして、他にもいくつかレポートが控えています。どの会場も学びが深いので、ぜひご期待くださいませ^^

そして、今までは「ライブ配信1回で○万円」という配信代行スタイルでしたが、これからはそれに囚われずに活動幅を広げたいと思います。具体的にはお代は最低限で、代わりに情報発信させてもらうことで配信をサポートしたいと思っています。
それこそ今回のようなボランティアイベントではお題もいただいていません。この記事の用にノウハウ発信させていただく代わりに、Live U Soloも配信の経験も提供するというものです。

そこで得たノウハウはnoteやYouTubeに整理して発信していきます。また、より小さなノウハウは、定期購読マガジンで毎日発信しています。このマガジンは私の活動のサポートにもなるので、ぜひ一度ご覧いただければ幸いです✨