YoloBox Pro、アップデートで気になっていた不具合が修正されました
今回のテーマは配信機材のYoloBox Pro。以前から愛用してきたこの機材ですが、最近アップデートが加わりました。
とてもパワフルな機材であるとともに、随所に甘い点も多かったこの機材。特に気になっていた不具合がアップデートで解消されていることを確認しました。
今回はその後の追加情報として、その内容を紹介していきたいと思います。
YoloBox Proとは
YoloBox Proはオールインワンかつ携帯性の高い、ライブ配信スイッチャー&エンコーダーです。
概要としてはHDMIが3入力1出力、音声が2入力1出力です。しかし、他にも豊富な端子を搭載しており、USBのWebカメラ入力やSIMスロットまであるのは驚きですね。
加えて、その大きなモニターでPinPやスプリット、テロップ合成や動画再生…などなど、本当に豊富な機能が搭載された機材です。
一言で書けば、小規模な配信現場の機材数を減らし、機動性を高めるスゴイ機材です。
気になっていた不具合が改修
そんなYoloBox Proですが、パワフルさと共に作りの甘さも随所に見られます。主観ですが、この辺りは中国深圳の勢いが持つメリット・デメリットなのかなと思います。
ただ、中には頭を悩ませる大きな不具合もありました。特に気になっていたのは動画再生と音声遅延の2つです。
以前にもnoteに書いたこの2つでしたが、先日公開されたver2.0.2では無事改修が行われていました。
動画のノイズ問題
YoloBox Proの大きな強みの一つが、それ単体で動画の再生ができてしまうことです。SDカードに保存した動画ファイルを再生することができます。
ただ、私の環境では再生した動画に帯のノイズが入る現象が起きていました。720pの解像度まで落とせば回避できましたが、それはなんとも納得がいかない部分でした。
キャプチャした画像がコチラです。下部に濃い緑の帯が入っているのが分かると思います。先日の配信でも、最初の蓋絵にガッツリ入っています。
Ver2.0.2ではこの現象が修正されました。メーカー担当者によれば4K解像度まで対応しているそうで、実際に手元でも問題なく再生できることを確認しました。
これで高画質もそうですが、いちいちエンコードし直す手間を省くことができますね。
音声が遅れる問題
次は音声が遅れる問題です。個人的にはこちらの方が大きな問題でした。
これはライン・マイク端子から入力した音声が、映像よりも遅れて配信されるというもの。
通常は逆で、音声の方が早く配信されてしまうため、音声ディレイの機能で調整したりします。YoloBox Proはなぜか音声の方が遅れてしまい、もう単体では調整のつかない状況になっていたのでした。
検証結果
どの程度遅れているのかを検証した結果、HDMI端子ではおよそ100ms、LINE端子ではおよそ200ms、映像よりも音声が遅れていることが分かりました。
これはこちらの動画をYoloBox Proに映像・音声入力して、YoloBox Proで録画した映像を、動画編集素ソフトで確認しています。
不具合は改善を確認
こちらもVer2.0.2では不具合が改善されていることを確認しました。
HDMI・LINE入力の両方とも遅延量が減少しており、通常・許容できる範囲内になっています。これで安心してミキサーを使うことができますね。
改善後に、同じ検証をした結果がコチラです。
まとめ
長らく使ってきたYoloBox Proですが、今回の不具合修正により個人的にはようやく勧めやすくなってきた印象です。
メーカーの方によれば、これまでは機能を拡げる方の開発に力を入れ、これからは安定化の方により多くのリソースを割いていくようです。
気になっていた方は、このタイミングから検討してみはいかがでしょうか。ご参考になれば幸いです。