PTZカメラの便利さを学ぶ 〜FoMaKoのコスパが良いPTZカメラ KN20Aを試してみて〜
今回のテーマはPTZカメラについて。
以前からコスパが良いと噂を聞いていたFoMaKo社の製品を試してみました。
実際に試してみると予想以上に便利で、PTZカメラが人気な理由がよく分かりましたし、同時にデメリットを感じる部分もありました。
今回はそんな使ってみた感想を紹介したいと思います。
私とPTZカメラ
パン(左右)・チルト(上下)・ズームを遠隔操作することができるカメラです。
通常、カメラは三脚で縦横に向けたり、またレンズやレバーでズームをします。PTZカメラはそれを遠隔操作できるので、配信卓にいながら操作できて便利です。
ライブ配信でも人気な機材の一つな印象で、コミュニティでも多数の方がお持ちな印象です。過去には現場も見せてもらったことがあり、現場を効率化できる印象を持っていました。
便利なPTZカメラですが、私は一般的なものは持っていませんでした。擬似的にカメラジンバルの遠隔操作を試したこともありますが、準備や配線には煩雑さがありました。
また、昨年購入したOBSBOT Tail Airはかなり小型のPTZカメラでした。
とても便利な機材なのですが、小型故にズーム性能が弱点です。PTZカメラによくある後ろからのズームで被写体を捉えるような使い方ができませんでした。
そんなわけで、以前から興味はかなりあったのですが、良いキッカケがなく一般的なPTZカメラの購入には至っていなかったのでした。
そのため今回のPTZカメラ購入は、個人的には念願の機会だったのでした。
PTZカメラ FoMaKo KN20Aを購入
今回購入したPTZカメラはFoMaKo社「KN20A」です。
FoMaKo社のPTZカメラはコスパが良いと評判な印象です。「KN20A」の価格は10万円ほどですが、搭載している機能に対しては安価な製品だと思います。
PTZカメラを比較するポイントの一つは端子なのかなと思います。KN20AはHDMIに加えてSDI、そしてNDIやSRTなど各種ネットワーク伝送にも対応しています。
状況によって端子を使い分けられるのはとても便利です。長距離を這わせられるSDIは便利ですが、HDMIで近場に出したい時もあります。両方選べるのは便利ですね。
ちなみにもしNDIが不要なら「FMK20SDI」というNDIの無いモデルも用意されていました。7〜8万程度まで価格が下がるので、より導入ハードルは下がりそうです。
SDIもないHDMIのみのモデルもありますが、なぜか価格は同じ程度でした。
今回購入したきっかけは、KN20AのNDI機能がアップデートで強化されたことです。
最新のNDI HX3が加わり、マルチキャスト方式にも対応しました。日本ではこの2つに対応した安価なモデルはまだないはずで、これらを試したい思いもあり購入をしてみました。
操作方法
KN20Aの操作はリモコン/管理画面/コントローラーの大きく3種類があります。
リモコンはテレビのような感覚で操作ができ、手軽に使うことができます。ただ、赤外線なので距離に限界があったり、遮蔽物や人がいると届かない可能性があります。
ネットワーク接続していれば、管理画面にアクセスすることもできます。こちらからプレビュー映像を見ながら設定をすることができました。
管理画面には本体のIPアドレスを入力すればアクセスすることができます。
最後はコントローラーです。ネットワーク経由やケーブル(RS232)で操作することができます。
今回、コントローラーはレンタルをしてみたのですが、直感的に操作することができて好印象でした。ただ、安くても5〜6万円はするので、価格面がハードルですね。
実際に使ってみた
昨日のイベントでは、実際にFoMaKo KN20Aを使い配信を行ってみました。
コントローラーも導入するとともに、スイッチャーにはOsee GoStream Duetを使うことでNDIの映像を受信してみました。
結果的に、FoMaKo KN20Aはとても使い勝手が良かったです。
最初は会場引き絵だけのつもりでした。実際には状況に応じて役割が変わり、質疑応答では質問者にカメラを向けたり、登壇者バストアップのカメラで調整が必要な時には代打を担ったりしてくれました。
何よりKN20Aから這わしたケーブルはLANケーブル一本です。電源はLANケーブルのPoE規格で給電しており、映像もNDIで伝送を行なっていました。これで遠隔から操作もできるのは、素晴らしい使用感でした。
NDIの遅延も僅かなもので、通常のビデオカメラと併用しても問題はありませんでした。使用したスイッチングハブも安価なものだったので、これくらいの使い方ならコスパ良く運用できることを実感しました。
今回は同じFoMaKo社のPTZコントローラー「KC608N」もレンタルで試してみました。
意外と場所をとるので、実は最初は無くてもいいかと思っていました。しかし、初めて使うメンバーがサクサクと操作している様子を見て、これは必須級かもしれないと認識を改めました。
ジョイスティックでPTZの操作ができると、人を追いかけるのも直感的に行うことができます。操作性的にも、チームで運用する的にも重要なツールだと思いました。
ただ、このコントローラーの細かい操作感には違和感が残ります。
基本的な接続自体は、問題なく行うことができました。一方で、明るさやフォーカスの設定など細かな操作で、不具合に感じるような部分もあります。
まだ深く触れておらず原因などは不明なので、引き続き研究は深めていきたいと思いました。
ケースの話
ちなみに、FoMaKo KN20Aにちょうど良いケースも見つけることができました。
「Lykus HC-2520」がまさにジャストフィットです。ただ、私はネットワーク経由の操作が前提だったこともあり、リモコンをいれられるスペースはないです。
FoMaKo KN20Aを触ってみて、普段のカメラに比べるとサイズが大きくなり、またカメラの可動部分も多いので普段以上に運搬も気を遣うと思いました。
今まで以上にケースの選定や持ち運ぶ量の調整などは重要になりそうです。この辺りはPTZカメラ特有のポイントになるのかもしれません。
以上、FoMaKo社のコスパが良いPTZカメラ「KN20A」を試してみた様子の紹介でした。
今回はファーストインプレッション的な内容でしたので、引き続き使用していく中での学びを紹介していければと思います。
この記事がPTZカメラに興味があった方のご参考になれば幸いです。
レンタルのススメ
今回検証に使用した機材はパンダスタジオ様にてレンタルの支援をいただきました。
気になった方は、まずレンタルで試されてみてはいかがでしょうか。
▼PTZカメラ FoMaKo KN20A
https://bit.ly/48mGwNL
▼PTZコントローラー FoMaKo KC608N
https://bit.ly/48o1coI
こちらのリンクからレンタルいただくと、私の紹介実績として今後も支援をいただきやすくなります。(※アフィリエイトはないです)
ご利用の際は、ぜひこちらからご利用いただければ幸いです!