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【文字起こし】ライブ配信初心者にオススメな音声ミキサーを考えるLive 〜TASCAM Model12、YAMAHA MG12、ZOOM L-8の比較〜

今回のテーマはライブ配信初心者にオススメする音声ミキサーです。

これからライブ配信にチャレンジする特に音響初心者の方に向けて、イベント配信で求められる音声ミキサーの機能について、ライブ配信で説明をしました。

この記事では、そのアーカイブ内容を文字起こししてご紹介します。


配信アーカイブ

10:22 この配信ついて

今日のメインテーマは、初心者におすすめの音声ミキサーについてです。これから配信を始める初心者が、音声ミキサーを選ぶ際に役立つ情報を提供したいと思っています。

僕自身、配信を始めた当初は、ミキサーについて全然わかりませんでした。そのため、今日は初心者の私に教える気持ちで話したいと思います。

具体的な機材の良し悪しや特定の機能にはあまり触れません。また、今日の話は、バンドの演奏や舞台ではなく、ビジネスセミナーやプレゼンテーションを想定した内容です。

私自身もまだ学ぶ途中ですので、リアルタイムで見ている方やアーカイブをご覧の方からのフィードバックや情報を歓迎します。具体的な製品や機能については詳しく触れられないかもしれませんが、そのような情報も大歓迎です。

14:08 紹介する3つのミキサーについて

今日取り上げるのは3つの機種です。これらをベースに話を進めます。

具体的には、YAMAHA MG12XU、TASCAM Model 12、そしてZoom LiveTrak L8を見ていきます。

価格感を比べるとModel 12は少し高価かもしれません。しかし、この種の機材としては非常に高価というわけではなく、比較的初心者でも手が出しやすい価格帯だと思います。

これら3つの機種がどう違うのかについては、後ほど具体的に触れていきたいと思います。

15:16 ミキサーとは?

まずはミキサーとは、複数の音声を入力し、そのバランスを調整する機材です。

さらに、エフェクトを加えることで、音に様々な色を付けられます。これにより、自分の好みの音や、聞く人にとって聞き取りやすい音を作り出せます。

たとえば、用意している機材では、複数のマイクやBGM、演奏など、さまざまな音を入力しつつ、音量やバランスを調整できます。

中央にはイコライザーがあり、高音や低音を調整して、音の質を変えることができます。また、コンプレッサーを使って音の幅を圧縮し、音量の上がり下がりを滑らかにすることも可能です。

機材によっては、さらに多様な音の効果をつけることができます。

17:34 ATEM Miniのミキサーじゃダメなの?

私自身、配信を始めた当初はATEM Miniのミキサー機能で十分ではない理由が分かりませんでした。

ATEM Software Controlでは、入力された音に対してフェーダーで調整が可能で、これは物理的なミキサーと同じ機能です。また、エフェクトを使った音の調整もできます。これじゃダメなのかと。

今となっては、配信の規模が大きくなるとATEMでは足りなくなり、物理的なミキサーの必要性が高まることを理解しました。

入力数以外にも、操作性の課題が出てきます。人数が増え、瞬時の調整が必要になると、マウスでの操作よりも、物理的なフェーダーで直感的に操作できる方が便利です。

23:21 複数種類の音声を作るとは?

そして何よりも、複数種類の音声を作ることがATEM Miniだとできません。

一般的に、イベント配信では3種類の音声が必要になる場合があります。ライブ配信の音声、会場スピーカーの音声、そして遠隔出演者に返す音声です。

配信と会場スピーカーの音は、同じ音量だとうまくいかない場合がよくあります。例えば、BGM音量がライブ配信ではちょうど良いけれど、会場では小さいことがあります。

この時、音が1種類だけだと、会場スピーカーの音量を上げると、今度はライブ配信の音が大きすぎてしまいます。このように、ライブ配信と会場スピーカーでは異なる音量バランスが必要です。

さらに、遠隔出演者には彼らの声を含まない音を送る必要があります。これをマイナスワンと呼びます。

イベント配信では、このように複数種類の音声を作り出す能力を持つミキサーが必要です。

29:41 AUX(オグジュアリー)について

複数種類の音声を作る機能を、「複数の音声系統を作る」や「AUXオグジュアリー出力」と言ったりします。

例として、YAMAHA MG12XUを挙げます。このミキサーには、AUX端子が装備されており、メイン・AUX1・AUX2で3種類の音声系統を作ることが可能です。

例えば、配信向けの音声をメインで調整し、会場向けはAUX1で、遠隔出演者はAUX2で調整するといった形です。

33:36 観客・遠隔登壇のある配信は難しい

観客がいない配信は比較的簡単ですが、観客がいると配信は複雑になります。

それは観客の聞こえやすい音を作る必要があること、そしてハウリングのリスクなどがあります。それらは当日の状況に応じて変化するため、トータルバランスを見た調整が求められます。

遠隔登壇者がいる場合、その人の声を除外した音声を作る必要があります。これは実際にやってみると、構成が複雑になりトラブルが起きやすくもなります。

37:17 ZOOM L-8はイベント配信向きではない

今回用意した3つのミキサーを比較すると、実はZOOM LiveTrak L8はイベント配信に向いていません。

ZOOM L-8はコンパクトで価格も安いため、初心者にも人気のある機種です。また、音声も4系統作ることができ、先ほどの条件を満たしているようにも思えます。

問題は、ZOOM L-8は音声系統ごとに別々の調整が必要な点です。例えば、配信向けの音量を調整した後、会場向けの音量は別で調整する必要があります。

技術的な言葉で言うと、これはZOOM L8が「ポストフェーダー」に対応していないことが原因です。逆に言えば、「プリフェーダー」にしか対応していません。

44:28 プリフェーダー・ポストフェーダーについて

プリフェーダーとポストフェーダーの概念はミキサーを理解する上で非常に重要です。

プリフェーダー(前の音)は、フェーダーの調整前の音を使用するものです。ポストフェーダー(後の音)は、フェーダーの調整後の音を使用します。

ZOOM L-8は4系統の音を作ることができますが、全てプリフェーダーのです。一方、MG12XUとModel 12はプリフェーダー・ポストフェーダーの選択が可能です。

ポストフェーダーだと、配信と会場の音声を連動し調整ができます。特にMG12XUは、チャンネルごとにプリ・ポストを切り替えられるため、より細かい音声制御が可能です。

これらの違いは、イベント配信での操作のしやすさに大きく影響し、ポストフェーダーに対応しているミキサーの方が、イベント配信時に即座に対応できる点で有利です。

ZOOM L-8も機能的にはイベント配信に使用できますが、プリフェーダー・ポストフェーダーの観点から、イベント配信では使いづらい面があります。

52:19 ZOOM L-8/MG12XU/Model 12の違い

Zoom LiveTrack L-8は、その本質がマルチトラックレコーダー(MTR)であり、複数のトラックを個別に録音できる機能をメインとしています。

個別チャンネルでの録音が可能で、後編集がしやすいのが特徴です。しかし、イベント配信に対する直接的な対応は、この機材の主な設計意図ではありません。

YAMAHA MG12XUは、録音機能はなくライブイベントのメインとしています。別の機材で録音自体はできますが、MG12XUだけで録音はできません。

一方のTASCAM Model 12はイベントのミキシング機能と、マルチトラックレコーディングの両方を兼ね備えています。イベント配信と録音の両方に対応する一台二役の機能を持っています。

Model 12は他二つと比べて高価ですが、機能を考えるとコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。特にイベント配信とレコーディングの両方に興味がある人にとって、Model12は魅力的な選択肢になります。

続きはアーカイブをご覧ください

配信では視聴者の方のコメントを拾いながら、他にも色々なことについてお話をしました。ぜひ続きはアーカイブをご覧いただければと思います。

1:00:19 Model 12は少し難しい
1:0616 デジタルミキサーとアナログミキサー
1:11:07 Model 12利用者の声
1:14:54 VR-6HDはいいぞ
1:18:36 ヘッドフォン出力と業務用出力の違い
1:36:56 物理操作のないデジタルミキサーもある
1:41:39 TASCAM Model 12は実はデジタルミキサー
1:48:54 Elgatoのプロンプターを使っています
1:51:34 SHURE MoveMICを試していました
1:53:51 雑談&PR

レンタルのススメ

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