231231

やばいと思ったらうがいしてトローチ舐めろ。
好きなバンドのベースがツアー中に言ってたのを思い出したのは、
何日か続いた咳に飽きてきた頃のこと。
それでも喫煙所に向かうのは最早病気だと思う。


病気だといえば、今年はかなり堪える一年だったと今更でもなく痛感する。「全部が自分のせい」だと言い訳も立たないことや、「どうしろってんだい」と匙を投げたくなる現象。悩まされた一年だった。
特に春から夏にかけての自分といったら。遂に流行病が襲いかかり、様々を病み、情けなさの極み。
多方面に迷惑をかけた自覚がある。自分はあまり自分のことをよくわかっていなかった、今後もまるでわかる気もしない。
明日こそは、つまり来年こそはと息巻くように溜息を吐いている。此処は福岡空港。


今年の自分に密かに課していたある一つは何とか達しているつもり、ありがたいことに「あんな風にはなりたくねえ」がたくさん周りに在った。そのおかげでもあるし、そのせいで口をつぐんだことも多々ある。俺は減らず口だが、これでもまあまあやった方か。もう間も無く視界に入ってきた三十路。言い訳はしない。


果たせなかったことも山ほどあった、これは明日ではなく今から改めて課す。課す、カスカス。


人生で初めて大晦日を地元ではなく東京で過ごす。憧れがあったからやはりいつもより気が逸る。
今年も思う、激しく行き交う往来に。
忙しなくて苦しい。

何かを成そうと決心したはいいが、毎秒押し寄せてくる。
期待、不安、後悔、やる気、元気……いわき。
風呂敷を広げすぎたのか?
いーやこれくらいデカい旗を立ててやらぁ。
決心が足りなかったのか?
いや走り出してみないことには。
きっと先人たちが掃いて捨てるほど抱えてきたモノたち。
俺の番だと手を挙げたのだから、拳に変えて突き上げるしかないのだ。


二度と覚めない微睡へ身を投げた先人たちを想い、四肢で以て今日も歩く。


2023年、ありがとうございました。

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