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昨年はおせわになりました^^

僕の2019年は、まさかの親族の白血病に主体的に関わったがために、
仕事も生活も激変して翻弄された1年でした。

「治る病気だから、がんばって」という言葉を、どれだけいただいたことでしょう。
はげましの言葉には、本当に感謝をしています。
そして、はげましていただいたときには、もうすでに
「うつ病患者にがんばれというのと同様、励ましの言葉が反転して絶望的にしか耳にひびかない」
という状況に、僕は立ち続けて数か月もたっており、それでも顔を上げ続けていました。

「治る」というのは、ありていに言うと、
「医療機関がものすごい点数をつけ続け、治療を継続し、5年間生存をこころみる」という意味です。
僕一人では支えきれないので、様々な有料無料のサービスや支援体制や相談機関の力を借りました。

環境が激変することをいとわず飛び込んだ僕にとっては、その一つ一つの協力要請と手続きと会話が、もう黙り込んで対話努力を放棄してしまいたい限界水域を、はるかに超えていました。

「抱え込んで燃え尽きるか、状況説明をして助力を求めるか、どちらを選ぶべきか」と言ったら、僕は迷わずどなたにも、「状況説明をして助力を求めて」、と言うでしょう。
しかし、心と体力の限界を超えてそれをしろというのが、どんなに酷か

「言ってくれたら助けたのに」

と、さらっと言う人には、想像がつきにくいだろうな、という背水の位置で、僕は一歩も引かずにあらゆる手を尽くした記憶があります。
正月を超えても、その状況のままです。


骨髄移植って具体的にどうなるのか。
高額医療費制度って具体的にどのようなものか。
自己負担しなければならない感染症予防や紙おむつ、運よく一時的に通院治療に進んだ時に予約迎車も含めたタクシー代などの負担と付き添い負担。
ひとり親家庭で親が入院して、子供たちだけが自宅にのこされたとき、実態はどうなるのか。
見かねた親戚がとっさに同居をはじめたら、子供が通学中のPTAは、加入している自治会は、町内の子供会は、「誰もがいっぱいいっぱいですから」という言いわけとともに、なしくずしに何を押しつけてくるのか。

(「誰かに親切にすると、その元気と親切を、破綻しかけた地域コミュニティから、さらにたかられる」という、「やりがい搾取」のメカニズムは、ある意味動物の本能に立脚しています。きつい限界下でカラ元気でも出そう、上を向こうとするものは、格好の食い物になるのでした。
誰が悪いというものではありません、

いっぱいいっぱいになっている人たちは、自分より幾分元気なお人よしを見つけるのがうまく、悲惨な状況をマネジメントしようとしているぎりぎりのラインにいるからといって、自分たちより若い人への頼みごとを控えたりはしないということです。

子供たちが所属するコミュニティからの頼み事を。)

僕にとっては新鮮な、親戚の子供たちの日常とそれらのものごと…
書き物の材料は山ほどあって、記録しても記録しても尽きなさそうでした。
社会的な意義もあることは、僕にもよくわかっていました。


けれど、


善意のドナーさんの身元が特定されてしまって起こりうる様々な想定外の危険を防ぐために、骨髄移植に関する情報を一切公表することができないきまりになっています。

すると、こなし得ない状況をこなしながら、何かを書くことで自分のコンディションを整理したかった僕の中では、

「経過記録として、これは書いていい、これは書いてはいけない」
というフィルタリングは、とても荷の重い仕事だ・・・ということがわかり、

へとへとな中で無造作になにかを書くことを、心の支えや回復につかうことはできなくなりました。

書いていいことと関係者の安全のために書けないことを選別する作業は、ある程度の余力がないと無理なのでした。

そういうわけで、10月から正月まで、僕のnoteは更新されませんでした。


心配してくださった方、応援してくださったかた、ちらっと読みに来てくださってたあなた、フォローをはずさないでいてくれたあなた、新しくフォローしてくださったあなた、そしてなにより、コメントを下さったり、支援をくださったり、子供たちにおやつを買ってあげてと手を差し伸べてくださったあなたに

心から、心から、感謝をしています。

パパさんも、子供さんたちも、なんとか生きています。

僕も、必死ですが、生きています。

あけました。
おめでとう。
今年も、よろしくお願いします。

今年は、無関係なことを無造作に書くことで、心身の健康をつなぎとめつづけたい、


とおもいます。

暖かいあなたとのつながりも。

「最大値の2割」ぐらいで構わないから、ご機嫌でいたい。いろいろあって、いろいろ重なって、とてもご機嫌でいられない時の「逃げ場」であってほしい。そういう書き物を書けたら幸せです。ありがとう!