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ホワイトリスト/アローリスト とは

NFT プロジェクトはNFTを販売するときに「ホワイトリスト(White List=WL)を配布、提供することがあります。今回はこのホワイトリストは何なのかという話をします。

この記事で書かれている、”ホワイトリスト”は、現在アローリスト(Allow List = AL)と呼び名を変えているプロジェクトが多くございます。おそらくこちらの方が今後主流になってくるかとおもいますので、本記事、言葉を読み替えていただけると幸いです。

2022/10/1 筆者の補足

なお、NFT って何?とおもった方はこちらからお読みいただけると理解が深まります。

ホワイトリストは何か?

結論からお伝えすると、

NFT を有利に購入できる権利

もう少し理解の解像度を上げるために、言葉の使われ方をご紹介すると、

「ホワイトリストに当たった!」
「ホワイトリストを持っている」
「ホワイトリストに登録されている」

といった感じです。

より具体的に言語化するならば、あるNFTプロジェクトの NFT を購入をしたい”あなた”にとって、「ホワイトリストを持っている」という事は、”最終的な状態”として「あなたがそのNFTを購入する際に使う、暗号資産(仮想通貨)が入っている”ウォレットのアドレス”がプロジェクト側に伝わっている状態」という事になります。

ホワイトリストの取得方法は後述しますが、例えばなんらかの抽選でホワイトリストが当たった時点では通常”最終的な状態”にはなっていないので、上記のようにあなたのウォレットのアドレスを伝えるためのなんらかの手順をふむ必要があります。この手順は、Discord 上の仕組みから行ったり、単純に Google Form で収集されたり、と様々です。

ちなみに、先の例でいうと”ホワイトリストの抽選に当たった状態” ~ ”最終的な状態”の間「~」の状態については、プロジェクトによって様々ありますが、よくあるの1例としては当該 Discord コミュニティで専用のロールが割り当てられている(状態)があります。
プロジェクト側はこれにより、ウォレットのアドレスの登録を後日 Discord コミュニティ内で参加者に促したりしています。

また、誤解をしていけないのが、これがあるから「タダで NFT がもらえる」というわけではなく、あくまで”有利に購入できますよ”という権利です。
有利な事は何かという話をするために、NFT プロジェクトがどういうプロセスで NFT 販売を行うのかを知る必要があります。そちらをご紹介していきます。

一般的な NFT 販売プロセス

大きく2つのセールが用意されています。

プレセール
パブリックセール

プレセール

コンサートチケットでいうところの「先行販売」です。
このプレセールはもう少し実は細分化されることがあり、第一弾、第二弾と段階を分けて行われるセールがあったり、他の NFT プロジェクトとのコラボレーションによる先行セールの位置づけであったりするものが含まれます。
そして、このプレセールのフェーズで NFT を購入するために用意されているのがホワイトリストなのです。

パブリックセール

コンサートチケットでいうところの「一般販売」です。つまり、「だれでも購入できる」フェーズです。NFT プロジェクトの販売プロセスとしては、最後の販売フェーズになります。
ただし、このパブリックセールは行われない場合もあります。それはプレセールで売り切れてしまった場合です。

ホワイトリストのメリット

ホワイトリストを持っていると、プレセールに参加できます。そこでのメリットは大きく2つあります。

価格面のメリット

プレセールでは、一般的にパブリックセールよりも価格は安く設定されます。また、第一弾、第二弾と段階的であったり、複数のフェーズがあるような場合でも若干の価格差が設けられていたりします。

例:
 プレセール: 0.3 ETH
 パートナーセール(コラボ・プロジェクトのNFT保持者向け): 0.4 ETH
 パブリックセール: 0.5 ETH

購入タイミングのメリット

プレセールでは、その名の通り、パブリックよりも前(プレ)という事なので”先”に購入できるという事です。

ホワイトリストの留意点

ホワイトリストを持っていても買えない場合もある

プロジェクトによっては、プレセール分とパブリック分と、数量を分けていない事もあるため、その場合プレセールのフェーズですべて売り切れてしまう、ということもあります。
この辺は、一人当たりの購入(Mint)数を制限するなどプロジェクト側がコントロールするかに関係してきますのであらかじめ注意が必要です。あまり考えてないプロジェクトであった場合、WLを持っていても購入できない、といった事態も起こりえます。
(つまり、その場合あ、プレセールの数量 < WL数量となってしまっているということです)

ホワイトリストがあっても”レア”を引くとは限らない

また、先に購入できるからといって”レアな NFT”が獲得できるというものではありません。プロジェクトによってはそういう”特典”も付けているかもしれませんが、そう多くはでないでしょう。

ホワイトリストがあっても利益が出るとは限らない

確かにプレセールはパブリックセールよりも安く購入できるため、投機的な観点でマーケットプレイスでの二次流通開始時は多少有利な場合があります。ただし、これもプロジェクト次第というところと、その時のマーケットの状態の影響も受けることになります。二次流通以降のフロア価格(一番安値で出ている価格)が”プレセール割れ”を起こす場合はざらにあります。

特に投機的観点ではホワイトリストを取得される方は、早く安く買えるからといって、必ず儲かるというものでないというのは覚えておくとよいでしょう。

ホワイトリストの取得方法

ホワイトリストの取得方法はプロジェクトによって様々あります。私が見聞き、経験してきたものをあげておきます。

・ ブルーチップ NFT(BACY や Clone-X 等) を保持している
・ Twitter で RTやハート等を行ったうえで、抽選で当たる
・ NFTプロジェクトのコミュニティ(多くは、Discord)内の
  ”タスク”をこなす
・ NFTプロジェクトのコミュニティ(多くは、Discord)内の
  Giveaway に当たる
・ コラボレーションした NFT プロジェクトの NFT を保持している
・ 当該プロジェクトのAMAに参加し抽選イベントに参加して当てる

これ以外も様々あるかと思います。重要なのはその「NFTプロジェクト」を購入したい、とおもったら情報収集を怠らない事です。そのNFTプロジェクトのTwitterをフォローする事はもとより、Discord等コミュニティに参加するのも必須といえるでしょう。

ただし、プロジェクトには詐欺(Scam)も多く出回っています。その見極めのためにもとにかく情報収集することが大事です。

少しだけ技術的な面

NFTプロジェクトはホワイトリストの対象者のウォレットアドレスを事前に取得することで、NFT購入時に接続されたウォレットの中でそのアドレスだけに購入(Mint)を許す、ということを実現しています。これもブロックチェーン上のプログラム(スマートコントラクト)で自動判別し行われるようになっています。

おわりに

この記事では、NFTプロジェクトが提供するホワイトリストについて購入者目線でご紹介してきました。

一方、事業者(販売するプロジェクト)側、ホワイトリストの提供側の目論見としては販売促進、マーケティングの一環で行っているというのは言わずもがなでしょう。
事業者側は販売前からNFTのプロジェクトを多くの人に知ってもらい、コミュニティを形成しできるだけ大きくしていくのが非常に重要です。ホワイトリストもその1つのツールという事になります。

また、少し前だと、Webサイトからのの通常の購入ではなく、ブログラムによる「直コン」「ボット」が問題になっていたこともありますが、最近はきちんと対策をとられているプロジェクトも多くなっているようで、WL取得された方の安心度は上がってきていると考えられます。

最後に、Web3 のプロジェクトは NFT 関連ではないプロジェクトもあります。その場合もホワイトリストを提供する事があるとおもいます。今回の内容を知っておけば、ある程度読み替えてどういうメリットが得られるのかも想像しやすくなるかと思います。

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

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