The NEOCRTEC5010 Randomized Clinical Trialの長期予後

食道癌NACRTvsSurgery onlyの比較。
#食道がん #NACRT #RCT #長期予後

NACRTの内容は(vinorelbine(ナベルビン)25mg/㎡ Day1,8。75mg/㎡ シスプラチンDay1  or 25mg/㎡をDay1−4に投与。放射線療法は3週を2サイクル同時にtotal40.0Gyを2Gyずつ週5日で投与。)

結果は451人(367が男性) NCRT224、Surgery227, フォローの中央期間が53.5ヶ月、手術のみの人と比べてNARTの人はハザード比0.74, P=0.03で延長した。生存率は59.9%vs 49.1%。NCRTは5 年DFSは 63.6% vs 43.0%。ちなみにR0切除の割合が98.4%vs91.2% P=0.002。224人のうち185人が集学的治療を完遂、病理学的完全奏功率が43.2%。術後合併症は不整脈を除いて有意差がなかった。縫合不全は8.6%vs 12.3%で周術期死亡率は同様2.2%vs 0.4%。

生存改善の理由はNACRTにより、局所再発遠隔再発が減ったこと。腫瘍のダウンステージでR0できた。リンパ節転移が減ったこと。と推測している。

リミテーションは高齢者やPSの低い人が含まれていない、中国の試験であり、欧米で多いEGJのadenoに対して適応できない可能性があること。38人がケモラジの後オペを受けていないこと、4人がオペの前に死んでいること。このほとんどの人は嚥下障害が改善したのちに手術をうけることをやめている。これらの人たちもITTに基づき生存解析に含められていること。

The Medical Research Council Esophageal Cancer Trialでは、術前FPが手術単独よりも生存率を伸ばすことがしめされた。
the Radiation Therapy Oncology Group 8911 clinical trialではケモラジと手術単独でOSが同等であることが占めされた。
現在進行中のJCOG1109がよりNACのより多くのエビデンスを提供するかもしれない。

という内容。食道癌に関してのNACRTの効果はありそうです。ってのが一般的かもしれません。術後の合併症と放射線照射による晩期合併症が増加するのでは?という点は言及されていなかった。というか術後合併症普通なら増えるのに増えてないことが納得しづらいとこですかね。。。(縫合不全発生率はNACRTの方が低い)R0が増えるという点は論文の有用性な点かな。と思います。

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