珍しい内容

Intimate Partner Violence (IPV)Among Surgeon Annals of surgery vol273,Number3 Marc 2021 外科医における親密なパートナーに対しての暴力という内容。

一般人の36.4%の女性、33.6%の男性がIPVを経験しているなか、外科医におけるデータはほとんどない。匿名のオンラインサーベイで年齢、人種、性別、性的指向、束縛、地理的位置、外科医としてのタイプとステージを調べた。

回答者は1071人が回答し、536人がIPVを経験していた、74%が女性、精神的虐待が57%、束縛が35.6%、身体虐待が13.1%,性的虐待が9.6%。

アルコール、小児期の身体的、精神的虐待、女性がリスクファクター。

薬物乱用は回答者がすくなかったため多変量解析でリスクとならなかった?

女性の4人に1人が傷害、医療の必要性、心的外傷後ストレス症状を報告しているのに対し、男性は10人に1人と、女性の被害が偏っている。

一般には若年層、貧困、人種・性的マイノリティーもIPVリスクとされているが、今回はみられてない。これは94%が異性愛者75%以上が白人で今回の集団が均質であったことが影響している。

Limitastionはコレクションバイアスがあること、男女比の不均衡、匿名性からの重複を追跡できないこと、申告する意思があるかどうかでの過大、過少申告がおこりえること。これまでに報告する人には既得権益がある人が多く、IPVからの生存者は報復をおそれ過少報告することがデータで示されている。

結論はSES(社会経済的地位)が高いに関わらず、IPV発生率は一般層と同様で、身体的、性的虐待はわずかに低いが、精神的虐待、束縛のリスクが高い。

なかなか面白いと思ったのは、いわゆるDVみたいなものに対しての研究がしっかりされていることで、この論文が読みやすかったのはやっぱり統計解析がわかりやすいからですよね。

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