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ゲーム・オブ・スローンズ終了記念主要登場人物感想記【ネタバレあり】

ああ、終わってしまった。ついに終わってしまったのである。8シーズン、足かけ8年の世界超人気大作ファンタジードラマが終わってしまった。

最終章を今か今かと待ち焦がれていたファンたちは、現在はもはや終戦後の気分で呆然としていることだろう。終わり方には賛否両論あるだろうが、ここまでの規模の作品に正解のラストなど存在しない。ティリオンの「満足してる者はいない、それが良い妥協案である証拠かも」という発言そのものだろう。個人的には非常にいい最終章だったと思っている。登場人物全員がやることをやった。そうして終わったのだ。

さて、「これからどうやって生きていけばいいんだ……」と頭を抱えるファンのみなさん(俺も含めて)だが、大丈夫、俺たちはとても軽薄で移り気なので、まず間違いなく来月の頭には別のドラマにハマって「○○の新シーズンさいっこー!」とかTwitterで連呼してるから安心して欲しい。俺たちは恋人と別れた一ヶ月後に他の人と平気でセックスできるんだ。

ただ、今だけはひたすら余韻に浸りたい。なので、俺は脈絡もなく登場人物1人1人について語っていこうと思う。誰かが読みたいとかは知らん、俺が書きたいし俺が読みたいから、みんなも勝手に書くといい。

最終シーズン前にはこちらのような記事も出てほぼ全員死ぬ予想をしたが、わりと生き残った。死んだキャラ、生きてるキャラ、全員は無理だが、それなりに登場していたキャラは書いていこうと思う。

ネタバレもあるので、ここから先は全部見た人用だ。警告する。ネタバレがあります。警告する。ネタバレがあります。



ジョン・スノウ

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本作の主人公格の一人であり、全シーズンを通して中心的な人物として君臨した。スターク家の落とし子として冷遇されたので冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)に身を投じた頃はめちゃくちゃかっこよかったのだが、冥夜の守人の総帥になったり、北の王になったりしたところで、「あれ?こいつなんか上に立つ器じゃない?」みたいな感じがバレ始める。武力93、知力12、政治3、魅力92という呂布みたいな極端なパラメーターなので、指導者向きではないのだ。シーズン5では冥夜の守人を掌握しきれずに裏切られて殺され、シーズン6ではボルトン・ラムジーの奸計にあっさりとハマって軍全体を苦境に陥れ、シーズン7では不死者を持ち帰るのにしくじってドラゴンを一匹犠牲にした。最終シーズンでは不死の軍団との対決でも大して役に立たずにドラゴン相手にわーって叫ぶばっかりでアリアに美味しいところを持っていかれ、暴走するデナーリスには「マイクイーン」とだけ連呼し続けるマイクイーンbotとして好評を博した。後半はほとんど流されてばかりで全然頼りにならなかったのでこのまま終わったらアレだな、お前ほんとジョン・スノウやな、で終わったのだが、最後の最後には頑張って愛を超えていった。デナーリス刺殺は間違いなくゲームオブスローンズ全体を通して最大級のハイライトであった。デナーリスを殺せるのは彼しかおらず、彼は自分の仕事を全うしたと言えるだろう。最終的に北に追放となるのだが、ジョンの「人気だけはやけにある脳筋」というキャラは統治側としては扱いづらいことこの上なく、体よく厄介払いできたという面もある。シーズンを通して彼は流浪し続け、オイディプスのようでもあった。最後に壁の北に野人たちと旅立っていくのは彼らしいラストだったと言えるだろう。境遇に迷い、立場に迷い、血筋に迷い、愛に迷って、最後に下した決断にも確信が持てない。その優柔不断さは物語の主人公としては非常に弱く見えたが、逆にそれは人間らしさの象徴でもあった。You know nothing, John Snow。何も知らないジョン・スノウは俺たちだったのだ。最終的にトアマンドとゴーストと合流したので、スピンオフ「ジョン&トアマンドの北部脳筋開発日記」で筋肉で物事を解決していく屯田兵として活躍して欲しい。

デナーリス・ターガリエン

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ドラゴンの母、ストームボーンなど異名の総合デパートだったデナーリス。ターガリエン家最後の血筋として七王国正統後継者としてバシバシ正義を実行してきた彼女が、最終章でまさか完全闇落ちするとは信じられなかった。確かに今までもその萌芽はあった。クァースの13人組という出オチ集団を焼き、奴隷軍団を売っていた親方を焼き、寡婦の館でドスラクを焼き、ラニスター軍団を焼いた。悪者を成敗してくれる女王に最初は喝采していた俺たちだが、だんだんと「え?それも焼くの?」ともはやバーベキューでこんな具材も焼いちゃうの?というデナーリスバーベキューチャレンジみたいになっていくにつれて引いていき、最終章のレッドキープへのドラゴン爆撃にいたってはドン引きである。お前は「ベトナムを石器時代に戻してやる」と嘯いたカーティス・ルメイか。最終話で彼女の背中にドラゴンの翼が生えたような演出はあざといが素晴らしかった。だが、そこまでやり続けてきたから、デナーリスは女王に君臨し続けたのである。デナーリスを支持するアンサリード、ドスラク、ミッサンデイ、グレイ・ワーム、ジョラー、その他、彼女の正義を信じている者、彼女の正義を信じて死んでいった者たちを裏切るわけにはいかなかったのだ。彼女はもはや正義そのものであり、その正義とともに滅びるしかなかったことがわかる。彼女は最初から最後まで鉄の玉座に固執し、まるで操られたかのようだったし、それが権力というものなのだろう。クァースで魔術師に魅せられた空の玉座はその予言だった。ただ、最後に愛するジョン・スノウの腕に抱かれて死に、子供であるドラゴンに連れ去られたのはせめてもの救いだったかもしれない。最終章でスタバのボトルがうっかり映像に出てしまったので「デナーリス店長のスターバックスウェスタロス支店繁盛記」というスピンオフを作成し、クレーマーたちをガンガンにドラゴンの炎で焼き尽くしていってほしい。

ティリオン・ラニスター

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本作の裏主人公である。原作の小人という設定からおそらく世界でピーター・ディンクレイジ以外に演じられる俳優はいなかった。ただ、その体格の問題を除いても、名家に生まれながらもまっとうに扱われないティリオン・ラニスターという男を演じきった演技力は出色だった。ティリオンは作中を通じてずっとまともな男であり続ける男気枠として機能した。思えば、彼の声は視聴者の声だった。暴走するジョフリーを叱り飛ばし、愚かな行為を続けるサーセイを怒鳴りつけ、自分を軽視する父親を罵倒し、正義を強要するデナーリスに諫言し、迷い続けるジョンにアドバイスを送る。いつでも彼の声は俺たちの声だったし、それが結果的に間違っていたにせよ、筋は必ず通っていた。シェイとの悲しい恋愛、最終盤にはジェイミーとの兄弟愛を見せて俺たちを泣かせてくれたし、作中での我々を裏切らなかった度ではナンバーワンなのではないだろうか。本当に最高だったぜ、ティリオン!!!今後はスピンオフとしてビジネス書「確実に回る!王の手ティリオン・ラニスターの小評議会運営に学ぶビジネスロジック」を星海社から新書で出版して欲しい。

ジェイミー・ラニスター

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俺はジェイミーが好きだ。昔、ジェイミーについてのこんな文章を書いたくらい俺はジェイミーが好きだ。

シーズン7まで抜群の無能ぶりを発揮していたジェイミーだが、最終章でも詰めの甘さを存分に見せつけてくれた。ラニスター軍を率いていくはずがサーセイの裏切りを知って単身で北に出陣、不死者との戦いではめっちゃがんばったが、その後にサーセイの下に行く際にはあっさりとアンサリードに捕まって捕虜になる、ティリオンに解放されるもののサーセイ救出には失敗して2人で死亡という中々の無能っぷりであった。ただ、ジェイミーはそれでよかったのだと思う。作中で彼はだいぶ変化していった。最初はキング・スレイヤーという強者でいけすかない奴だったが、右手を失って弱者になると彼は様々な人間味を見せるようになっていく。ビジュアルも金髪の獅子からヒゲが生えて短髪になりどんどん魅力が増していった。結局、彼は剣に負け、運命に負け、愛に負けた。ティリオンは俺たちの強さを、ジェイミーは俺たちの弱さを見せた。二人はやっぱり兄弟だったのだ。一つだけ惜しかったのは右手のギミック。黄金の手もかっこよかったが、不死者との最終決戦の前にベリック・ドンダリオンの炎の剣にヒントを得て、ロケットパンチを実用化して欲しかったし、義手を外すとそこにはマシンガンで夜の王を蜂の巣にして欲しかった。ちなみに、髪を切ってからのジェイミーは元サッカースペイン代表MFのシャビ・アロンソ選手にそっくりである。

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ジェイミーはいいパスは出せない

サーセイ・ラニスター

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シーズン7までの悪逆非道でめでたくゲースロ最強の悪役の座を獲得したと思ったのだが、最終シーズンで大放火魔デナーリス爆誕によって一気に引きずりおろされてしまった。さて、そのサーセイであるが、シーズンを経るごとに徐々に変容していった他のキャラと違って、彼女だけは終始一貫した態度だった(あとはヴァリスくらいか)。彼女は母親だった。時にはその父親であるジェイミーでさえも蔑ろにして、自分の子供のためには悪に手を染めることもいとわない行為は母親そのものだった。そして、彼女が滅んだのは母親ゆえだった。母親は論理的でなく、道徳的でもなく、賢くもない、だが子供だけは無限に愛している。それなのに、その献身が報われずに次々と子供が死んでいったのは哀れでさえもあった。ゲースロ世界の中ではちょっと意地悪すぎるキャラ造形でもあったかと思うが、一番人間らしいキャラでもあったのだ。ちなみにサーセイ絡みで一番面白かったのはシーズン6でハイスパローとマージェリーを鬼火で吹っ飛ばしたところで、初めて見た時には思わず笑ってしまった。鬼火、有能すぎるだろっていうか、あの強力性能ならドラゴンも不死者も一瞬で蒸発させられたのでは?サーセイの敗因は鬼火の集中運用を実現できなかったことなので、スピンオフでは「サーセイが学ぶ近代砲兵戦術の基礎」をヒストリーチャンネルでやって欲しい。

サンサ・スターク

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王子様との結婚を夢見て、うっかり父親の処刑まで認めてしまったウブな少女だったのだが、その後にジョフリー、ラムジー、リトル・フィンガーというゲースロの誇るサイコパス三連星に次々と振り回されたことで経験を積み、シーズン7に完全覚醒。ゲースロ内屈指の政治能力を持つ女傑として北に君臨。デナーリスの危うさを当初から見透かしてジョンに助言したりもしていた。ボンクラ優柔不断ジョンは右往左往するばかりだったが、その徹底したリアリズムの有能さは際立っていた。やはり子供は千尋の谷に突き落とすに限りますな。今のサンサだったら太平洋戦争も政治力で回避できるのではないか。最初のシーズンから8年経ってることでどういう成長を遂げるのか不安だったが、途中で一瞬パツパツになって視聴者をヒヤヒヤさせたものの、最終シーズンには北特有の分厚い衣装できっちりと合わせてきて一安心。威厳のある北の女王として申し分のないルックスとなりました。ゲースロの後はマーベル系映画への出演も決まっているなど、これからの活躍も期待できますが、個人的には「サンサ・スタークプレゼンツ・マネーの狼」という北部住民の陳情を論理的機関銃で蜂の巣にするスピンオフが見たいです。

アリア・スターク

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スターク家のおてんば娘は最終的には無敵の暗殺マシーンへとクラスチェンジした。ハウンドとの空振り二人旅の後に、やたらと尺を引っ張った顔のない男たちのところでの修業を経ると、超絶暗殺力のモンスターへと変容。あれだけの人数を誇ったフレイ家を一人で全滅させたのはさすがにアベンジャーズ感が過ぎたし、フレイ家にあっさりやられたロブ&キャトリンの気持ちも考えてあげてください。あと、あの万能変身マスクはいつどこで作っているんですか、使った後にカバンの中にしまったけど素材は何なの、あれ。結局、その能力をいかんなく発揮して、途中でベリック・ドンダリオンとシオン・グレイジョイを踏み台にしながら、ドラゴングラスでナイト・キングを撃破。あのシーンはシーズン7でブライエニーと稽古をしているときに剣を持ち替えて刺したという前振りが生きていて、最高だった。思えば、ここがゲースロ最後のスカッとシーンだったのだろう。通常のドラマならここで終わりなのだが、残念ながらここはゲーム・オブ・スローンズだ。そのまま続いた人間同士の争いの中ではさして活躍もせずに右往左往したのは、いかにもゲースロっぽい画面の作りだった。緑の目を殺すって予言されてたから最後絶対デナーリス殺すと思ったのに騙されたーもー!あと白馬どこいったんだよ、あの思わせぶりな5話のラストに騙されたもー!最後には彼女は西に旅立っていくのだが、そのままアメリカ大陸を発見して現地のインディアンを全滅させてインディアンの伝承で新大陸からの悪魔として長く語り継がれて欲しい。

ブラン・スターク

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シーズン1の第1話で塔から突き落とされた少年が、結局はウェスタロスの王として君臨することとなった。明るい少年だったが、シオンから逃げ、そのまま北で三つ目の鴉という謎のジョブにクラスチェンジしてからは全ての過去と現在を見渡せるというチート能力を得た超越者となったため、遠い目をした言葉数の少ない青年になった。最終シーズンに向けてどんどん語彙力が低下していったゲーム・オブ・スローンズだが、ブランは特にその傾向が強く、自分を守ってくれたシオン・グレイジョイに「Theon,  you are good man」「Thank you」という中学英語の最初の授業でやるような2文のみで彼を夜の王に特攻させていた。不器用か、高倉健か。まあ彼が王になったのは意外だったが、過去も現在もすべて見える上に動物に乗り移れるとかめちゃくちゃ有能すぎるので、よかったのではないか。しかし、まあよく育ったこと。シーズン1で放り投げられたころとは別人で、シーズン5くらいでは「……だれ??」ってなった。最初は役者変わったパターンかと思いきや、同一人物で二度驚いた。ところで、必死で北から彼を運んできたミーラ・リードは最終シーズンでは登場せず。諸般の事情なのか。

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ほぼ別人

シオン・グレイジョイ

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物語前半はゲースロ最強のイキリオタクとしてはっちゃけまくったが、ラムジー・ボルトンに捕まって拷問地獄からのチンポロスに陥ってからはリークとして萎縮しまくり状態。しかし、シーズン6で覚醒してサンサとともに逃亡してからは、男前シオンとして全身勃起状態。ユーロンに姉ヤーラを奪われて逃げ出すなど弱さを見せるものの、その後に鉄水軍ガバガバ警備の間隙を突いてヤーラを奪還。そして、最後はウィンターフェルに戻ってサンサとブランを守って特攻死という華々しい最後を遂げた。途中で闇落ちする場面はあったものの最終的にはグレイジョイ家とスターク家に報いることができたので、割と幸せだったのではないだろうか。途中まではわけわからん奴と思われてたけど、ラムジーの拷問があまりに過酷だったために「そりゃ裏切れないのも仕方ないよな……」という同情もみんなにされていたし。シーズン1の1話で襲われそうになったブランを救ったのがシオンの弓だったのだけれど、最終シーズンの3話でもブランを弓で守っていたのはぐっときた。あと見た目がどんどん干からびた昆布みたいになっていったのはちょっとやりすぎだと思います。

ヴァリス

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シーズンを通してウェスタロスを代表する微笑みハゲの情報通として暗躍したが、デナーリスの暴走を止めるために暗殺を企図したところであっさりと看破されて丸焼きにされた。チャッカマン的に扱われるドラゴンのお手軽感がすごい。ひたすらウェスタロスの国土を守るためということで終始一貫した態度を取り続けたが、最終的にはウェスタロスよりも玉座を優先したデナーリスに焼き殺されたのは必然だっただろうか。最後にはヴォランティス仕込みの最強暗殺拳を披露するかと思われたが、あえなく死んでしまったのでとても悲しい。この人のティリオンとの掛け合い漫才がとても好きで、めちゃくちゃチンポ切られたことをイジられてて面白かった。最終シーズンで小鳥たちに何かを指示していたのは単なるひっかけ問題で終わってしまったが、ゲースロセンター試験ではよくあることである。

メリサンドル

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なんでも燃やすよ炎のメリサンドルということで謎の光の神に仕えていろんな魔術を繰り出した。レンリーを殺すために謎の影を送り込んだのだが、これって作中における最強の遠隔攻撃なのでサーセイとかも普通に暗殺できたのではないだろうか。また、最後の不死者との戦いでは全戦士の剣に炎をつけるという「それできるんなら不死者を全部燃やせるのでは?」みたいな魔術を披露しており、おまえ、それ、スタニスのときにさっさとやっとけよという気分にさせた。まあ、そんな魔術でバンバン殺しても話が終わってしまうので、出し惜しみしたのはやむを得ないか。しかし、彼女の予言は確率的にはガバガバ。スタニスの娘を燃やしたりした上に失敗したり、ジェンドリーから血を吸い取った上で失敗したり、ファイアーエムブレムの手斧なみの命中率。最終的になんだったのかよくわからない老婆となって死んでしまった。ただ、ゲースロ界屈指の脱ぎっぷりであり、裸体はエロかったのでとにかくありがとうございました。

ジョラー・モーモント

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デナーリスの側近の一人であり、浪費妻に捨てられた過去のあるダメ夫である。暴走するデナーリスにたびたび助言をするが、成功率がクリフトのザラキ並でほとんど言うこと聞いてもらえない。最終シーズンでいとこのリアナ・モーモントにもアドバイスを無碍にされているので、説得できるのは8歳以下とかしか無理なのではないだろうか。デナーリスにすべてを捧げたが、裏切りを疑われて追放され、ストーンマンとかいう出オチ集団に襲われて石鱗病になったり(ていうか、あいつらなんで襲ってきたの)、それが治って戻ってきても結局不死者に殺されたりだの割と散々だった。ただ、女王を守って死ぬのは彼の本懐でもあっただろう。彼が死んだことでデナーリスの周りに側近が減って孤独感を強めていったことは間違いないので、闇落ちルートでは彼が死ぬことは必然だったのではないか。シーズン序盤は父親がナイツ・ウォッチの総帥だし、シーズン6以降では「説教されたい幼女ナンバーワン」の従妹リアナ・モーモントの存在感がぐいぐい高まってきて、名門モーモント家の底力を感じさせた。

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優柔不断ジョン・スノウをリアナ様がごりごりに詰るシーン最高

リトル・フィンガー

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ゲースロサイコパス三連星の1人。ピーター・ベイリッシュという本名を覚えている人がどれだけいるのか不明。序盤でエダード・スタークを裏切る場面からずーっと口八丁で人をだまし続けてきた。結構危うい場面もあるのだが、それでも綱渡りをやめないスリル感じたい系サイコパスとして見てるこっちがひやひや。キャトリンとサンサが好きなのはわかるのだが、好かれたいならもうちょいやり方があるんじゃないかという手段をとっていて、結局何がしたいのかよくわからないままアリアに首を掻っ切られた。サンサの完全覚醒と共に殺されるあのシーンはゲースロでも屈指のスカッと場面であったので、シーズン1から延々とストレスを与えられてきたのはこのためにあったのではないか。必見はライサ・アリンとの強烈なセックス。声がでけえよ、ライサ・アリン。ちなみにリトル・フィンガーを演じているエイダン・ギレンは大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーにソロデビューを持ち掛けて車から突き落とされてます。お前ここでも口八丁だな!

ラムジー・ボルトン

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ゲースロサイコパス三連星の1人。ゲーム感覚で犬を放って殺すという残虐系サイコパスで、ジョフリーの死でサイコパスロスに陥っていた俺たちを歓喜させてくれた。ただ、ジョフリーがアホだったのと違って、ラムジーは頭がゲースロ内最強クラスに切れるのでタチが悪い。元々私生児だったのを実力で親父に認めさせて後継ぎとなり、ウィンターフェルも獲得、さらには北部を掌握し、リコンを囮にしてジョン・スノウをおびき出すなど多彩な仕掛け。ジョン・スノウを罠にかけるのは簡単だとしても、知力90くらいはあると思う。得意の拷問も圧巻のクオリティ。シオンに味方と思わせて1度逃げさせておいてから「実は俺が犯人だよーん」という絶望感だけを味合わせる謎演出シナリオを披露したり、少女をいったん逃げさせておいてそれを犬とともに狩ったりもした。お前いったん逃げさせるのすげー好きだな。一時はサーセイを凌いでゲースロ最強の悪役の名をほしいままにした。なので、シーズン6で落とし後の戦いに負けてサンサに犬を放たれたところは視聴者全員ガッツポーズであっただろう。このためだけに視聴者にストレスを与え続けたと言っても過言ではない。ラムジー絡みで一番笑ったのは、父親に残虐行為を叱責されたシーンで、急にシオンを呼んでヒゲを剃らせたところ。あまりにも唐突すぎて、将太の寿司で佐治がハモのレントゲンを突然見せたところを思い出してしまった。

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寿司屋で突然レントゲン

ジョフリー・バラシオン

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ゲースロ界序盤を彩ったサイコパス三連星の一人。「残虐」にパラメータを全振りしたことによりその異常性を存分に発揮して、視聴者の怒りを一手に引き受けた序盤の功労者と言えるだろう。サンサに父親の生首を見せつける、王の就任祝いにティリオンから貰った本を剣でぶったぎる、ティリオンの目の前で小人の劇をやらせるなど、作者が考えた「こんなことしたらマジむかつくよねー!!?」って行動を総ナメでやらされており、あまりにも悪役が板につきすぎたジョフリー役のジャック・グリーソンくんは役者を引退してしまったそうな。あと、パラメータを残虐全振りなので、まあまあアホというのも視聴者をイラつかせた要因であった。視聴者にストレスを極限まで与えるというゲーム・オブ・スローンズの手法を体現した存在であり、以後それはサーセイ、ラムジーへと受け継がれていく。そういう意味ではかわいそうな存在だったけど、実際に目の前で同じことされたら普通に大きめの石を投げると思う。複数回。

ハウンド

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こちらも本名みんな忘れかけてるサンダー・クレゲインさん。幼い頃に兄のマウンテンに顔を焼かれて以来ひたすら兄の復讐を狙った人生で、最終的には大願成就で同士討ち。火に対する恐怖は結局克服できたようなできないようなよくわからない感じだったが、まあ復讐できたからよかったのではないか。復讐のための人生なんてというが、その虚しさはハウンド自身がアリアに語っており、重々承知。復讐は人生最強のスパイスである、問題はそれですべての味が決まってしまうことなのだ。思い返すと、ハウンドとアリアの2人旅はゲースロの中でも屈指のバディであり、いろんなところに連れ回しても空振りでなんかドラクエのおつかい感もあって笑えたし、狂犬とおてんばというコンビはかなりよかった。ハウンドは粗暴で不器用なのだが、サンサに妙な優しさを見せたり、最後にアリアを諭したり、死にかけた後に農家になってたりという人間味があるから人気あるんだろうなー。肝心の剣術の方では普通にブライエニーに負けたり、ターミネーター化したマウンテンに惨敗しているのはご愛敬。スピンオフは「リーチを耕す!ハウンドの自給自足農家ライフ!たまに人も殺す!」でよろしくお願いします。

ブロン

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ゲースロで最も投資効率がよかったのはこの男ではないか。確かに体は張った。高巣城でティリオンの代理闘士に名乗り出て見事に相手を倒したし、ブラックウォーターの戦いでも奮闘、ドラゴンに焼き殺されそうになったジェイミーを救ったりもした。ただ、最終シーズンでは登場シーンはトータル10分程度。ホワイトウォーカーとの戦いにもキングス・ランディング攻略戦にも参加せず。ボウガンでジェイミー&ティリオンを脅しただけで財務大臣とハイガーデンとあとなんだっけリーチだっけかをゲットしたのはコスパが良すぎる。しかし、金にこだわりながらもちらちら友情とか人間的なところを見せるのがブロンの人気の所以ではないか。ティリオンの代理闘士としてマウンテンと戦うのを断ったところとかは正直ぐっときた。こいつのような平民出身で出自がよくわからない男だとか、女のキングスガードとか、元密輸業者とか、学位も取ってないメイスターだとかが名を連ねる小評議会を小鬼が率いているというのが「家の時代は終わった」というゲースロのメッセージを感じてしまう。個人的にはドーンの殺戮姉妹の一人(ショートカットの娘)と一緒になって欲しかった。

トアマンド

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俺たちの癒しのトアマンドちゃんは、不死者と戦いまくったけど結局生き残りました。やったぜ!いつも元気で陽気な脳筋として斧がとっても似合った戦士であった。なぜかブライエニーのガタイの良さに惚れるものの、なんの可能性もないままにジェイミーに奪われてあえなく撃沈した。しかし、その後に別の女をバリバリに抱いていたのはかわいい。最後にジョン・スノウ&ゴーストと共に、野人たちを率いて北に去っていくのは非常に納得できるというか、ジョン・スノウもこれが一番幸せなんだろうな、というラストだった。こういう中世ものの戦士の中では「斧使いは信用できる」というセオリーを俺は持っていて、トアマンドはそれをさらに補強してくれた。壁の北でも斧をぶんぶん振り回して間違ってスノウを殺しそうになって欲しい。あと、巨人の女に育ててもらった話はジョークなのか本当なのか教えて欲しい。

ダヴォス・シーワース

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最終的に海軍大臣に就任したタマネギ剣士。傲慢で人の心をつかめないスタニスに対して、恩があるからと忠義を尽くす、スタニス亡き後にも人の側に立って奮闘するなどシリーズを通して人間臭く、イケてるじじいとして活躍した。こういう人、みんな好きよね。最終シーズンでも、自分に字を教えてくれたスタニスの娘シリーン(メリサンドルに焼き殺された)に似た少女が「私も戦いたい」と出てきたところで絶句してしまうシーンは、今までのシーズンの積み重ねをよく生かしていて、これぞゲーム・オブ・スローンズと言わんばかりのシーンだった。なんか最終シーズンはシナリオ優先で登場キャラが今までの積み重ねを無視した発言をするとか海外では批判されてるけど、このシーンだけ見てみてもそんなことは全然思わないんだよね。確かに急ぎすぎの感じはあるけど、それによって余計にゲーム・オブ・スローンズという物語の芯の部分がよく出ていると思う。

サムウェル・ターリー

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シーズン1から登場するも、剣もロクに扱えない愚図ポジションにもかかわらずジョンの親友として存在を確立。ジョラー・モーモントに謎の手術を施す、不死者との戦いに全く役に立たないのに参加、ブランがなぜかジョンの出自の秘密をサムだけに教える、など主人公の親友というポジションを最大限に活用して物語の主要な部分に関与し続け、最終的にはメイスターの資格も持ってないのに小評議会に名を連ねるという大出世っぷり。やはりコバンザメスタイルは最もコスパのいい出世術だということが再確認できた。最初からぷよぷよ体形ではあったが、ゲースロ出演でいいものが食えるようになったのか、嫁のジリとともにぷっくぷくに膨らんでいったのもご愛敬。ゲースロ界を代表する善人であり、誰からも嫌われることはない「いい奴」ポジションだった。最終シーズン後の世界では鬼火にハマってとんでもない爆破兵器を作ったり、スコーピオンを改造してハレン・ホールを一発で破壊する巨大ボウガンを作成するなどの「メイスター・サムのできるかな?」のスピンオフを放映して欲しい。

ブライエニー

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タースという作中に一度も登場しない島の令嬢であるブライエニーお嬢である。デカ女(191㎝)という設定で作中ではレディ扱いもされず、女だから騎士扱いもされずというかわいそうな立場。惚れたレンリー・バラシオンはゴリゴリの男色だったりと運も悪いが、最終的にはかなり報われたのではないか。絶対死ぬと思ってたのに生き残ったし、不死者との戦いでは決戦直前に騎士に叙任されたし、ジェイミーにも抱いてもらえたし、最終的には王の盾の総帥にもなった。ジェイミーに騎士叙任してもらうシーンは涙が止まらなかったし、最後のジェイミー・ラニスターを兄弟の書に記録を追記するシーンもかなりよかった。ブライエニーを演じてるグェンドリン・クリスティーさん、笑うとめちゃめちゃキュートだよね。ちなみにハウンドを倒したりして作中で最強クラスの剣士扱いだが、アリアには子供扱いを受ける。アリア、どんだけマーベル映画なんだよ。

ポドリック

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絶対俺はポドリック死ぬと思ってた。インプの従者から最終的に王の盾になるという、作中でブロンと張るくらいの出世を遂げたポドリックはみんなの癒し枠だった。ティリオン、ブライエニー、そして最後はブランという癖のあるキャラに仕え続けたが、彼が生き残って王の盾までになったのは「忠実さ」という性質に対する、裏切りに裏切りが続くゲースロ世界なりの称賛ではなかったか。ポドリックは口数は少なくいつも忠実でスマイルがめっちゃ最高だった。あと、謎の性豪ぶりを発揮したり、いつの間にか騎士に叙任されたりとか視聴者に笑いをもたらす面でも貢献。必見は最終シーズン第2話のラスト。不死者との決戦を前に城の中で美声を披露する。最終シーズン後は「ポドリックの娼婦1000人斬り」という18禁コンテンツのスピンオフをSODでぜひ作成して欲しい。

ベリック・ドンダリオン

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7回だか14回だか生き返ったリビング・デッド。死ぬたびに光の神に生き返らされてご苦労なことである。扱いがわりとひどくてシーズン1でエダードにマウンテン討伐に送り出されてしばらく音沙汰なく、急に出てきたと思ったら役者が変わって片目になってた。そしてそこからまたしばらく消えてたと思ったらシーズン6くらいでとってつけたように現れて、最後にアリアを守って死んだ。のだが、何回も生き返るほどの使命って感じでもなかったというか、ベリック蘇らせなくてもだれか他の奴が犠牲になればよかったのではないのかという感じ。ただ、炎の剣で戦うのはかっこよかった。しかし、あの一瞬で火が付くというジッポみたいな仕組みの炎の剣の謎は最後まで解けなかったので、空想科学研究所が真面目にゲースロ世界を検証して『空想科学読本ゲームオブスローンズ編』を出版して欲しい。

ホーダー

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シーズン1から発する言葉が「ホーダー」だけという謎人物設計をされていていったいなんなのかと視聴者を思わせておいたのだが、その後ホーダーはブランを運ぶ係として定着し、視聴者もそのことを深く考えなくなっていた。しかし、シーズン6の5話において、「ホーダー」が「ホールド・ザ・ドア」だったことが判明!そうか、そういう意味だったのか、びっくり!!って当時は思ったのだが、今思い返してみると「不死者からドアを抑える」というだけの仕事をするために数十年間「ホーダー」だけ言わせるのはいくらなんでもひどすぎる。三つ目の鴉はちょっと調子に乗って人の人生を狂わせすぎである。あと、ブランにちょいちょい乗っ取られて獣扱いされてるのもなかなかにひどい扱いだった。ただ、ホーダー自身はとってもかわいい。シーズン6までの癒しであった。

ロバート・バラシオン

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ターガリエン家を滅ぼして、自分が王となった豚野郎。元々は戦槌を振るうバリバリの脳筋だったこともあり、政治能力は皆無。愛するリアナ・スタークを失ってしまったこともあり、酒と女に溺れて落とし子作りまくりの典型的ダメ王として君臨した。リアルタイムで見てる頃には「あー、ロバート、ほんとしょうもないなあ」と思ってたのだが、最後まで見て思い返すと、作中で一番この人が不幸だったのではないか。まず、ジョフリーもミアセラもトメンも全部自分の子ではないし、レイガー・ターガリエンに奪われたと思っていたリアナ・スタークは実はレイガーと愛し合っていたとか発覚して、え、それじゃ戦争を起こしたこと自体勘違いだったんじゃないかとか、最後はワインに薬盛られてイノシシに殺されるとか、とかにかくもう不幸のオンパレードである。本当の子供であるジェンドリーがバラシオン家を継いでストームズエンドの領主になったのが唯一の救いか。ジェンドリーが知らず知らずの間に、父と同じ戦槌を振るって戦っていたのはひそかに俺はぐっと来ていた。

エダード・スターク

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スターク家の家長にして王の手に就任するも、シーズン1のラストで殺された人。なんか周りに騙されて殺された悲運の人的な扱いを受けているが、こいつが義理だの道理だのを飲み込んでうまくやってれば後々の争乱の95%は起きなかったのではないかという気もする。デナーリスと同様に正義を掲げればいいわけでもないということを我々に教えてくれた。あと、スノウの出自についてはヒントくらい誰かに残しておけ。ブランのチート能力なかったら誰も気づかんかったわ。でもまあスターク家がそこそこ生き残って、エダードも草葉の陰で喜んでいるのではないか。ちなみにエダードを演じるショーン・ビーンは死にすぎ俳優としてあらゆる映画で死んでいるが、ゲースロでも生き残ることはできませんでしたとさ。大ヒットゲーム「ヒットマン2」では不死身のキャラであるマーク・ファバの声をやっているというちょっとした悪ふざけもやってます。

エドミュア・タリー

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エドミュア、われ生きとったんかい!!と最終シーズンで視聴者に叫ばせた衝撃の再登場であった。死体を船に流して火矢で火をつけるという独特の葬儀で、弓矢を放つも全然当たらない。フレイ家で嫁さんゲットして鼻の下伸ばしてるうちにロブとキャトリンが惨殺されてフレイ家の虜囚となる。しばらくでないなーと思ったら、急に再登場してリヴァーラン包囲戦では城を守るブラック・フィッシュをあっさりとラニスター家に突き出して自身の助命を図るなど、出てくるたびに「エドミュア(笑)」という失笑もののムーブを繰り返していたのだが、最終章の諸侯会議でまさかの再登場。そういえばお前タリー家唯一の生き残りやん。そこでもいきなり立ち上がって演説し始めるも姪のサンサに「座れ」と恫喝されてあっさりと座るなど、「やっぱエドミュアwww」と視聴者に失笑をもたらしてくれた。しかし、シリアス展開がほとんどのゲースロ世界において、エドミュアは無条件に笑える存在であり、ティリオンとヴァリスのやり取りと同様貴重なコメディワークであった。ここでエドミュアが登場したのは世界が平和になったという証拠であり、物語的には重要な暗喩だったのではないか。スピンオフでエドミュアの話を城の誰も聞いてくれないという「エドミュアの俺の話を聞け」という一話完結の物語を作って欲しい。


他にもまだまだ語りたいキャラは多いけど、キリがないのでこのへんで!!

ありがとうゲーム・オブ・スローンズ!!

さようならゲーム・オブ・スローンズ!!

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