見出し画像

環境変化はチャンスでしかない

環境変化なき世界は差が固定化される

環境変化がないときは差が固定されがちです。ただ、環境変化があるときこそこれまでについた差をひっくり返すチャンスです。

今からトヨタ自動車にガソリン自動車で勝つのは非常に難しいでしょう。けれど、環境負荷を低減しようという社会全体のトレンド変化に合わせて、ガソリン車ではなく電気自動車が求められるようになっています。政府もそれを後押ししています。その環境変化を前提として、電気自動車ならどうでしょう。そう簡単ではないでしょうが、ガソリン自動車で勝つことを考えるより、差は大きく縮まるはずです。

僕はコンサルタント時代、多くの企業向けに新規事業立案プロジェクトを行いました。そのとき、PEST分析のフレームワークを活用しながら、まずは環境の変曲点を探すことから始めていました。

変曲点は新規事業という今からはじめること成功するための最善手を探す大切な鍵だったからです。

キャリアについても同じことが言える

これは企業だけでなくキャリアでも同じフレームが活用できます。

例えば、入試の内容が変わらなければ、現役生より浪人生のほうがたくさん勉強してきたぶん、有利に決まっています。でも、もし入試の内容が変わったらどうでしょうか?リスニング科目が追加になったら、英語がスペイン語に変わったら。今までの差がぐっと縮まります。もしかしたら、今までの差がなかったことになるかもしれません。

普通は先輩のほうが仕事ができますよね。社内の評価システムや業務内容が変わらない前提ならたいていそうなります。

けれど、テクノロジーの変化が起こるとどうでしょう。そのテクノロジーを活かせるかどうかで仕事の効率性が大きく変わるなら。テクノロジーへ親しいかどうかで、先輩を逆転するチャンスが生まれます。

就活においても環境変化はチャンス

就活でも環境変化は固定化されたものをひっくり返すチャンスです。

変化がないと、多くの学生は「サークルで頑張ったこと」を話すでしょう(かくいう僕もこのパターンでした)。新卒の面接官をしていたこともある僕の正直な感想ですが、みんな似通った内容になります。すると結局、学歴や体育会系といった、今更変えられないレッテルへの依存度が高まるように思います。

ルールや前提が変わらないと「学歴高い人のほうが賢いんじゃないか」「体育会系の人はメンタル強くて営業に向いているんじゃないか」とか、これまでの生き方の積み重ねの指標だったり、過去の新卒社員の傾向値だったりの、自分では今更どうにもできないものでの勝負になってしまいます。

けれど、コロナのような大きな社会的変化があると、前提が変わります。サークル活動だったり体育会だったりといったこれまでの普通が普通ではなくなります。ただ家でゴロゴロするだけの人が増えれば、逆にその環境変化の中で動くだけで自分が差別化できます。このチャンスを活かさない手はないでしょう。

硬直化した世界は社会全体のためにならない

硬直した世界は、切磋琢磨が起こりにくくなります。

有利な状況にある人は、その状況がずっと続くならそれにあぐらをかけばいい。逆に、現時点で不利な人も逆転できないならがんばる気がなくなります。

これはまったくもって社会全体のためにはならないでしょう。僕は社会のいち構成員として、それはよくないと思います。

VUCAの時代だからこそ、常にチャンスがある!

今はVUCAの時代と言われています。

「VUCA(ブーカ)」とは、「Volatility:変動性」「Uncertainty:不確実性」「Complexity:複雑性」「Ambiguity:曖昧性」という、4つの単語の頭文字をとったものです。あらゆる取り巻く環境が変化しやすく、将来の予測が困難になっている状況を意味する造語です。

このVUCAの時代には、その環境変化に耐えうる人が評価されます。算数・国語・理科・社会の記憶力テストで勝敗が決まるわけではなくなります。

このチャンスをモノにして、世の中がより良くなるなら最高じゃないか!と僕は思っています。


サポートしてくださった方のご厚意は、弊社の若手とのコミュニケーションのためのコーヒーショップ代にさせていただきます。