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不正を働くことのできない感情との戦い

不正を働くのが嫌いな癖に『他人の褌で一人相撲』をするのが好きなタイプなのですが、それがどう言ったことかを説明するのはなかなか難しい。
それは自分自身としては常に勝負として考えていて勝ったか負けたかを気にしてしまっているのです。
一般的に言っても勝負にはいろいろあって、単なる賭け事だったり、一世一代の人生を賭ける想いだったり、勇気を出して初めての告白なのか?いろいろあると思いますが『他人の褌で一人相撲』をする気持ちになってしまうので、その心理を見つめ直してみることにしました。

本投稿は、『週間キャプロア出版』で掲載されたものを大幅に加筆修正したものです。
『週間キャプロア出版 企画』とは、全てFacebookメッセンジャーのやりとりだけで企画からKindleでの出版までをメッセージグループに居合わせたメンバーだけで行うという新しい試みの出版グループです。とても面白い試みですので、ご興味がある方は是非参加してみてください。

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不正を働くことのできない感情との戦い

周りにいる人はみんな敵だ!と思っているけれども、嫌いということではないんだな。ぼくは敵は倒さなければならないと思うけれども、大好きなんだ!大好きだから倒すんだ!

これは勝ち負けなんだな。勝つか負けるか?ぼくは勝ちたいと思ってるんだよ。
目標を掲げてそれを通り越す。そして成長する。
成長したいわけじゃない!自分の中の圧倒的勝利!
その実感を得たい。

でもね、勝てることなんて殆どない。負ける。何をもって勝ち負けというのかというとね、自分の中で実感を持って勝ったと思えるかどうか?だけ。

客観的な評価とか、数字で競うとか?
そんなんじゃない。
ぼくが勝ったんだって思えるかどうかだけなの。
自分の心から湧き上がる感情に素直になるの。
だから、大好きなあいつも、あいつもあいつもみんな敵!

例えばね、自分の中ですごくいい作品を作ったと感じるでしょ?
これは名作だ!誰もが評価するに違いがない!って根拠のない自信に溢れて酔いしれて、その後に敵のあいつやあいつもあいつも、みんなの作品を見たときに、くっそーって思う。
これは負けなの。完全敗北。
だからこそ次こそは勝つって思うの。頑張るの!色々考えるの!
あいつやあいつ、敵のあいつに勝つために考える。
でも負ける。悔しい。自分の中の感情でね。そう決めつけちゃってる。

例えば、第三者に評価してもらうものだとしましょう。
その時ぼくの勝ちと言われたとしましょう。
でも勝った気にならないんよね。いやいや、この部分は敵の方が優れてるし、敵の方がもっとうまいこと考えてるし!敵の方が…って思ってしまう。
誰もそんなことは言ってない。けれど自分の心の中にいる敵のあいつとあいつとあいつは本当に優秀で強くて尊敬できて、どうにもかなわない。と思い込んでいる自分がいる。ことを知っていても、その感情を拭い去ることができない。
だから数値や他人の評価や客観性は関係ない。
自分の中で自分が思うあいつに負けてる。

勝ち負けじゃないよ。その通り。
価値観が違うということを素直に受け入れれば、この戦いをしなくてもいい。大好きなあいつやあいつをわざわざ敵にすることもない。
でもね。そうしなければいけないんだ。いけない理由があるんだよ。

例えば勝ってしまった時。極たまにそういう時がある。
よっしゃ!圧倒的じゃないか!って感動するほど、圧倒的勝利感を得ることがあるのだけれども、その後必ず無気力になる。
もういいやって思って頑張る気がなくなる。
なんで勝ってると思えるかわからない時がある。周りからは評価されてなくても勝ってると思う時がある。
そういう時ってつまらないんだよ。そして周りのあいつもつまらなそう。
勝った後が怖いのがここで、ぼくが大っ嫌いなつまらない人たちと自分が同じように見えてしまうんだ。
わかったような口を利き、わかったように受け入れるつまらない奴になっているように感じる。
だから勝ったと思ったときは、もうその分野に関わらないようにしようと思ってるんだ。自分の醜さを晒し続けることになるからね。
これもまぁ自分が思う自分の姿でしかないのだけれども。自分がそう思ってしまうのだから仕方がない。

そしてこの圧倒的に勝った感に近いのが勝ち負けを決めない分野に遭遇したとき。興味がないんだろうね。そういうときも全くぼくはつまらない。きっと客観的にもつまらなく見えてるんじゃないかな?
だってぼく自身がつまらなく感じているのだもの。

勝ち負けにこだわるというのはぼくの中で好奇心を強く抱いているということだし、そして夢中になって勝ち負けだけにこだわるというのは無邪気さの表れなのだと思う。大人気ない行動なんだろうねきっと。

そして、思うこと。これは自分との戦いというやつなんだよ。きっとそうなんだと思う。
自分との戦いなのでんてシンプルなものじゃないのだけれども、自分だけが勝ち負けの判定をできる自分の中の戦い。

面白いのが負けていると思っている時が勝っていて。
勝ったと思ってしまった時が負けの始まりという逆転現象。

そしてこれは自分の心の奥底から湧き上がってくる感情なので、不正を働くことができないっていうのも難しい勝負ね。

掲載時のあとがき
アキラの対話ログ担当のアキラさんがご結婚されたということで、第2号でお祝いの言葉を贈った時のお話。お祝いの言葉なので勝ち負けではないのだけれども、自分の中で素直な気持ちが現れた、とても素敵な文章が書けたと自画自賛してたのだけど、いざ発売された本を読んだ時にみんなの言葉がキラキラ美しすぎて悔しい思いをして”負けた”と思ったのね。本当に悔しかったので第4号のテーマ「勝負」では、このお話を書こうと思ったのでした。

週刊キャプロア出版では、このようなテキストを沢山の人が参加して、沢山の人が企画し、編集をして出版される電子書籍です。

Kindle Unlimitedでも無料で読むことができますので、是非お手に取ってみて下さいね。

週刊キャプロア出版(第4号): 勝負 週刊キャプロア出版編集部 https://www.amazon.co.jp/dp/B07DJ6KXYX/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_U1PeFbDTP4EYN

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