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大相撲名古屋場所五日目

鬢付け油の香りが鼻を掠めるのか否かが、相撲を現地で見るのか、テレビや配信で見るのかの差になる。

また、場内の音も大きく違う。アナウンサーや解説というものは当然ですが存在しないが、幕したの頃の静かな、あるいは眠たげな雰囲気から、十両、幕内になるにかけて、場内はざわつき、どちらかの力士への応援の声も大きくなる。

場内に掲げられた応援タオルで番付とは異なる人気の相違も見える。応援では劣勢の力士に肩入れする声も面白い

呼び出しのたっつけ袴、付き人の浴衣、それぞれに美しい。浴衣に力士名とアルファベットを合わせて入れて、意匠にしているものをいくつか見た。

ああいうものを見ると浴衣生地を手に入れて仕立ててみたいとかの欲望も湧くが、はてさて。

着物では行事の衣装の美しさも今さらながらに感じられる。黒を主に赤い模様がすっと入ったものなど、なかなかに素晴らしい

十両の土俵入りで感じた、流石に関取にはオーラがあるなという感想は、幕内の土俵入りでさらに更新される。
端的に身体の大きさもあるが、その張りや色艶などにもオーラを感じる。

なかでも、当然ではあるが、横綱照ノ富士の圧倒的な迫力は、矢張り溜席ならではだろう。今場所は好調ということもあって、その迫力はいや増している。

贔屓の荒汐部屋勢は、幕下で神谷が劣勢を盛り返し、荒篤山と大青山は自分の相撲で勝ち名乗り。大賀は一方的に押されてしまった。

幕下以下では最推しの常川さんの取り組みに間に合わなかったのは残念。

幕内では若隆景関が美ノ島関を一蹴して一敗を守ったが、若元春席は一瞬左が入ったものの、小手に振られて押し出された。あまり理詰めの相撲は効かない相手なので、そのあたりは考える必要があるのだろうか。

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