ライブハウス

土日で福岡にelephantのライブを観に行った。

ライブハウスの床にはテーピングがしてあり、一人一人がソーシャルディスタンスを保ちながらのライブ鑑賞。久々に浴びる爆音は心地良かったし、やっぱりライブハウスは最高だ。

昨今のコロナウイルスの影響で各地のライブハウスの経営が危うくなっているし、自分自身もすっかり足が遠のいていたように思う。久々にあの空気に触れてみて改めて「ライブハウスを守るために何が出来るだろうか」と考えるようになった。

ノルマ云々の議論が飛び交っていた頃が遠い昔のように感じるくらい、時代の流れは目まぐるしく早い。それこそ止む無い部分も多いだろうが、今は動員ライブとオンライン配信を併用して収益を得る形を取ることがスタンダードになろうとしている。

バンドは身銭を切ってライブハウスにお金を払ってライブをする。その代わりにライブハウスは素晴らしい環境とスタッフがライブをサポートしてくれる。それこそ、ライブハウスでライブをすることはバンドの活動を行う上での大きな割合をしめていると思う。

昨今、オンライン化が加速する中でその価値や意味はどのくらい残るのだろうか。もしかしたらVRでライブを観る時代も訪れるかもしれない。場所に依存せずに発信できるし、ローカルという括りが無くなっていく。

大前提として、ライブとオンライン配信は全く別物である。
昨年フジロックのライブ配信を見て、ライブを観に行きたくなった人は多かったと思う。自分の身をもって体験できるか否か、そこがまさにライブの持つ魅力だ。

「ライブ=体験」
お客さんに体験してもらう意味でライブをするのであれば、今はその価値について再考するべきタイミングなのかもしれない。何のためにライブハウスを使ってライブをするのか。私的な思いならいくらでも述べられるが、ロジカルに考えようとすると難しい。

それでもライブハウスに行きたいと思ってしまうのだから、そこには細々とした理由なんていらないのかもしれない。自分のバンドでステージに立った時、暗転して目当てのバンドが出てきた時に感じる高揚感。すべて丸裸にして音楽に身をゆだねられる空間、それがライブハウスだ。

静かに死んでいく文化を黙って静観するわけにはいかない。
「ライブハウスを守るために何が出来るだろうか」と今日も明日も考え続けるんだろうな。