ズルいよ【映画感想】

【この映画は絶叫であり、歓喜である】
以下の文章は『映画大好きポンポさん』の感想文になります。視聴後すぐに書いてるし、酔っているしで見るに堪えない文章かもしれないですがご了承ください(というか自分の為には備忘録は書けないけど、とりあえず公開の為という言い訳があれば書けるから公開してるだけなのでそもそも見なくていいです)。

え~まずは見ていただけたらと思います。90分程度の映画ですし…。もし見るか悩んでいる方がいるなら自分から言えることは「見てくれ」だけです(深夜2時に感想を書かせるくらいの力があることは保証します)。ネトフリ、Dアニメストアなら無料で(サブスクで)見れます。アマプラなら500円程度で見れます、見てください。もしこれで損したと思うなら連絡をください、可能な限り返金します。

【以下感想ネタバレ注意】(自語りも注意です。)
この映画は「映画を作る人達の映画」だ。苦しんで、楽しんで、吐きそうになりながらも「やりたいことが」やりたい人達の感情をぶつけてくる。それが悔しくて、苦しくてしかたなかった。自分はそうではないから。自分に命をかけてでも成したいことなんてないから。
この映画は正直に言ってマクガフィンしか登場しない映画だ。根暗だけど実は才能のある主人公、その才能を見抜く天才ロリ、ダイヤの原石、理解のある大御所etc…。しかもストーリーだって大筋だけでいえば三文芝居だし、ある種素人脚本だ。メタ発言、内容と関係した劇中劇。ニクい演出をぶつけてくるが、中身は捻りのない三幕構成。でもそれでいいんだ。この映画の本質は、見事な脚本でも、美しいカットでもない。「俺たちは映画に命をかけてる。これを見ているお前は?」と問うてくる、この一言につきる。

ここで少し自分語りをさせてもらう。自分はそこそこ以上の学歴でそこそこの進路が決まっている。(ある程度の、一種の)オタクではあるので漫画やゲームなど何か好きな物はあるが、それに命を懸けるほどではない。
この映画は私に、いや全ての人に「君には命をかけることが出来る何かはあるか?」と問うてくる。そしてこの映画で「私たちは映画(アニメ)が好きなんだ」とクソデカ感情をぶつけてくる。誰がこれに耐えられるだろうか。この映画で歯を食いしばらない人は(幸運にも)自分のやりたいことをやれている人か、そういったことを理解できない人だろう。この映画は報酬か、待遇か、世間体か、もしくは縁によって好きなことを達成できなかった自分に対し、好きなことを仕事にして苦しんでいるifを見せつけてくる。
その自分の苦しみの絶叫を、そして自分自身を追求できる歓喜の悲鳴を聞かされる映画だ。自分の好きなことを追及できず逃げた自分を刺し、刺された苦しみより大きい苦しみを見せつけてくる映画だ、ただこの苦しみは歓喜にも聞こえるというだけで。

正直細かく書こうと思えば書ける、話そうと思えば話せる。ただこの話は一旦ここで留めておこう。見た人がいればぜひ話したい、媒体も問わない。(メタのズルさについて話そう、作劇のズルさを話そう、演出のズルさを話そう)
自分にとって刺さったのは一点。「好きなものを追求できなかった自分自身に対する刺さり」であり「命を懸けるモノがない自分自身への苦しみ」だ。
深夜に書いた感想としてはこれで十分だろう。1000文字程度10分弱で読める感想なのは心苦しいが。90分の映画に対してはこれで十分かな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?