量より質とか言ってる間に腕立てでもしとけ
2018年におけるシステマ東京の一番の主張はなんといっても「練習は質より量」だと思う。あれこれ言ってないでまず動け、試せ、失敗してやり直せ。
そういうかなりマッチョな方向性。それが確実な方法だ。
それには量を稼げる場が必要だ、ということで赤坂に移転して月〜土まで毎晩システマできるようにした。言うだけでなく実行せよ。まず自分がそのとおりに行動しないといけないからだ。
なぜ量が大事なのか。それはアウトプットの量を稼ぐためだ。練習なら試行回数と言い換えても良い。成功にしても失敗にしても、たくさん試行するほどうまくいく可能性は高まる。
宝くじを確実に当てる方法と同じだ。
それは「当たるまで買う」だ。
たくさん試行するほど、「何かを掴む」可能性は高まる。一発のパンチより100発パンチしたほうが、「パンチの感覚」を掴む可能性は高い。
だからたくさん練習をする。至って簡単な理由だ。
これも日本における教育の弊害なのかも知れないけど、「確実に当てる」ことが良しとされる風潮がある気がする。だから失敗できず、失敗した自分の責める。
すると失敗しないもっとも確実な方法を選択することになる。それは「絶対に宝くじを外さない方法」と同じだ。それは「宝くじを買わない」ということ。挑まねば絶対に失敗しないし、宝くじは買わなければ外さない。
ただ宝くじとトレーニングの大きな違いは、試行1回ごとに費やすコストである。クラスは1コマ2000円とすると、その時間内でいくら思考してもコストは変わらない。普段の日常でトライすれば1回あたりのコストはさらに下がる。だが宝くじは1回ごとに300円のコストがかかる。試行すればするほどトータルのコストがぐんと跳ね上がる。それでいて当たりくじの場合、最初から期待値はコストよりかなり下に設定されているので、はなから買い手の大部分が負けるようにできている。
それに比べるとトレーニングにおける試行のコストはゼロのようなもの。だからどんどん試して、経験を貯めたら良い。質よりも量。
有無を言わさず量をこなしていると、唐突に動きが変わる瞬間がある。
これほどインストラクター冥利に尽きるときはない。
赤坂クラスは熱心な人ではほぼ毎日参加している。総練習時間でいえば、古株を凌ぐんじゃないかというくらいの練習量だ。
そういう人は本人が自覚してるかわからないけど、こちらから見て明らかに動きの質や佇まいが変化している。強くなっている。
量を稼ぐにはライフスタイルから全て見直す必要もあるだろう。それもまた練習の糧になる。そうやってよりよい人間になろうとする手助けが来年もできればいいねえ。
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