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溶け込む願望

動きの流れ、というのがある。

動きの流れに乗る、というか溶け込む。

たまーにあるこの感じはなんともいえず心地よい。

このためだけに身体の動きとかあり方とかあれこれ工夫してるんじゃないかと思う。何に使えるってわけでなくて、単に心地よい。別に健康とかもどうでもいい。

自分の身体と他者の身体に感じられる動きのライン。

練習を終えて歩いてたら不意に夜空が開けたところに出て、この感覚を外界に向けたらどうかと思い立ってやってみた。

すると地表から上空高くにすうっと伸びる無数のラインが味わえる。

人も動物も植物もこのラインによって成立している。

風に吹かれる吹き流しのような感じ。90度回転させるけど。

他にも色々な流れがあるけど、乗るよりも透過する方がしっくり来る。

「乗る」では、自分と流れとの間に境界が生まれてしまう。

だから「溶け込む」ということなのかね。流れが自分の中を透過する感じ。

自分を無くして、無くして、無くして、溶け込む。

自分というのは境界によって生まれるのだ。


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