国公立大学分析⑫ 宇都宮大学
おはようございます。
連続投稿ができていれば2日目の更新になります。
前回で東北地方編を終えました。途中中断しつつも何とか越えた白河の関。
今回からは関東地方に入ります。
まずは、宇都宮大学です。画像にある通りのきれいな庭園!それでは今回も全体概観から始めていきます。
〇全体概観(2016~2020分析)
まずはこちらのデータをご覧ください。
・時間 : 90分(現代文は60分位で解く)
・分量
【大問1】2,500字程度
【大問2】3,000字程度
・文章
【大問1】が主に評論
【大問2】が主に小説
・設問
漢字問題+記述5題前後+客観問題が少々
<コメント>
評論、小説ともに本格的な内容の文章が出題される。
文章を読み込む練習は必要。
設問はオーソドックス。普通にアプローチすれば問題ない。
〇各年度の短評
では、ここからは各年度の問題について簡単に評しておく。
◆2016年 全体:標準
【大問1】やや難
難易度
【文章】★★★★
【設問】★★★
<総評>
文章がやや抽象的で難しい。論理構造は明確なのだが。
設問は標準的。根拠が明確にとれるものばかり。
【大問2】標準
難易度
【文章】★★
【設問】★★★
<総評>
文章がやや平易。時代背景はなじみがなくとも展開が平易。
設問は標準的。心情記述の組み立てをしっかりと。(詳細後述)
◆2017年 全体:標準
【大問1】標準
難易度
【文章】★★★
【設問】★★★
<総評>
文章は標準的。具体例も豊富で理解しやすい。
設問は標準的。問7の具体化記述は非常に面白い。(詳細後述)
【大問2】やや難
難易度
【文章】★★★
【設問】★★★★
<総評>
文章は……東京に土地勘があれば問題ない。国立がdisられてる!笑
設問はやや難。比喩表現の換言に少してこずりそう。
◆2018年 全体:標準
【大問1】標準
難易度
【文章】★★★
【設問】★★★
<総評>
文章は標準的。よくある記号としての言語の話。
設問は標準的。設問の指示に従って解いていけばいいかな。
【大問2】標準
難易度
【文章】★★
【設問】★★★
<総評>
文章はやや平易。なにより内容が面白い。
設問は標準的。比喩の理解が求められるが、そこまで難しくない。
◆2019年 全体:やや難
【大問1】標準
難易度
【文章】★★
【設問】★★★
<総評>
文章はやや平易。二年連続言語論。
設問は標準的。問5に2年ぶりの具体化問題
【大問2】難
難易度
【文章】★★★★
【設問】★★★★★
<総評>
文章はやや難。時代、使用されている言葉等が捉えにくそう。
設問は難しい。比喩理解、心情把握、主題と自由記述……小説問題のオールスター!!すごい!!!おもしろすぎる!!皆さんなんとか過去問を入手して解いてください!!!!
◆2020年 標準~やや難
【大問1】 文章未公開のため割愛
【大問2】やや難
難易度
【文章】★★★★
【設問】★★★
<総評>
文章はやや難。時代、使用されている言葉等が捉えにくそう。
設問は標準的。問6に自由記述。他は比喩理解など。
しかし、年々簡単になる大学入試の中で、逆行するように難化。
気概を感じる。
〇過去問から考える宇都宮大学が求める力
①ある程度の難度の文章を読みこなす力
べらぼうに難しい文章ではないが、ある程度の読解力が必要。
大学側は「このレベルの文章が読める」受験生が欲しいのだ。
②評論:具体化の記述への準備
設問の中での特異点は具体化記述。
文章内容を抽象的に把握したのちにそれを具体的に落とし込む。
この作業は最近のトレンドの一つでもあるので要注意。
③小説:古い小説の読解
最近は古めの時代設定の文章が頻出。
読書時間の捻出が難しければセンター試験の過去問を利用しよう!(詳細後述)
〇宇都宮大学の対策に役立つ他大学の過去問
①全体の構成、難度が近いもの
→筑波大学や岡山大学を推奨。
②小説問題の練習
→香川大学、岡山大学の過去問を推奨。文章読解としては2020、2018年のセンター試験も有効!
③具体化問題の対策
→秋田大学、静岡大学の過去問演習を推奨。
秋田大学は良質な具体化記述の問題を出題しています。
過去の記事も参照してください。
〇補足:高校受験とのリンク
①大問1(評論)について
国立附属高校の対策に役立ちます。ちょっと負荷の高い練習として使えます。
②大問2(小説)について
慶應義塾女子、慶應義塾志木あたりの対策に使えますね。中2の後半あたりから練習してみてください。
いい問題を出しますねえ。(うっとり)
明日は高崎経済大学の過去問分析をお送りいたします。
それでは!
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