【コラム】特別編〜コロナ闘病日記
実は、先日新型コロナウィルス感染症に罹患してしまった。
以下はその闘病記であり、自己考察である。
◇そもそもの私のスペック
37歳男性。
既往症なし。
BMI25.76。25で普通体重なので、ほぼ標準体型。(ほぼ)
ワクチン3回接種済。全てモデルナ。
これまでのコロナには罹患していない。
◇0日目
新型コロナウィルス感染症は、発症日を0日目とする。この日を0日目として10日間が隔離期間である。
喉に違和感を感じる。
市販のトローチを舐める。ある程度痛みが引く。
◇1日目
喉の痛みはトローチを舐める度に引く。
この時はただの風邪?と感じていた。
そして普通に外出していた。(すみません)
しかし、帰宅後発熱。最も酷いときで38.9℃に達する。
市販のロキソニン投入。
◇2日目
○コロナを確信する
起床後の体温は37.0℃ぐらい。ロキソニンが効いたかな。
しかしその後体温は上がり、38.8℃に達する。
これはもうコロナだろうと確信。
○保健所連絡から医療機関探し
大阪府の保健所に電話をする。
しかし、不通。仕方ない。これだけの感染拡大なのだから。
大阪市のコロナ感染者用の窓口に連絡する。
これが非常に素晴らしく、すぐに繋がる。
そして、近所で発熱外来のある医療機関を複数教えてもらう。
ここからが一つの山場である。
医療機関探しテレフォンの時間だ。
シンドい身体を必死に起こして医療機関に電話をするが、一つも繋がらない。
繋がったところも枠が一杯だと断られる。
八方塞がり。コロナと判定すらしてもらえないのか。
その後、紹介してもらった医療機関を改めて調べてみると、その内の一つが「予約なしで直接来院可能」であることを知る。しかも自宅から近い。
というわけでその病院へ。
○病院へ着く
予約なしで直接来院可能の病院なので、当然長蛇の列が出来ている。みな一様に体調が悪そうである。
列に並び、受付までに30分かかる。しかし、たくさんの医療機関に断られたので診てくれるだけありがたい。特に不満はない。
受付。診察まで1時間以上掛かるとのお断り。外出も認められたが多分コロナであり、ウィルスを撒き散らすことは憚られる。院内に待機スペースがあったので、そこで待機する。
院内のテレビを見つつ、迷惑をかけそうな関係各所に連絡。
待機1時間経過。寒気がする。シンプルに体調が悪い。
それにしても看護師さんには頭が下がる。
私の住む場所は大阪市内でも民度が高い(?)エリアであり、そんなに言葉を荒げる患者も居ないのだが、それでも態度の悪い輩はいる。
彼らにも毅然と対応し、患者に対する慈しみももつ。その態度には畏敬の念すら抱く。
待機1時間20分経過。診察に呼ばれる。
状況を説明する。医者は言った。
覚悟を決めて抗原検査へ。
○抗原検査から陽性判定まで
診察後、また20分ぐらい経ってから抗原検査開始。鼻の中に棒を突っ込まれ、その後数分待機。
宣告。
関係各所に陽性判定を連絡。
会計をして今後のフローについて伝えられる。
保健所からSMSが来るとのこと。基本はそれ待ち。2-3日かかるらしい。
○薬局から帰宅
薬局へ。
ここでもらったクスリは「カロナール」と喉の炎症を抑える「トラネキサム酸」である。
そう、いわゆる風邪薬なのだ。
ここで確信する。コロナ軽症は風邪である。
ちなみにコロナ陽性なのでクスリは公費負担。つまり、無料でもらう。
そして、ここから約1週間近く外出できないのか、と思いつつ外の空気を噛みしめながら帰路を歩む。
その後帰宅しクスリを服用し、必要なものをAmazonで頼んでいるうちに寝ていた。
◇3日目
○体調
夜中に熱が上がる。とは言え37.5℃ぐらい。
昨日からだが、朝の食欲がイマイチ無い。ヨーグルトと貰い物のゼリーで済ます。しかしその後は食欲が戻り、カップヌードルを二つ平らげていた。
夜までは36℃台で推移していたが、就寝直前に37.8℃に。処方されたロキソニン投入。
基本は風邪なのだが、重い風邪ではあるのだろう。10日間の療養の意味が分かってくる。そんなに簡単には治らないのだろう。
○その他
この日の保健所からの連絡は無し。特に困ることはない。明日に期待。
◇4日目
○体調
朝検温 36.5℃。
寝汗をかなりかいていたので体温は下がったかな?
その後、喉の痛みが徐々に引くのを感じる。そろそろ大丈夫かな?
昼も37.0℃以上にはならず。
夜に体温が上がる傾向にある。しかし、37.0℃ぐらい。
○保健所連絡
まだ無い。そろそろ治る。
◇5日目
○体調
ほぼ大丈夫。
朝検温 36.5℃。
昼検温 36.7℃。
夕検温 36.4℃。
問題なさそうだ。咳はやや残る。そういう症状らしい。
○保健所連絡
なし。よほど逼迫しているのだろう。それにしても……。
◇6日目
○さすがに動く
あまりにも連絡がないので、先述の大阪市の自宅療養者専用ダイヤルにかけたところ、まだ医療機関から保健所に私の陽性情報が行われていないということがわかる。
やや脱力するが、検査日が土曜だったことと、予約なしで患者が溢れているところだったので、仕方ないか……と。
埒が明かない、このままではコロナと診断されたけど証明されない存在になってしまう……と困っていると、厚生労働省からのSMSがきた。
とのことである。ようやく何かが動き出したことを悟る。
数時間後に、大阪市保健所から連絡が来た。ようやく、ハーシス(体調管理システム)のIDが確定し、療養最終日が決まる。
ここから生命保険やたまたま加入していたコロナ保険の申請を行う。
○体調面
全体的には元気だが、体温は36.5-37.0℃で推移。咳も残る。良くなりきらないようにも感じる。
◇7日目以降
○端的に
この生活に飽きた。
ウィルス性の疾患なので隔離期間があることはわかる。
しかし、10日は長い。時間はあるが、意外なほどにやる気が湧いてこない。教材作成などもそこそここなすが、必要最低限、といった感じだ。
○体調面
体温 36.3-36.6℃
咳は多少残る。
○その他
生活支援物資は10日目に届く。保健所も行政もパンクしとるね……。
なお、療養期間終了の確認や通知はない。まあ、それはそれで仕方ないか、と思った。
◇療養を終えて
○ワクチン3回接種はなんだかんだ有効?
健康状態、若さなどにもよるのだろうが、ワクチン接種のおかげで重症化しなかったように思える。
新型コロナウイルス感染症は「重い風邪」である。その点インフルエンザに近いものがある。
インフルエンザもワクチン接種によって重症化が防がれるが、コロナも同様だ。
講じた対策はなんだかんだ活きる。
○療養期間が長すぎる
後半の数日間は精神と時の部屋(ドラゴンボール的喩え)に居るようだった。しかもとくに修行が出来たり、スーパーサイヤ人になれたり超えたり出来たりもしない。
○患者登録の簡素化を目指すべき
ウィルスは症状の悪化よりも拡大に舵を切って変異している気がする。
この中で発熱外来のみで患者の陽性判定を行っていて、パンクている状況は、いわば行政の取り決めが作り出した破滅的状況と言うべきだろう。
私の行った発熱外来も、検査数と時間を制限せずに受け容れている代わりに、保健所への届出は遅滞している。
そして患者からすると保健所からの連絡が無い状況は非常に心許なかった。
これをもって医療機関と保健所を非難すべきとは思わない。各所、本当に一生懸命に業務に当たってくれていると思う。
しかし、もっと効率化出来る。
仕組みさえ作れば若者はスマホひとつで情報登録も可能なはずだ。
その仕組みをなぜこの2年の間作らなかったのか。この国のデジタル体制は本当に脆弱だ。
○ネットで物資を取り寄せられる環境の整備を
私は普段からAmazonやUber EATS、出前館などをよく使うので、この機会にもこれらの「インフラ」をフル活用した。最近は置き配という非接触のやり取りも可能だ。さらにはAmazonにはネットスーパーの機能もあり、ライフから食材の取り寄せも出来たので、自炊もした。
都会の利便性をフル活用した日々だった。
地方でも保健所と協力して買い物代講などの仕組みを整えれば良いのだと思う。
独り暮らしの人間も都会なら生きていけるのだ(強がり)
◇アフターコロナの日々
○体力が戻らない
これはコロナの後遺症というよりも、10日間の軟禁状態によるものだと思われる。
復帰後の仕事はとにかく体力が厳しかった。体力ゲージが満タンになることはなく、職場でも余裕がないことがバレバレだった。
無症状者や有症状者の後半は室内で身体を動かすことをおすすめする。
○咳などが残る
喉の痛みは外出禁止解除後も続いた。喋る職業なので治りかけに負担が大きいことをしているのかもしれないが、喉はやや長引いた。
以上である。
罹患後の何か参考になれば幸いである。
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