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たけ読書(10月③)

今週は忙しかったので二冊。

① しんがり〜山一証券の最後の12人/清武英利

山一証券の自主廃業の前後でその原因を追及し、会社の精算業務に当たった人びとを描いたノンフィクション小説。年に一度は読んでいる気がする。
ある意味では綺麗事が並んでいる話でもある。当事者のうち片方(経営者ではない人びと)からのみ描いている作品でもある。しかし、それを越える熱量がある作品であることも間違いない。
そういう風に当てられたい時に読む一冊なのだろう。

② 3月のライオン/羽海野チカ


藤井聡太八冠が爆誕したので、天才将棋少年のお話を1から読み直してみた。この漫画の主人公、桐山零君も中学生でプロ棋士になった天才将棋少年なのだが、事実は小説より奇なり、現実の藤井聡太八冠の方が他の棋士を圧倒してますな……。
さて、この話は将棋の話もさりとて、その周りの人間達の描き方が羽海野チカワールド全開である。優しく、それでいて強い人たちを描かせたら右に出る人はいない。大切な人たちを大切にしていきたい。それを「甘い」と言われても、自分は優しく生きていきたいと思わせてくれる作品だ。
ただ、最近は刊行ペースが落ちている。お身体に気をつけつつ、しっかりとお話を結んでいただきたい。

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