画像診断2024年2月号 ビギナーのための骨軟部画像診断-Q&Aアプローチ-のメモ②normal variant

✅肩関節normal variationと関節唇損傷の判別:normal variationは前上方に多い。関節唇損傷は受賞機転により損傷を受けやすい部位が異なる(前方脱臼→前下方Bankart lesion、上方関節唇損傷SLAP lesionは後方への異常がある点が鑑別ポイント)。関節唇の辺縁や異常信号の有無に注意。

✅肘関節骨端核の出現時期:
・上腕骨小頭1-2y,橈骨頭3-5,内側上顎3-7,滑車7-9,肘頭8-10,外側上顆11-12
・CRITOEの順

✅手根骨骨格の出現時期
有頭骨から始めて円を描くように、有頭骨1ヶ月、有鉤骨2M、三角骨3歳、月状骨4y、舟状骨5y、大菱形骨・小菱形骨6y
・GH,IGF-1,甲状腺ホルモン、エストロゲン、アンドロゲンの不足やグルココルチコイドの過剰は成長障害と骨成熟の遅延を引き起こす
・GH,IGF-1,甲状腺ホルモン、エストロゲン、アンドロゲンの過剰→過度な成長と骨成熟の促進

✅尺骨が橈骨より長い→positive ulnar variance。尺骨突き上げ症候群で多い。TFCC損傷や手関節尺側部の変形性関節症性変化。
・Madelung変形:Vickers ligament。付着部である橈骨遠位部尺側のnotch形成。

✅手根骨癒合症:月状骨と三角骨の癒合が過半数

✅足の副骨:代表的なものに三角骨・外脛骨・os peroneum。症状をきたしやすいものにos subfibulareなど。
・三角骨:距骨後外側突起の後方の副骨。三角骨障害は、三角骨自体の炎症や三角骨と距骨の衝突による骨髄浮腫、脛骨と踵骨に挟まれることで発生する(後方)インピンジメント症候群
・外脛骨:舟状骨の内側後方。TypeⅡが最も多く、舟状骨と線維軟骨で連続。10-30%が有症状。
・os peroneum:踵立方関節のレベル、長腓骨筋腱内の副骨。骨折や付着している長腓骨筋腱の腱鞘炎・断裂により外側縦アーチが減弱することで症状が出現。
・os subfibulare:外果下端。前距腓靭帯断裂の頻度が高い。

✅新生児期の椎体はT1WI,T2WIで周囲筋と比較して低信号、椎体終板は高信号。7ヶ月以降、T1WIで椎体は終板軟骨と比較し高信号化、2歳頃までに全体が高信号。

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