ひとくち日記 7/21

君たちはどう生きるかを見た感想(ネタバレに当たるかもしれないので見てない人は気をつけてね)

簡潔に言うと、真っ当に生きろというメッセージを感じました。

「君たちはどう生きるか」は、1937年8月に山本有三編「日本少国民文庫」の第5巻として刊行された吉野源三郎(1899~1981)作の児童向け長編小説である。(引用)

山本有三先生は、私の地元である栃木市出身の小説家であり、日本少国民文庫は子どもに読ませたい本として編纂されたそう。

恥ずかしながら、映画の中で「君たちはどう生きるか」の1ページ目に描かれた著者を見るまで、先生の著書だとは知らなかった。(映画を見るまで情報を入れたくなかったという言い訳)

先生の名前がスクリーンに映し出されたとき、映画のタイトルも絡めて先生の著書「路傍の石」の中の名言が一気にフラッシュバックした。

「たったひとりしかいない自分を、たった一度しかない人生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」

恐らく地元の小学生であれば皆この言葉を知っているはず。詠唱させられるから。


生きるモチベが湧かねぇとか言ってる場合じゃない。何となく生きてる場合じゃない。必死に生きねば。竹のように真っ直ぐ生きられたらいいなと思いました。


映画の内容としては、SFとして想像力を掻き立てられてとても面白かったです。偏見かもだけど、最近の、とくに女性作家のアニメや漫画は主人公の心理描写が多すぎてセルフ実況みたい!と思ってるんですが(最近だと鬼滅の刃、ちょっと前だとハガレン)、ジブリ作品は多くを語らず動きでそこを表現していると思ってます。(どっちが良い悪いという話ではない)

物語序盤で言えば、

・目のキラキラ具合で人への関心が読み取れるところ、父は眞人より新しい妻に興味があること

・徴兵される人を見送る際、敬礼で女性(恐らく徴兵される人の母)の顔が完全に見えなくなることはいわゆる男尊女卑を表していること。また、その暫く後まで女性の顔が描かれない中、新しい母はハッキリと描かれており、良家の娘であることが伺えること。

・屋敷に着いて一眠りし、母の夢を見るシーンまで眞人が全く声を発さなかったのは、家事で喉がやられたのかな?とか色々想像したけど単純に心を開いていなかっただけでした。


最後のシーンの「頭の傷は悪意のしるし」的な発言は物凄く直接的で分かりやすすぎるメッセージだな〜と思いました。それこそ言葉に出さなくても良かったと思うし、言わなくても後から考えればじゅうぶん伝わる内容だったと思う。

そうまでして伝えたかったメッセージなのか、ここまで言わにゃお前らにゃ伝わらんだろという挑発なのか、どっちなんだ〜〜?!?!などと考えつつ放映が終了、観客ほぼ全員が「正直良くわからん」とザワついていたのが一番面白かったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?