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『ナガサワボンゴレ30周年』

ボンゴレを作り出して遂に30年が経ちました(多分)。まあ厳密にはいつから作り出したか定かでは無いんですが、恐らく30年前の1992年9月末ぐらい〜10月頃からだと思うので。



30年前の9月頭から、知り合いの紹介で4ヶ月間ほど恵比寿にあったイタリアンバール『ボーノ』という店でウェイターとして働いたんですが、当時正直全然イタ飯とか好きじゃなくて。まあまだまだ時代的にも「パスタ」と言うより「スパゲッティ」的なイメージの時代でしたし、確か本格的なパスタとかイタリアンとか食ったこともなかったですし。



なので最初は「毎日の賄い大丈夫かな…」って若干不安だったぐらい。でもそこのコックが単身イタリアまで行って修行もした人で腕が物凄く良くて、毎日の賄いが何食ってもめちゃくちゃ美味くて。その中でもダントツに美味かったのがボンゴレで(賄いでは滅多に出なかったけど)。余りに美味くて作り方聞いて真似して家でも作るようになったのがそもそもの始まり。その後は紆余曲折色々と自分なりに微妙にレシピを変えて今に至る的な。ディチェコの1.6mm使う様になったのもボーノで使ってたからでしたね。



ちなみに写真は恐らく30年前の賄い中の一コマ。隣に写ってるのがコックの城内さん。ボク21歳(笑)。城内さんは暴走族上がりで口が悪くて最初はもうほんとにしょっちゅう怒鳴り散らされてました。その様を終始見てた若いコックの見習いの人に辞めた後バッタリ渋谷で逢って話してたら「いや最初見た目もチャラそうだし、こんだけ怒鳴られてたら3日で辞めるな…と思ってたよ。ほんとよく耐えたよね〜。ナガサワくん根性あるよ!」と褒められたぐらい(苦笑)。でも頑張って仕事覚えて怒られなくなってからは、ボンゴレは勿論、他にも色々とレシピや作り方とか教えて貰いましたし、最初は怒られまくってかなり辛かったですけど、お陰で結果接客業の基本の部分とかも色々と教わることにもなりましたし。



ちなみに数ヶ月後にボーノを辞めて、渋谷THE ROOMのオープニングでバーチーフになる訳ですが、オープンに際して取り引きする酒屋とか店舗の備品屋とか全部城内さんに紹介して貰って(変えてなければ今も?)。ROOMのレセプションにもわざわざ来てくれましたね〜忙しくて全然話せませんでしたけど。とっくに店も無いし城内さんとはレセプション以来会ってないですけど、もし出来ることなら城内さんにボクのボンゴレ食べさせて、是非辛口の感想聞いてみたいですね~。そして城内さんと出逢ってなければ間違い無くボンゴレなんて作り始めてないので、改めてお礼を言いたいですね。いや、ボンゴレ以外でも城内さんには色々と教わったことが多いなあ。改めてほんとに超感謝です。



レシピや作り方は勿論、アサリの砂抜き1つとってもだいぶ成長しましたよ。まあなんせ30年なんで(笑)。だってその辺のイタリアンのコックでも30年ボンゴレ作り続けてる人なんて僅かでしょ?ほんとに毎回ああでもないこうでもないと自分なりに探究しながら作ってきましたし。いや未だに。そして最近またレシピを微妙に変えて今まで以上に最高に美味しくなってると思います(多分)。そんな訳でめでたくも30周年を迎えたナガサワボンゴレ、いつの日か皆さまにも食べさせいと思ってますので、1度は食べてみたいとささやく声がしても、Don't worry! 


全く期待してませんがしてくれたら喜びます。大喜びです。