妖怪「百人力」のおはなし
ひゃくにん‐りき【百人力】
1 100人分を合わせたほどの力。
2 強力な援助を得て、非常に心強く思うこと。「君が加勢してくれれば百人力だ」
むかーし昔、とまではいえない2017年のこと。
アンジュルムがROCK IN JAPANに初出演が決まり、メンバーもヲタも期待と不安が綯い交ぜになっていた時。
ある人がアンジュルムの出演日に来場する旨のツイートを、目にした。
そのある人とは。
踊るクラウザーさんという、各地のフェスに出没する名物客である。
漫画「デトロイト・メタル・シティ」の主人公“ヨハネ・クラウザーII世”の白塗り顔をマスクにして被っている御方なのだ。
それまでもロッキンやCDJなどで何度かお見掛けしており、一度DJブースでダンスバトル(?)のようになったこともあるw
私はクラウザーさんに、ぜひアンジュルム見に来てください!と宣伝。
クラウザーさんはというと「(タイテが被っている)KANA-BOONと迷ってるんですよ」とのことだった。
私は、来て頂ければ百人力です!とレスした。
そして当日、クラウザーさんはお見掛けしなかったのでKANA-BOONを見に行かれたんだろう。
というか、もうほぼほぼKANA-BOONで決まってたんだろうけど、大人の対応をしてくれたんだろうなと思う。
そして、このように他人を頼りにするようではダメだ、と。
自分が「百人力」にならなければ、と。
このロッキンを前にした、2017年の上半期には。
ホールツアー「変わるもの 変わらないもの」において、宮城・名取公演やファイナル日本武道館公演で、日取りや時間取りのスケジューリングが拙いせいもあって客入りが芳しくなかった。
それと、個人的には、当時ナヲの妊活のため約2年間ライブ活動休止していたマキシマム ザ ホルモンの活動再開ツアーの為に肉体改造していた。
充実した身体を、推しのために発揮したい。
あ、アンジュだけじゃなくハローみんなにもだよ。
と、言っても、やること自体は、これまでやってきたことと大きくは変わらない。
踊ったりやら何やらの、レベルアップをしていく。
「何やら」って何やねん、というと、例えば
私が作りました(マジ)
満潮でどこまで波が来るかとかもちゃんと考えたからね。
作った甲斐があるというものですよ。
ところで、こういう物だったり、或いはライブでのコールやペンライト祭りの先導だとかを、個別イベント等でのアピール材料にしている人は少なくない。
ところが私は全然しない。知人などにそう話すと驚かれる。
まぁ単に、個別には興味がないというのが大きいが、面と向かって「あれは私がやりました!」とアピるのもこっぱずかしい。
知る人ぞ知る、影の存在。くらいがちょうどいいし、面白い。
↑の時に宮崎由加のブログでも紹介してもらったが、その際のコメントに「妖精さんの仕業に違いない!」というのがあった。
いやいや。妖精なんてガラじゃない。
まず見てくれからして、妖精というよりは妖怪なのだ。
ある時のサンボマスターのライブで、「孤独とランデブー」というみんなで輪モッシュするのが恒例の曲があるのだが。
ちょうど私の隣になりそうな所にいた若い女子が、私を一瞥して苦い顔をした。するとそこに細身のイケメンが入ってくると、若い女子は喜んでくっついてたよ。
またある時は。
ペンライトを持ってない人に貸してあげた、という話を時々聞く。
私もそれをしようとしたら、結構全力で拒否られましてね。
妖怪がいっちょ前の人間ぶるな、って事でさぁね。
↑で書いたようにお絵描きしたり、2018年のロッキンの模様を収めた娘。のライブ映像には目立つ位置で踊りまくっているのがバッチリ映り込んでいたり、19年のロッキンではBUZZステージのDJタイムで全力で踊って「ひたちなかのアンジュルムさん」と言われたりと、時たま目撃されていた妖怪百人力も、コロナ禍には太刀打ちできず。
世を忍ぶ仮の姿となって、単なる1人のファンとして日々を過ごしていた。
そして先日、今年のロッキンのタイテが発表された。
アンジュルムが、GRASS STAGE。
かつてマキシマム ザ ホルモンがSOUND OF FORESTで初出演してから3年でGRASS STAGEに進出したのを、当時の前説で渋谷陽一は「ロック双六を駆け上がっていった」と語った。
同じSOUND OF FORESTから始まり、7年かかったけど、会場も変わったけど、ついにGRASS STAGEに双六の駒を進めた。
もう、妖怪百人力はいらないね。
こんなに大きくなったんだから。
あとは、1人のファンとして応援していくだけ。
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