【第三歩】ワタシはなぜ「ミス・サイゴン」の大阪公演まで観に行ったのか?
映画「トップガン マーヴェリック」を何度も鑑賞する人が多いらしい。
それらの人々を「追いトップガン」というらしいが、さしずめワタシは「追いミス・サイゴン」であったわけである。
とはいえ、おそらくは、ワタシよりも多くの回数を観劇した方々もいるはずだが、5回というには、決して少ない方でもないだろうと自負している。
そう…ワタシは「ミス・サイゴン」を5回観た。
前回のタイトル「ワタシはなぜ「ミス・サイゴン」を4回観に行ったのか?」ののち、ワタシは、大阪公演にも足を伸ばしたのである。
つまり、東京公演に4回行き、大阪公演1回の計5回となった。
これよりその経緯を書いておこう。
本来ならば、東京公演(8月30日18時の回)を持って、ワタシにとっての「ミス・サイゴン」は終了していた。
大阪に行くことは微塵にも考えていなかった。
だが、どうにも「ミス・サイゴン」ロスからは抜けきれそうにない日々が続いた。
できれば、もう一度観たいという思いが「大阪公演」がはじまるまでに沸々とワタシの中で熟成されてしまった。
「ミス・サイゴン」に関しては、過去の音源、映像がいくつかソフト化されている。
いわゆる、サブスクでもいくつか存在する。
なかでも、ワタシが現在一番再生しているのは、次のタイトルだ。
Miss Saigon: The Definitive Live Recording (Original Cast Recording / Deluxe)
このタイトルはほぼ全編をライブ収録されているという素晴らしい内容なので、脳内で公演を再生できるのだ!!
前回も書いたように「キム=高畑充希」は今回が最後ではないか?とワタシは感じているのだが、そうすると、可能ならば、もう一度観てみたいという気持ちが湧いてきた。
そして、なんと大阪公演の大阪ローカルのTV告知では、「当日券もあり」というではないか???
ワタシの知る限りでは、東京公演では当日券はなかったと思う。
その大阪公演でも「当日券」は取るのがたいへんではないかと思われた。
大阪公演の劇場「梅田芸術劇場」のチケット案内によれば、公演日の前日午前10時に「当日券の整理券」をネットのみで販売するという。
しかもこれは、必ずしも座席を確保できる券ではないとのこと。
「キム=高畑充希」の日程を調べ、9月9日18時分、9月12日13時分をそれぞれ前日午前10時にPCの前に鎮座し、超速でチケットぴあサイトで申し込むが、案の定、サイトに繋がりにくくなるなどあり、5分以内に売り切れとなった。
そして、9月13日18時分の回を前日の10時に同様に申し込み作業をしたところ、なぜかスムーズにネットが繋がり続け、なぜか「申込完了」してしまった!
当日整理券を取ってしまった。。。
この時点では、この整理券が手に入らなければ、大阪行きは諦めようと考えていた。
チケット転売サイトでは、いくつか手に入れられそうな価格の券も販売されていたのだが、やや気が引けた。
現実的に確実に公演を観るならば、転売サイトでのチケット方がよい。
しかし、当日整理券でも全く観られないということはないのではないか?という勝手な思い込みで、正規の当日券購入の方を考えた。
運がなければ、今回は諦めようという気持ちもあった。
しかし、運があったというわけだ。
大阪行きが決まったところで、急いで新幹線のチケット購入、および宿泊先の部屋を予約した。
大阪で演劇の公演を観ることははじめてである。
ワタシの中では、客の反応が大阪では東京都若干異なるのではないかという興味があった。
それが、チケット購入へ背中を押した理由でもあった。
また、高畑充希自身の故郷にて演ずる「キム」も大阪ではやや異なるのではないかという気もした。
チケット購入後、大阪に行くまでの数日の間かと思うが、高畑充希が梅田芸術劇場について語るウェブ上の記事を発見した。
この記事内にあるように「梅田芸術劇場」には、高畑充希自身にとって特別な場所のようだ。
これまでに何度も「梅田芸術劇場」では上演されているとのことで、わずか数ヶ月前の「奇跡の人」もここで上演されている。
しかし、「ミス・サイゴン」はこれが最初で最後かもしれない・・・。
そう考えれば、大阪公演に立ち会うことは意義がある・・・そう自分に言い聞かせ、大阪へ向かったのだった。
ワタシにとって、大阪は父親の故郷ではあるが、過去にそう何度も来ていない。
だが、昨年、墓参のために久しぶりに訪れていた。
新大阪駅も昨年来たときは右往左往したが、今回は、なぜかスムーズに移動できた。
そして、昨年は見つけられなかった地下街に食堂街を発見、何か食べようと各店を物色したところ、カウンターのみの小さな洋食屋の前のメニュー看板に驚いた。
なんと念願の「トルコライス」と書いてあったからだ。
「トルコライス」といえば、ワタシが高畑充希ファンになったきっかけでもある「忘却のサチコ」の連ドラになる前の正月スペシャルドラマにて登場したメニューである。
そのボリューミーなメニューをどこかで食べてみたいと思いつつ、それほどメジャーな食べ物でもなさそうで、結局食べる機会を逃していた。
こうして、大阪にて「トルコライス」に出会えたのは、何かの縁。
もちろん、ここで、昼食となった。
注文して出てきた「トルコライス」は「忘却のサチコ」での「トルコライス」とはやや違い、それほど量は多くなかった。
しかし、ナポリタンとピラフとカツが一皿に乗っている様は、たいへんゴージャス。
味は、見た目よりもさっぱりしていて、おいしかった。
改めて「新大阪駅 トルコライス」と検索してみると、「グリル洋食サシャ」という店だったようだ。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270301/27081049/
その日、大阪は東京よりも暑かった。
宿を取った最寄り駅の地下鉄谷町4丁目駅は、大阪城へもすぐ近くだったので、公演前の時間に少し立ち寄ろうかと考えたのだが、暑すぎて行く気にならなかった。
宿に荷物を置き、しばらく休憩ののち梅田芸術劇場へ向かった。
整理券には「17時までに梅田芸術劇場チケット売り場前に集合」と記載されていた。
16時30分には「梅田芸術劇場」へ到着したが、人はまばらであった。
平日ということもあるだろう。
17時になり、劇場担当者から案内され、整理番号順に整列した。
ワタシの番号は、「14番」。
後ろには、まだ、20名くらいいたように思うので、おそらくは座席はあるのではないかと推察した。
しばらくして、劇場担当者が「本日はS席を12席ご用意しています。その後は、キャンセル待ちとなります」というような説明があった。
12席というが、ワタシの番号は14番。。。
整列したときの呼び出しで、何人か不在がいたように思うが、整列後に来た人もいたので、実際はどうであったか?
間もなくチケット販売が開始されたが、前の人が手続きしている間に、担当者に尋ねると「大丈夫です」という返事。
まずは、ホッとした。
わざわざ、埼玉から来たのだから・・・。
ワタシより、後ろの方々がどうなったかはわからないが、きっとどこかで観劇できていたと信じたい。
ということで、なんとか大阪公演の劇場内に入ることができた。
S席ということだが、1階席の最後方、ミキサー席の直前という位置であり、それほど良い席とは言い難い。
だが、ワタシは席種は問わず、どんな場所でも構わぬと思っていたので、それほど問題ではなかった。
開演時刻が迫ってきてもやや客の入りが少なく、座席が埋まるかと心配したが、時間までには、座席はすべて埋まったようだ。
幕が上がると…「ミス・サイゴン」はあっという間なのである。
観る度に感動がある!と言いたいところだが、さすがに5回目となると、ちょっと飽きが来る。
展開は、当然読めるわけで、細部に目が行ってしまう。
ただ、「キム=高畑充希」の歌声は、何度聴いても飽きない。
正直、これからも何度でも聴ける。
高域の歌声に本当に惚れ惚れしてしまう。
これだけは、回数は関係ないのだ・・・。
演出の上で、舞台の大きさの関係だからか、セットがやや異なった他は、東京公演も大阪公演も違ったところはほとんどない。
観客の反応も、東京とほとんど変わりなく、「キム=高畑充希」も別に大阪だからといって特に変わりはなかった。
故郷に錦を飾るとはこのこと。
念願の「ミス・サイゴン」に出演し、故郷でゆかりのある舞台で演ずるというのはどういう心境なのだろう?
単純に多少は恥ずかしさとかはないのだろうか?
そんな、ひとりの観客の邪念を微塵にも感じさせない堂々とした「キム」が舞台にいた。
3時間はあっという間に過ぎた。
やはり、5回目も大満足だった。
結局、ワタシはほとんど「ミス・サイゴン」という病に感染してしまった。
または、中毒になってしまったのだ。
一度観ると、また次観たくなってしまう・・・。
これが本当の最後になるだろうから、今後は、過去の音源などで、楽しむしかない。
もちろん、脳内で「キム=高畑充希」にしなければならないのだが・・・。
翌日、午前の新幹線で帰途についた。
自営業で、時間は比較的自由になるわけだが、そう休んでいられるほど安泰でもない。
というように、これまで、前項を含め3回に渡って「ミス・サイゴン」について書いた。
次回は、今年2022年1月−3月期のドラマ「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」について書きたいと考えている。
思い起こせば、今年の高畑充希は、このドラマではじまったわけで、その後、エッセイ集の出版ののち、舞台「奇跡の人」を経て、「ミス・サイゴン」に至った。
怒涛の10ヶ月間であり、ファンとしても付いていくのに必死であった。
(「奇跡の人」などはいきなりライブ配信することになり、予定を調整するのに苦労した)
おそらく、来年1月の舞台「宝飾時計」の稽古開始までは、少々休暇するのではないかと思う。
濃密な約10ヶ月を経て、ゆっくり休んでいただきたい。
その間に、ワタシは過去の総括をこの場で進めたいものだ。
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