鍵。アメ

「なんでソラはアメのこと信じたの?」
「んー?なんでって?家族だから。」
「え?」
「家族だから。家族を信じるのに理由が必要?」

私は何で 信じてもらってるって信じたんだっけ。

『アイツはずっとアメを信じるって言ってた。ブレなかった。だから信じていいんじゃないか。』

ツキの意見を聞いた。
そうか、って納得した。

でもそれだけじゃない気がする。

思い返した。

理由が必要ないことって何だろう。

この関係性に理由がそもそも無いんじゃないか。 愛に理由が必要だろうか。 信じていることに理由が必要か?

人は良くも悪くも変わっていく。変わり続ける。
私は留まりたかった。でも今頑張ってジタバタしてる。少しずつだけど動こうとしてる。
実際に動いちゃいる。微々たるもの。微々たるものだけどツキはそれをキチンと見ていてくれている。きっとソラも陽やみんなに対して。

それでも思うようになれなくて悔しくて痛くて嫌で嫌で涙が出るって。

陽はよく抱きしめてくれる。荒れ狂う波が嫌でも落ち着く。

ソラに言われた。「陽の頭を撫でてあげて。素直じゃないけど、本当は甘えたいから。お姉ちゃんでいてあげて」って。

言われた事があれ。「アメの世界はツキだけじゃない」って。
理解不能だった。でも、今ならちょっとわかる気がする。

陽たちが押し付けた嫌な感情。
きっと私も陽たちに押し付けていた。
現実で生きること、やらなきゃいけないこと。お互いがお互いに強要していた。

お互いに思っていたより中身が空っぽだって事。今までの人生で本当は嫌だって言いたいことが沢山あったよね。信じたいこと。やりたいことが沢山あった。
アメもあったはず、あったはずなのに。


ツキもソラも本来なら好きになる“タイプ”ですらないんだと思う私達。
でも二人とも私達を本当に愛している。
それがどんなに理解されないものでもネジ切れていても。愛なんだ。

陽が無理してる。どう考えても無理してる。
アメが助けたい。本当は泣かせてあげたい。許してあげてほしい。大丈夫っていいたい。
頭だって撫で回したい。

お姉ちゃんって甘えさせてあげたい。
陽ひとりでやろうとしないで、確かに陽にしかできないこともあるよ。でもあんまり自分を追い詰めないで。

大人になりたい。なりたい。
切実になりたい。きっとここにいるみんな小さな子供だ。ツキもソラも小さな子供だ。
みんな子供。満たされない何かがずっとある。

ずっと何かわからない。わかっても受けとめきれない。だからわからない。

生きづらい、信じられない、疲れた、楽しくない、やらなきゃいけない、誰も代わりがいない、助かりたい、休みたい、投げ出したい、でも希望を持ってしまう、もしかしたらを期待しちゃう、笑えなくなってきた、思うように生きられない、苦しさに飲まれる。

やめていいならやめてる。
でもやめてないから、やめきれない自分がいる。

愛してる人がいて、また明日っていうから。
幸せになれるって信じてる私たちがいるから。
どんな事してでも守るって言ってる彼らがいるから。

私達多分あきらめない。

ツキと一緒にいたい。
もう意味分からないくらい幸せにしたい。
笑顔にしたい。弱くていいっていいたい。
もう攻撃してくる人はいないっていいたい。

陽もきっと同じような気持ち。
気持ちだけは負けない。


アメはお姉ちゃんになりたい。
家族になりたい。一緒にいたい。
陽が甘えられるような存在になりたい。
みんなが甘えられるような人になりたい。


困ってる人がいたら
自分の話をして、こうだったああだったって。
でもここまでこれたっていいたい。


ツキと出会う前にアメ、ソラと話した。
みんなが幸せそうだった。
何が起きてるか知りたかったかもしれない。
ソラに心のシャッター閉じるの秒速だったけどさ笑

理由なんてないよ!家族だから!ね!

無駄にしないし、夢より素敵で最高な現実にしてみせる。なんか、多分いっぱい失敗しまくるけど、多分めっちゃブチ切れさせるけど。

でも、無駄にしないから!!本当に!!!
久しぶりにイライラしてきた!自分に!笑

アメ

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