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読んでよかった本10選2023


NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか?

採用や人事評価に関して悩まされた経験がある人は下巻だけでも読んだほうがいいと思った一冊。別途まとめを書こうとして下書きが塩漬けされている…

ノイズ とは「理論的には常に同一であるべき判断に、不可避的に入り込む好ましくないばらつき」と定義されている。
本書を通してよく槍玉に挙げられているのが裁判官が量刑を決める判断で、非常にばらつきが多く、いわば「裁判官ガチャ」化 (意訳) しており、そのばらつきは容認できる範囲を超えていると述べている。
このノイズが様々なプロフェッショナルがいるであろう領域に存在しており、本来ブレるべきでない判断がブレブレであるという。

脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論

著者がITエンジニアのバックグラウンドがあるので、エンジニア読んで親和性あるのではないかと思う。三部は若干ポエム感を感じたので、読むのは一部と二部だけでもよいかも。
個人的にはヒトの目、驚異の進化に書かれていたことって割と外してないんだな感とか、火星の人類学者の目の症例も脳がそうなってるんだとそうだよね、と思うことがあったり。

母という呪縛 娘という牢獄

滋賀医科大学生母親殺害事件をインタビューをもとに構成したノンフィクション。誰しもが肉親や親しい人間にいわば「呪い」を大なり小なりかけられて生きていると思うが、その最たるものだと思った。生きてる人間がいちばんこわい

言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか

オノマトペは馬鹿にできないぞ、という話。こっちは〈脳と文明〉の暗号: 言語と音楽、驚異の起源を思い出して、身体感覚に近い音ってやっぱ言語のベースなんだろうなと。
ゆる言語学ラジオのオノマトペ回を後で聞いたら補完できました。

体癖

ゲームさんぽのデトロイトに出てる名越先生がしばしば言及するので気になって読んだ本。「体癖」でググるとよくある性格診断みたいな微妙なのが引っかかるものの、本来的には経験則と中医学のような話。鵜呑みにするのは違うと思うけど自分の身体と心の関係性を見つめ直すきっかけにはいいんでは。

ピープルウエア 第3版

モダンな組織論も良いけど、古典も読もうねという気持ちにさせられた。フルリモートみたいな働き方はさすがに想定されていないけど、人間が組織を作って開発を進めている限りは考え方としては今でも変わらず通用する話が多かった。

法治の獣・オーラリメイカー

短編だけど同じ世界観を共有しているやつ。
思考実験のような作品が多くて個人的にはとても好きなSFでした。
法治の獣を先に読んだかつ法治の獣の方が好き。

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語

自分は普段裸眼なのもあり、オンデーズ(OWNDAYS)というメガネ屋さんを認識すらしていなかったのだけど、会社の人が好きな本として挙げていたので読んでみたノンフィクション。純粋に読み物として面白かった。
結果としてうまくいったから良かったのであり再現性はないのでは?という気はするけれど、HowTo本ではないし、行動力・決断力に関しては素直に尊敬できる。
あと、販売であれSaaSであれ何事も国内で地盤固めてから海外進出するものかな、と漠然と思っていたけどそれは必ずしも最適手ではなさそうなことを知れた気がする。

税金で買った本

ゆる言語学ラジオのPR回を聞いてホイホイ買ってしまった。昔めっちゃ図書館連れて行ってもらってたなあ~とか、図書館で働きたいとか思ってたなあ~とかが思い出されて個人的にとてもエモかったです。

雑感

ブクログの記録を見ると、読んだ冊数的にはここ数年70ちょいだったのが今年は50に落ちてしまったけど、一度読んだ本の読み直しをしたりとかボリューミーなのを読んでた、ということにしたい。あとは結構podcastを聴く比重が増えたりもした気がする。
相変わらず読んだあとにまとめとかふりかえりをやったりしないので今年は軽くでいいので温度感が高いうちに個人メモにでもまとめていきたい。

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