ミリしらでムビナナみてから沼ったのでその勢いで書いただけの覚書

※ネタバレ含みます。
※全て個人の感想です。
※比較のために他のコンテンツを引き合いに出すことがありますが貶める意図は一切ありません。全てのクリエイター・制作関係者をリスペクトします。

劇場版アイドリッシュセブン Live 4 bit BEYOND THE PERIOD、通称ムビナナ。アイドル系コンテンツに対してなんとなく斜に構えてた私は、会社の人との何気ないやりとりのなかで急激に興味を持ち、その日(忘れもしない6月2日、台風の日である)に速攻でその日の最終の回を見に行った。

映画鑑賞後、案の定どハマりしてしまった。
アイドルコンテンツに対して斜に構えてる人間がハマるなんて、映画はよっぽどストーリーが良かったのか?いや、ムビナナはライブ映画なのである。

そもそもファンでもないのに、ストーリーも曲も一切知らない状態で突然ライブ映画をみても楽しめるのだろうかと、チケットを予約した時に少し心配していた。なので自分でもここまでハマったことに驚きを隠せない

映画を観た後、即U-NEXTを契約しアニメを全話一気見。ありなっちのRe:valeとTRIGGER、山田のこし氏のアイナナの漫画を全て読破。ゲームも始めたので現在世に出ている最新のストーリーに追いつかんとしている。

なぜ、アイナナについて何も知らない私が、
映画をみただけで急に沼に落ちてしまったのだろうか。自分でも不思議で仕方なかったので、言語化しておきたいと思いこうして勢いに任せて文章を書いている。なんかおんなじこと何回も言ってるな。まぁいいや。


劇場版では、アイナナの世界に出てくる4グループ(アイドリッシュ7、TRIGGER、ZOOL(どうやって正しい文字出すんやろう)、Re:valeが合同で1つのコンセプトにそって作り上げたライブが上映される。
他のアイドル系二次元コンテンツでも最近ライブ仕立ての映画をやってたらしいのを観測してたが、広告でみてもさほど興味が持てなかった。


じゃあなぜ映画をみにいこう!となったかというと、圧倒的に映像が美しかった。
会社の人と話したあと、流石に何もみずに映画を見るのはちょっと……と思い、YouTubeで映画のトレーラーを見た。30秒くらいの長さだったと思う。
各グループのライブ模様をダイジェストにされたよくある体裁のものだ。
ただその切り取られた僅かな時間でもキャラクターが本当に生きて動いているように思え、ぐっと興味を惹かれた。

「こんなの見てしまったら期待せざるを得ん……!」
あらすじもキャラもろくに知らず、ただ保志総一朗氏がcvのキャラがいるという情報だけを掴み、雨降りしきる台風の中、まさかの初見応援上映に向かった。(完全に衝動に身を任せた行動だった)


何度もいうが、映画、マジでいい。
何がいいかと言うと、まずキャラが文字通り「生きてる」ことだ。本当に命があるように表現がされていると感じた。
リアルなダンスを表現するためにモーションキャプチャ使って表現するのは割と多いと思う。
ただそこで提示されるアニメともリアルともつかないぎこちない表現が私は結構苦手だ。

これが、ダンスなどのハードな動きが前提となるアイドル系コンテンツを嗜んでみたい私の前に立ちはだかる大きなハードルの1つだ(貶めの意味は一切ない。きっと1番拘りたくて、でもいろんな制約の中で苦しみながら生み出してるのはクリエイターのみなさんなのだ)。

が、ムビナナはそのぎこちなさをほとんど感じさせなかった。これ本当すごい。まじで感激した。


アニメのキャラに対して「あ、この子ダンス上手だ」という感想はライブ映像を見ただけでは本来持ち難いはず。
なぜなら、本当に生きて踊っているわけではないし、アニメというファンタジーの中ではどんなキャラも設定とアニメ制作会社の手によって「上手にダンスが踊れる」からだ。
なので、本来は持ち難い感想のはずなんだが、キャラの動きの表現が凄すぎて「ZOOLの巳波ちゃんはダンスキレッキレで上手だな」「Re:valeの2人はなんかダンスや動きが洗練されてるな」みたいなことを、設定もなんも知らずに初見で思えたわけだ。
3次元のアイドルグループやパフォーマーに対して誰がダンス上手いとかは素人目にも感じられるけど、2次元のキャラクターにそう感じさせられる技術というのはすごいなとただただ感動した。元の動きを担当されてるダンサーさんにも感謝…。


次にカメラワークが良い。
キャラの動きをかなりリアルに再現しているので、本物のライブ映像みたいなカメラワークをしてもめちゃめちゃにいい。映える。
というか、ライブ中にモニターで映し出されるアレみたいな臨場感があった。というかそういうカメラワークだったな??
会場の後ろの方にいるけど、モニターでウン10メートル先のアイドルたちを見てる、みたいな気持ちなった。

特に、各グループが新曲をそれぞれ1曲ずつ披露するターンで、アイナナのメンバーたちがステージに集まっていくところは何度見ても涙がでる。
一人一人にスポットライトが当てられて走っていくシーン、ファンの子たちに手を振りながら通路を駆け抜けていくシーンは、本当に見応えがあった。彼ら実は日本のどこかに実在するアイドルなのでは?と感じたレベルである。

映画のパンフレットにあった製作陣のインタビューで、ライブパフォーマンスやカメラワークはかなり研究したとあったので(たしか)、とても腑に落ちた。繊細な表現は圧倒的な研究の積み重ねの上に成り立ってるんだなと、ここでも感動した。ありがとう、全てのクリエイターたち。

そしてなんといっても、ひとりひとりの動きにきちんと個性が光っていたところ。
例えば、同じダンスでも三月は目一杯、全身で、ステージから客席に向かって愛を伝えてる。
百は体の使い方が上手く、あんなに元気いっぱいの性格なのにどう動かせば洗練された動きに見えるかがわかってるので、Reraiseのダンスがめちゃくちゃセクシー。
ダンスをはじめ、MC中の動き、合間の会話、ファンに手を振る仕草ーー全てにキャラの人格が宿っていた。あれを前にすれば生命が宿ってるとしか言いようがない。

それぞれの動きに宿る個性プラス、ストーリーで深く関わりを持つ他グループとのメンバーの絡みが多分にあるのも胸熱大号泣ポイントだ。
陸と天だけで歌う曲があったり、合同曲(?)で同じパートを歌う凪と巳波、お前ら本当誰よりもいつも一緒だな!末永お幸せに、な百と千。昔から因縁のある大和と千。


アイナナはストーリーが完全にヒューマンドラマ。ここに出てるキャラ全員俺!?みたいな、誰しもが持ちうる弱さ・コンプレックスや悩みを各キャラが持っている。ついでに言うと、全員がプロ意識を持ってアイドルをしている、社会人必見のお仕事ドラマでもある。
こんな作品で、因縁のあるキャラ同士の絡みなどされれば大号泣必至。なんならステージに立っているだけで「みんな頑張ってるね」と言いたくなる。(だいぶ話それちゃった)


あらすじ知らないまま見に行った人(会社の同僚、私)がすごく楽しめたのだから、何も知らなくても楽しめると思う。
このnoteを読んだ人はぜひ見てきてくださいな。本当にいい映画だとおもうので、いろんな人に見てもらいたい。

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