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『やったねたえちゃん!』『対ありでした。』『僕の妻は感情がない』


『月刊コミックフラッパー』という漫画誌があります。

連載した漫画は、『神様家族』『陰からマモル!』『二十面相の娘』『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』『BRAVE10』『となりの関くん』『ヒモメン』『くまみこ』などなど。


この雑誌に、現在まともに連載している漫画は18作品ほど。
そのうち15作品は、0~2か月遅れで最新話がネットに無料公開されます。

『マガジン』が少し遅れてマガポケで無料で読めるのと同じ感じ。
『コミックフラッパー』の8割は、ニコニコ静画の『ほぼほぼ週刊フラッパー』や、COMIC WALKERの「フラッパー」で読めます。
(『このヒーラー、めんどくさい』と『鳴かせてくれない上家さん』は、微妙に違う場所に配信されています)

※『ガールズ&パンツァー リボンの武者』『異世界の主役は我々だ!』『ヘルドクターくられの科学はすべてを解決する!!』は、最新話の配信がありません
※不定期連載の『となりの関くん』や『ヒモメン』は除外しました


なので、「少しでも早く読みたい」「あとで読み返したい」といったコダワリがなければ、『フラッパー』を買う意味は薄いです。
だれが『フラッパー』を買っているのか、私にはよく分かりません。



簡単な紹介:『僕の妻は感情がない』

最近、この雑誌の新連載がいくつか、ちょっと話題になっています。

まず、2019年9月号にスタートした『僕の妻は感情がない』。

表紙つま2

中古で買った家電ロボットを好きになってしまった話です。

料理と皿洗いしかできない機能限定版の家事ロボなのですが、主人公が電子レンジを使ったら嫉妬して、自分の方が電子レンジよりも役に立つとアピールしてきたりします。

電子レンジ

面白くてハートフルな人気漫画ですが、こいつ絶対感情あると思います。

この漫画は、わりと刺さる人が多い気がします。



簡単な紹介:『やったねたえちゃん!』

それから、2019年12月号に始まった『やったねたえちゃん!』

表紙たえ2

もともとは、2007年に描かれた読切のエロ漫画でした。
親に捨てられて施設に入った子供が、伯父さんに引き取ってもらえることになって……。

たえ1

と喜ぶのですが、伯父さんは、たえちゃんを家事と性欲処理に使いたいだけだった……という鬼畜展開からの鬱エンドになります。

これがネットで有名になって、掲示板やら動画コメントやら、至るところで「やったね○○ちゃん!」「たえちゃんはやめろバカ」みたいなやりとりが行われるようになりました。

ちゆ12歳のお絵かき掲示板にも、2009年にこういう投稿をいただきました。

やったねち

更新がんばります…ごめんなさい…

有名なので、元ネタは知らないけど「やったねたえちゃん!」というコマは何かで見た……という方も多いと思います。

で、そのたえちゃんの作者が突然、一般誌で続編の連載を始めたというのが、フラッパーの『やったねたえちゃん!』です。

不朽の名作が堂々連載開始ッ!!!」と言われても、そんな一般漫画が成立するのかと心配されましたが……。

殺っt

たえちゃんが覚醒して性犯罪者たちを輪切りにし始めたのを見て、ちゆは考えるのをやめました。
シュールな世界観を楽しむサイコパスギャグ漫画として読むと面白いと、個人的には思います。

この漫画は、ちょっと人を選ぶかも知れません。



簡単な紹介:『対ありでした。』

そして、2020年2月号からスタートした『対ありでした。』

表紙たいあり2

『柚子森さん』(女子高生が女子小学生に一目惚れするクレイジー系百合漫画。第1話はこちら)の作者による、フラッパーの『ゲーミングお嬢様』です。

これについては、以前のnoteでもご紹介したのですけど、第1話のコレがインパクトありました。

くっしん

女学校を舞台に、格ゲーに狂ったお嬢様たちのクレイジーな学園生活が描かれていくのですが、これも私は大好きです。

ジャンプの『ゲーミングお嬢様』と比べて、綺麗な『ゲーミングお嬢様』と言われることもあるのですが、こちらも大概なので、どっちが黒いかと聞かれると返答に詰まります。

クセが強いですが、人気の出るポテンシャルはあると思っています。

(個人的には、いま掲載されている第9話がすごく面白かったです)



掲載順の推移

先日、お友だちとお話ししていたところ、次のようなことを聞かれました。

たえちゃんの漫画読みました。あれは人気あるのですか?

正直、そんなこと私には分からないのですが、分からないなりに、おおまかなイメージを考えてみました。

……というのが、以下の話になります。

まず、『コミックフラッパー』誌上での掲載順は、次のような推移でした。

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