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ヤンジャン新連載の「1999年にタイムスリップする漫画」の時代感覚について
サンカクヘッド先生
サンカクヘッド先生という漫画家がいます。
2013年~2017年に、ヤンジャンで『干物妹! うまるちゃん』を連載して大ブレイク。
続いて2018年から、ヤンジャンで『メイド・イン・ひっこみゅ~ず』という連載を始めました。
![](https://assets.st-note.com/img/1637934001782-eiBy2ERK1G.png)
しかし、『ひっこみゅ~ず』は、いわゆる「ヒット作の次がパッとしなかったヤツ」になってしまいました。
いちおう単行本7巻まで続いたのですが、数字的には、普通ならもっと早く打ち切られていたと思います。
作者の実績や、作者についている固定読者などで補正が入って、切るタイミングが難しくなった漫画という印象です。
私視点では、かなり往生際悪く引っ張っているように見えたのですが、結局、第75話で「第一幕完」となりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1637827633328-6tzURqmRQU.png)
連載の最終ページを見ても、
![](https://assets.st-note.com/img/1637827654728-kFV5vcePF2.png)
「しばらく休業」「そのうち再開」「まだまだプロジェクトは進行中!!」「第1幕完」「再開をお楽しみに!」
と、くどいくらい終わってないことをアピールしていました。
『ひっこみゅ~ず』とは何だったのか…
Amazonの単行本の販売ページを見ると、『ひっこみゅ~ず』は評価数からして少ないです。
って、評価の数だけでどうこう言えるものでもありませんけど。
参考程度に、時期が近い『ヤンジャン』作品で比較してみると、次のようになります。
全96話、1巻が103個、最終巻が67個:『MoMo』
全75話、1巻が22個、最終巻が9個:『ひっこみゅ~ず』
全69話、1巻が150個、最終巻が140個:『可愛そうにね、元気くん』
全64話、1巻が58個、最終巻が37個:『貧々福々ナズナさま』
~短期打ち切りの壁~
全36話、1巻が10個、最終巻が9個:『シャトルアイズ』
全33話、1巻が17個、最終巻が7個:『ジュピタリア』
全30話、1巻が14個、最終巻が6個:『彼女の野性が手に負えない』
全29話、1巻が7個、最終巻が3個:『シカバナ』
全27話、1巻が8個、最終巻が5個:『オーライ!』
全27話、1巻が3個、最終巻が3個:『シェイプシフター』
全26話、1巻が3個、最終巻が3個:『HANDS』
全24話、1巻が1個、最終巻が4個:『曝ク者!』
「それなりに続いた漫画」と「即座に打ち切られた漫画」では注目度が違って、評価の数にも差が出るのですが……。
『ひっこみゅ~ず』の数字は、打ち切り漫画寄りです。
たぶん、「前作がうまるちゃんという補正」がなければもっと減って、30週前後で打ち切られる漫画と同水準だったと思います。
※ちなみに、近い時期に始まった人気の高い漫画だと、第1巻の評価数は次のようになります。
『ジャンケットバンク』:165個
『スタンドUPスタート』:186個
『ふたりぼっちのオタサーの姫』:186個
『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』:447個
『少年のアビス』:523個
『九龍ジェネリックロマンス』:549個
『久保さんは僕を許さない』:660個
『【推しの子】』:1794個
これだけ比較してもアレですが、いちおう、400~500個以上のグループは、とりあえず成功した感じ。
そして、やはり『推しの子』がスゴイですね。
この中では『ジャンケットバンク』が際どい立場で、ちゆは応援しています。
帰ってきたサンカクヘッド先生
『ひっこみゅ~ず』の第一幕完は、2020年11月5日のことでした。
「再開をお楽しみに!」とは言われたものの、正直、「第二幕」なんてやっても売れないだろうと思われました。
そして、2021年11月4日。
1年ぶりに、サンカクヘッド先生の新連載が始まったのですが……。
![](https://assets.st-note.com/img/1637839945907-dtEGuV87FY.png)
それは、やはり『ひっこみゅ~ず』ではありませんでした。
完全新作での『ヤンジャン』復帰となります。
表紙では、「『うまるちゃん』作者最新作」というアオリで、
![](https://assets.st-note.com/img/1637839700482-bRAfC0eUbo.png)
『ひっこみゅ~ず』よ、さらばです!
1998年の謎
てことで、サンカクヘッド先生の新連載は『平成少年ダン』。
新作なので詳しく紹介するのはなるべく避けたいですが、自分の子供時代に戻る系の話です。
主人公は、「漫画家志望」のまま32歳になってしまった実質無職。
同世代の友達はマトモに就職して結婚、子供を作っています。
令和は生きづらく、思い出すのは楽しかった子供時代……。
![](https://assets.st-note.com/img/1637840346818-NtptdkhHWt.png)
と、1998年のジャンプに目を輝かせる主人公。
![](https://assets.st-note.com/img/1637840477139-BZVQHTlkH7.png)
思わず1998年のジャンプを購入して、満足そうにしています。
それから色々あって、小学生のころにタイムスリップ。
![](https://assets.st-note.com/img/1637840664008-jmCU6fsXU9.png)
気がつけば、1999年7月でした。
……って、あれほど1998年の前フリをしたのに、なぜ1999年に戻るのでしょうか?
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