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「幸福の科学」の漫画の中で地獄に堕とされたカズヒロのその後

これまでのあらすじ

「ちゆ12歳」の2009年の更新で、『マンガで見る「幸福の科学」』という本の話をしました。

このマンガについては、以前も紹介したことがあって恐れ入りますが……。

主人公はジャーナリストの男性。
仏陀を自称する教祖を『フルイデー』という雑誌で連続追及しました。

この元ネタになったのは、1991年に『フライデー』に載った「連続追及 急膨張するバブル教団『幸福の科学』大川隆法の野望」でしょう。

『フライデー』1991年8月23・30日号

その記事のライターが、早川和廣かずひろさんでした。

さて、それを元にした『マンガで見る「幸福の科学」』では、ジャーナリストのカズヒロが死んで地獄に堕ちます。

多くの宗教では、「教えを謗る罪」は重罪らしいです。
(ただの悪事ではなく、それを聞いた大勢の人たちを「真実の教え」から遠ざけたという扱いになるので)

『ヘルメス・エンゼルズ』の最新号でも、ダーウィンは神様の教えに反する考えを広めた思想犯だから無間地獄と教えられています。

『ヘルメス・エンゼルズ』2023年6月号

もちろん、カズヒロが『フルイデー』に書いた記事も、多くの読者を惑わせて、「幸福の科学」の布教活動を妨げる重罪だったのでした。

そうして、カズヒロは大阿鼻叫喚だいあびきょうかん地獄へ。
そこでは「ありとあらゆる地獄の苦しみがあり、千年以上も出てくることができない」のです。

と、この漫画は『蓮華伝説アスラ』『明王伝レイ』の菊池としを先生が描いたもので、地獄の描写が怖すぎでした。

 

「トラウママンガ」

この漫画、「正しい宗教に反するとこうなる」という本当の話として子供の頃に読むと、トラウマものだったらしいです。

大川隆法総裁の長男の宏洋さんも、「初期信者の方なら誰もが知ってるこのトラウママンガ」と仰っていました。

 

私見

以前の記事にも書いたのですが、この件については早川カズヒロさんもアレだったと思っております。

 

■フライデーの記事

早川さんは『フライデー』で、宗教団体「GLA」の元幹部だという石原常次さんという人物に取材。

「彼(大川隆法)がまだ、商社にいるころでした。ぼくのところに、ノイローゼの相談にきました。『(中略)自分にはキツネが入っている。どうしたらいいでしょうか』と。分裂症気味で、完全に鬱病状態でした

「ぼくが見たところ、大川さんには相当な“魔王”がついていますよ

『フライデー』1991年8月23・30日号

……というコメントを掲載しました。

 

■『サンデー毎日』の取材

石原常次さんは、記事が問題になった後、ノイローゼの相談に来た人物の正体について、次のように説明していたようです。

  • 幸福の科学に対しては「大川さんでないことは確実」

  • 早川和廣さんに対しては「同一人物かどうか証拠がない」

それを『サンデー毎日』では、次のようにまとめていました。

「石原さんの証言は極めてあいまいであり、相手によって、その内容が変わる
「石原さんのあいまいな証言を、そのまま引用した早川さんの責任も免れないだろう。まして、『GAL元幹部』という肩書は、完全な間違いであった」

『サンデー毎日』1991年9月22日号

 

■とにかく

石原常次さんの話が、信頼性の低い証言だったことは確かです。

『マンガ 希望の革命』(幸福の科学出版)

たぶん、大川隆法総裁にとっても、本当にマスコミが事実無根の言いがかりをつけてきたという認識だったのかな……と思っています。

大川主宰「あの人(石原常次さん)には、明らかに一度も会ったことがない」

『サンデー毎日』1991年10月20日号

そこから結局、「幸福の科学」側の行き過ぎた抗議活動が問題の中心になるわけですが……。

その騒動の発端になったのは、カズヒロさんが変な証言を載せたことだったのでした。

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