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『少年ビックリマンクラブ』の思い出

ビックリマンになってみた

2003年、『ネットランナー』という雑誌で、「ネットキャラのトレーディングカード」みたいな付録がランダム封入されました。

このカードのイラストを担当してくださったのが、グリーンハウスの米澤さんと兵藤さん。
その筋では、ビックリマンシールのイラストを担当したことで有名な方たちです。

ロッテの依頼を受けるお2人(『コロコロ創刊伝説』4巻)

てことで、「自分のビックリマン風のイラストをご本人に描いてもらう」という、わりとオタクの夢みたいなヤツが叶ったのがこちらでした。

ヘッドです!

(このときの『ネットランナー』ではレアカードの封入率の低さがヒドかったようで、ご迷惑をおかけしておりましたら申し訳ありません)

 

『少年ビックリマンクラブ』紹介

その号の『ネットランナー』では、私の連載もビックリマンの話を書きました。
無縁ゾーンとか聖梵ミロクとかについて語る自信がなかったので、ビックリマンを題材にした漫画の話をしました)

てことで、ここから、そのときの文章を再掲載してみます。
(2003年6月の『ネットランナー』)

 

人気ホビーは漫画になる

1980年代、子供たちの間で「ビックリマンチョコ」というお菓子のオマケシールが大流行しました。

それがあまりに人気なので、「ロッテ」のかわりに「ロッチ」と印されたニセモノが出回るほどでした。

『コロコロ創刊伝説』4巻

そんなブームの中で、当時の『コロコロコミック』にも、ビックリマンシールを収集する子供たちが主人公の漫画が連載されました。

その名を『少年ビックリマンクラブ』といいます。

全3巻

 

世界の中心

ベイブレードの漫画の中では、ベイブレードの世界大会がサッカーのワールドカップ並みの注目度で開催されます。
それと同じように、『少年ビックリマンクラブ』の中では、世界がビックリマンを中心に動いていました。

たとえば、単なる脇役の不良でさえ、チェーンを振り回しながら「金もってこい、さもねえとこのシールやぶいてやるぜ」とカツアゲします。

隣町のデブ小学生も、ビックリマンのキャラクターに憧れるあまり、肩に鍋や扇風機を担いだ全身網タイツのコスプレファッションで生活していました。

日常会話にもビックリマン用語が頻出して、

螺旋階段を見れば、「うわ、螺エリアだ!」
鍾乳洞に入れば、「天地さかさま次界だぜ」
デブの不良と戦う時には、「うわっ、超魔獣だ」

といった具合でした。

 

やはりビックリマン‥‥!! ビックリマンは全てを解決する‥‥!!

そして、少年ビックリマンクラブの手にかかれば、この世のあらゆる問題はビックリマンで解決可能です。

まず、戦闘の際には、ビックリマンシールを敵に投げつけて攻撃。
さらに、宙に舞わせたシールの美しさで敵を感動させたり、キラキラシールで光を反射して敵の目をくらませたり、シールを万能の凶器としてフル活用します。

それから、緊急時にも役立つビックリマン。
濡れたシールを体中に貼れば、火事場に飛び込む消防服になります。

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