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アレはとっくにウイリーだぜ! 立原あゆみ先生の『ぼくはウイリー!』が待望の電子書籍化!!

前置き

立原あゆみ先生は、1970年にデビューした漫画家です。

1970年代は、主に少女・女性漫画で活躍。

少女漫画誌『ひとみ』で1979年ごろ連載

1980年代からは、少年・青年漫画で描くことが増えました。
特に、週刊少年チャンピオンで連載したヤクザ漫画『本気(マジ)!』は有名です。

少年漫画誌『チャンピオン』で1986~1996年に連載

さらに、現在でも『本気! 終章 火薬』を連載中。

青年漫画誌『ヤングチャンピオン』にて2020年から連載中

これを連載しながら、現在75歳です。

 

『ぼくはウイリー!』

そんな立原あゆみ先生が、『本気!』の前に『週刊少年チャンピオン』で連載していた漫画が『ぼくはウイリー!』でした。

 

※時系列

  • 『週刊少年チャンピオン』1985年24号:『ぼくはウイリー!』連載開始

  • 『週刊少年チャンピオン』1986年22号:『ぼくはウイリー!』最終回

  • 『週刊少年チャンピオン』1986年38号:『本気!』連載開始

 

「アレはとっくに ウイリーだぜ」

『ぼくはウイリー!』の単行本第1巻の表紙は、こんな感じです。

ウイリーとは、バイクの前輪を浮かせて走る技術。
表紙にもバイクが描かれていて、バイク漫画であることは一目瞭然……などと思ったら違います。

実は、この漫画の「ウイリー」という言葉は、主におちんちんの勃起の比喩なのです。

第1話の冒頭から、ナンパした女の子の部屋に招かれて「アレはとっくに ウイリーだぜ」と、股間のバイクが70~80度にウイリーする主人公。

その後も、「立ちました」「わっ ウイリー!」

『週刊少年チャンピオン』1986年9号

と、コマに重なるバイクで角度が表現されたりします。

さらに、早漏の暴発は「ウイリーがクラッシュ」と表現。

それから、少女漫画風に「なんかせつなくて悲しい… 一瞬見た わたしのまぼろしのおちんちん……」などとポエムすると同時に、

おちんちんのメタファーとしてバイクを見つめている、そんな漫画が『ぼくはウイリー!』です。

 

電子書籍発売!

それが長いこと電子化されていなかったのですが、本日、ついに電子版が発売されました。

これでKindleでもウイリーだぜ!

 

・2022年5月19日、『週刊少年チャンピオン』連載の立原あゆみ作品で電子化されてなかった『ぼくはウイリー!』『Am a Boy』『不良レポート』が各電書ストアで発売されました。

・立原あゆみ作品はけっこう電子化されているのですが、まだ十分ではなく、『ふたりの回転木馬』『あばよ白書』などの代表作も電子書籍が出てなかったりします。

・サブスクだと、ゴラクで連載した『弱虫(チンピラ)』は、全30巻が Kindle Unlimited で読めます

てことで、今日言いたかったことは以上です。

電子版が発売されたばかりの漫画について、あまり詳しい内容を紹介したくないですし……。
もしもウイリーに興味を持ったら、実際に読んでみてほしいです。

 

と、それで終わるのもアレなので、以下、オマケ程度に「電子版の感想」「内容の紹介をもう少し」「内容がつながっている別作品の話」を書いておきます。

※この先、『ぼくはウイリー!』のテーマや展開や小ネタに関する多少のネタバレを含む記事になります。立原あゆみ先生の『す~ぱ~・アスパラガス』という漫画の内容にも少し触れます。

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