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さよなら、モバマス…。アイドルマスターの思い出

モバマスがサ終

2011年から続いていたソシャゲ『アイドルマスター シンデレラガールズ』が、サ終するそうです。

これを受けて、電撃オンラインが痛恨の誤報。

たとえるなら、「PS3の生産終了」が発表されたのに「PS5が生産終了になった」と報じてしまったようなものでしょうか。
「電撃オンライン」のような媒体としては、かなりのやらかしです。

とはいえ、プレイヤーでもなければ、『アイドルマスターシンデレラガールズ』と『アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ』の区別がつかないのは、無理のないところ。

てことで、今日はその辺の話をしてみようと思います。

…………と思ったのですが、よく考えたら、その話は前にしたことがありました。
なので、以前雑誌に書いた文章の再掲載をさせていただきます。

以下は、2017年2月の『二次元ドリームマガジン』に書いたものです。
(当時は『スーパーマリオラン』が出たころで、その話を前置きにしています)

スーパーマリオラン

先日、任天堂が新作スマホゲーム『スーパーマリオラン』をスタート。
それについて、32か国で出版されている世界的経済誌『フォーブス』のウェブサイトが、「マリオランは高すぎる」という記事を出しました。

その記事では、いとこの少年(『ポケモンGO』の大ファンだけど『ポケモンGO』に課金したことはない)に聞いたところ、「絶対に10ドルは払わない」と断言された……などの実体験を紹介。

「スマホゲームで10ドルというのは、前代未聞の高さ
「買い切り10ドルは業界の常識からかけ離れている
「多くのプレーヤーが任天堂に騙されたと感じているのが実情なのだ
「フォーブス記者も怒り爆発

……という感じで、『マリオラン』はフリーミアム型(基本無料で、追加機能を課金する形)にすべきだったという主張でした。

しかし、私のソシャゲに狂わされた金銭感覚では、むしろ「買い切り10ドル」は良心的に感じてしまいます。
任天堂がフリーミアム型で射幸心を煽れば、もっとユーザーから搾取できたという気がしてなりません。

てことで、今日は『アイドルマスター』というゲームの歴史と課金について紹介してみます。

 

Xbox版のDLC

一番最初の『アイマス』は、2005年に登場したアーケード版でした。
なんかゲーセンで遊ぶギャルゲということで、当時としてはキワモノあつかいでした。

それを家庭用に移植したXBox版が、2007年に発売。
3Dモデルのライブシーンが秀逸で、その動画がニコニコに投稿されて流行りまくったことで、『アイマス』の人気は爆発的に上がりました。

このXBox版では、基本パッケージに含まれない追加の衣装やアクセサリが、DLC(ダウンロードコンテンツ)で売られました。
7480円のソフトとは別に、衣装に課金することで、好きなキャラをスク水&おしゃぶり&よだれかけといった姿で踊らせることができるのです。

おしゃぶりは300円、スク水は1800円……と、フルで揃えるには7万円くらいかかります。
その売上は3億に達したそうです。

 

ポチポチゲーのコンプガチャ

そうして、2011年に『アイドルマスター2』が発売されて、全26話のテレビアニメが放送。
「アイマス」がビッグコンテンツとなっていたところに、『アイドルマスター シンデレラガールズ』というソシャゲ版アイマスが登場しました。

ホーム画面

当時はソーシャルゲームというものが盛り上がっていく時期で、時代の追い風に乗って大成功。
2012年の『日経新聞』によれば、月に10億の売上があったそうです。

ゲームの内容としては、いちおう、好きなアイドル(のカード)を収集するのが目的となります。

※「アイドルを入手する」=「アイドルを入手できるゲーム内資産を蓄える」という意味では、資産を手段にしてアイドルの入手を目指すわけですが、システムを考えると、むしろアイドルを手段にして資産を増やすゲームとして進めるべき構造になっていたりはします。

※結局、イベントの順位をSNSで自慢して承認欲求を満たすとか、ガチャの散財をSNSで自慢して自己顕示欲を満たすとか、目的はゲーム内で完結するというより、コミュニティありきで遊ぶゲームかも知れません。

基本無料で、無課金で資産を増やすのも可能ですが……。
有料のガチャを回したり、有料のアイテムを大量に買ったりしないと、欲しいアイドルを良い感じにゲットできなかったりします。

イベント終盤、通常6000円のドリンクを3000円で購入しているところ(超お得!)

このゲームには、悪名高い「コンプガチャ」も存在しました。
2012年5月に消費者庁が「コンプガチャは違法」としたことで、すべてのソシャゲから消えたヤツです。

※コンプガチャ……「ガチャで全種コンプしたらレアカードが当たる」みたいな形式。そういう「カード合わせ」的なのは、実際よりも当たる確率が高いと消費者に錯覚させるのがダメらしいです。

2012年4月には、「コンプガチャを揃うまで回す」という動画がニコニコに投稿されました。

この動画では、1回の「コンプ」までに4万8000円ほどを散財。
2012年当時は、ひどいガチャの実例として話題になりました。

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