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ジャンプの10週打ち切り漫画『明日はつかめるか』


前置き(言い訳)

先日、某雑誌に「友情・努力・勝利」について書きました。

当初の予定では、

  • 前半:「友情・努力・勝利」の話

  • 後半:「友情・努力・勝利」をうたう『少年ジャンプ』で連載したのに、ボロクソに敗北して終わった漫画の話

……という構成にするつもりだったのですが、前半の話が長くなってしまって、後半は大幅に短縮することになりました。

てことで、その短縮した話を、ここに書かせてください。

※この記事自体は独立した内容なのですが、他所で書いたばかりの話と少しカブる話になってしまって申し訳ない……というお断りでした。

 

10週打ち切り漫画『明日はつかめるか』

背景情報

『少年ジャンプ』は、1968年に創刊しました。

学生運動で占拠された安田講堂に機動隊が突入したのが、1969年。
そんな時代柄もあって、初期の『ジャンプ』には社会派の漫画も多かったです。

たとえば、下山事件を題材にした『暗黒列島』とか、

1970年12号~14号に連載(全3週)

安保闘争を題材にした『1970たぎり』とか、

1970年19号~35号に連載(全17週)

そういう雰囲気の中、1970年48号から始まったのが『明日はつかめるか』という漫画でした。

 

作者について

『明日はつかめるか』の作者は、篠原とおる先生。

当時の担当編集曰く、

『ビッグコミック』での女囚を題材にした『さそり』の連載で話題になっていた、篠原とおるの連載を担当することになった」

西村繁男『さらば、わが青春の「少年ジャンプ」』

という感じで、青年誌で人気連載中の作家を『ジャンプ』に引っ張ってきた漫画でした。

参考:その頃の『ビッグコミック』

ビッグコミックの『さそり』と、ジャンプの『明日はつかめるか』は、同時に連載。

『週刊少年ジャンプ』1970年48号

……とのことで、「現代社会(※1970年)を生きる若者」を描こうとした漫画だったようです。

この泥だらけの地球の、嘘だらけの世界で、明日はつかめるか、みたいな。

『週刊少年ジャンプ』1970年49号

新連載の号で表紙をもらっており、期待されていた感じはします。

『週刊少年ジャンプ』1970年48号

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