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『とべ!人類』 絶版漫画のオンデマンド出版「コミックパーク」を試してみた
今月、声優の小西寛子さんが、20年ぶりのアルバムを出しました。
彼女は最近20年ほど、商業的な声優のお仕事をほとんどしていません。
現在は、新曲をデジタル配信したり、YouTubeに投稿する政治的な動画を作ったり、NHKを批判したり……といった活動をしておられます。
ご本人の公式ブログを見ると、告発のための連絡先が記載されていて、ちょっとひるみます。
プロフィールの締めも、「刑事告訴状起草~民事手続全般(仮処分~執行・差押え)迄本人自ら手続き、豊富な知識がある」です。
でも、2015年に全文英語のエントリを連投し始めたときに比べると、最近の小西さんは日本語を書いてくれるので読みやすいです。
※2014年ごろは、エントリ名を並べるだけで、
「嫌がらせ行為等による小西寛子シングル楽曲等発売中止のおしらせ。」
「名誉毀損記事削除仮処分命令決定」
「法的措置(開始)のお知らせ」
という感じの、声優公式ブログとは思えない雰囲気でした。
オンデマンド
現状、小西寛子さんが新曲をデジタル配信しても、ニュースとして取り上げられることはありません。
売り上げも少ないそうです。
デビューから26〜7年?の間、ほとんどの時間を嫌がらせ、営業妨害や中傷被害で占めており、沢山の主役をさせていただきながらも特定メディアは新曲リリースさえも未だ取り上げてもらえない中、売り上げが少なくても、勇気と優しさがあれば生きて行けることは、演じた数々のキャラクターが教えてくれた
— 小西寛子 (@HirokoKonishi) March 10, 2020
この状況で、小西さんのCDを流通に乗せるのは難しいです。
しかし、今回のアルバムは、Amazonで注文すると、いちおう物理的な円盤で届きます。
「オンデマンド」というやつで、だれかが1枚注文すると、AmazonさんがCDを1枚製造して、発送してくれます。
これなら、小西さんも在庫リスクなく円盤形態で売れるわけで、便利なシステムです。
いやいや無理されなくて良いです😊気持ちの表明にすぎないですから(笑)ただホント、意地悪されているの、業界では耳に入るのでこれしか方法がないのだけは事実なんですよ。「歌作れてよかった」「発表できる機会があってよかった」ってだけです
— 小西寛子 (@HirokoKonishi) August 27, 2020
CDで売りたかったのはさっきツイートしたけど、オリコンに反映されるからなんですけれど、少し業界に見返したかったのも本音。まあ才能が追いつかないからしょうが無いですけれど(笑)馬鹿にされた声優が、自分で音楽作って演奏してどこまでやれるかなあって。大和魂かもです
— 小西寛子 (@HirokoKonishi) August 12, 2020
そんな感じで、CD以外にも、絶版になった漫画とか、単行本が出なかった漫画とかが、オンデマンドで買えることも多くなりました。
※蛇足
「オンデマンド印刷」という言葉で、「版を作らずにデータから直接プリントする印刷技法」を指す場合があります。
(原版を作る「オフセット印刷」と比べると、少部数でも安く作れて早いけど、品質は落ちます)
なので、「オンデマンド印刷の同人誌」というのは、「読者の注文に応じて製造してくれる同人誌」という意味ではなかったりします。
コミックパーク
さて、漫画のオンデマンドをやっているところとしては、「コミックパーク」が古くからあります。
これは、講談社や小学館が関わって2002年6月に始まったもので、絶版・未単行本化の漫画の一部がオンデマンド販売されています。
実は、私はここを利用したことがなかったので、今回、ちょっと試してみようと思い立ちました。
基本的に、1冊990円(税込)。
送料が290円かかります。
(コンビニ払いや代引も対応しているので、支払い方法には困らないでしょう。私は普通にカードで注文しました)
これを、8月3日に注文。
すぐに印刷・製本されて、8月8日には私の手元に届きました。
梱包などに、問題はありません。
このプチプチの使い方とかは、Amazonで買ったときより、ヤフオクに近い雰囲気があります。
コミックパーク版比較
てことで、尾瀬あきら先生の『とべ! 人類 II』のオンデマンド版を購入しました。
手元に同じ本がなくて、『とべ! 人類 I 』との比較で、ごめんなさい。
元は1984年~1985年に、小学館の「少年ビッグコミックス」として出たものです。
(『みゆき』とか『ミュウの伝説』とか、あの辺りです)
コミックパーク版は、ペーパーバックスタイルの簡易製本。
カバーがなくて、コンビニコミックみたいな感じのもの。
ただ、コンビニコミックよりは、白くて薄い紙を使っています。
(手にとった感触としては、コンビニコミックというより、同人誌に近いかも知れません)
あと、表紙の絵を縮小して中央に入れるのは、あまり良いデザインではないような気がします。
少年向け単行本より少しだけ大きめの判型で、ちょっと薄いです。
元の本は35年前ということで、変色が激しいです。
一方、コミックパークで買ったものは出来たての新品で、真っ白です。
(とにかく「白い」という印象が強いです)
この点に魅力を感じるなら、オンデマンド版を利用すべきだと思います。
(逆に、昔作られたままの古い本が良いんじゃいという方は、普通に古本を探す方が良さそうです)
※古本を探す場合、Amazonのマケプレは、ライバル出品者がいなければ相場を無視した高値を付ける人がいて、ちょっと注意が必要です。買う前に、駿河屋の価格をチェックしたり、オークフリーでヤフオクの過去の落札価格を確かめたりすると良いかも知れません。
そんな感じで、コミックパークは「綺麗で清潔な実本で欲しい」というニーズに合うと思います。
現状、「コミックパークでしか手に入らない本」もあるので、それが欲しい本なら、使って損はないと思います。
ただ、『とべ! 人類』では特に気にならなかったのですが、コミックパークは基本的に単行本からスキャンしてデータを作っているらしくて、作品によっては、あまり綺麗に見えないケースもあるようです。
そんなこんなで、特に面白いことも言えない、普通に使ってみただけの感想でした。
『とべ! 人類』とは
以下、せっかくなので、『とべ! 人類』という漫画の話をします。
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