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くたばれ21世紀枠

2月分の更新が遅くなったので、3月22日から月末まで毎日更新中です。
まことに恐れ入るのですが、本日も、過去に雑誌に書いた記事の再掲載になってしまいました。大変申し訳ございません。

(今日は新規記事の形で更新すると申し上げていたのですが、状況を正直に申し上げますと、「書いてみたら思ったより面白くなかったけど、完全ボツにする時間的余裕もなくて、途方に暮れている」という状態です…)

そんなこんなで、まったくの門外漢の立場からの主張になってしまって恐縮ですが、昔、たまに書いていたやきうの話をさせていただきます。
(昔の「ちゆ12歳」では、一応こういう話題も対象でした)

以下は、2006年4月の『ネットランナー』に書いた文章です。


「21世紀枠」の選考会

春の甲子園には、「21世紀枠」があります。
野球の実力や実績では多少劣っていても、過疎地で頑張っている学校とか、ボランティアで地域に貢献している学校とかを甲子園に出場させる……みたいな制度です。

その2001年春の「選考会」の経緯が、主催である『毎日新聞』に詳しく載っていました。

しんぶん

(毎日新聞 2001年2月1日)

その「選考会」の経緯を読んでみると……。

まず、とりあえず「困難条件を克服している学校」から1校選ぼうということで、

廃校になることが決定している町野
地震で学校施設が倒壊した境港工
過疎なのに沖縄大会で1位だった宜野座

……の3校から、どれかを出場させることが決定。

そして、「全校生徒430人の小規模校にあって日常の基本的生活態度がしっかりし、地域への貢献度が高い点」が評価されて、宜野座高校が選ばれました。

ほかに、「震災の影響が今なお残る境港工に励ましのエールを送りたい」という意見も出たのですが……。
宜野座は以前からスポーツを通じて青少年を育てる運動をしており、野球での成果も「地域の一体感に支えられた」ということが決め手になったそうです。
(この辺、野球部に対する評価ではないのですよね)


それから、「長年にわたり学業と部活動の両立」をしてきた、「安積と桐蔭の両伝統校」のどちらかを出場させようという話になります。

そして、「両校にはほとんど差はなく、最終的に甲子園出場経験もない安積が選ばれた」とのこと。
つまり、桐蔭高校の野球部員たちは、自分たちの大正時代の先輩が甲子園で活躍していたことが理由で、ほとんど差のなかった選考を落とされたのでした。


そんなこんなで、毎日新聞社の『春の甲子園公式ガイドブック』によると、21世紀枠の候補に挙がった高校には、「もとより優劣の差などない」そうです。

そして、優劣のない中から、「野球部員のほとんどが町内の生徒という点も選考委員の共感を呼んだ」という感じの「選考」を行って、出場校を選別しているそうです。

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