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メガネキャラたちの思い出

以下の文章は、2005年の『少年愛の美学 11 THEメガネ少年』という本に書いたコラムの再掲載になります。

 

メガネとゲイ

ゲイ雑誌『バディ』の2001年1月号のアンケートを見ると、人気フェチのTOP3は「下着フェチ」「ケツフェチ」「ユニフォームフェチ」でした。

ほかに、「競パン」「わき」「スーツ」「腹筋」などの人気が高いのですが、どうやら『バディ』には、メガネフェチはほとんどいないようでした。

一方、老け専のゲイ雑誌『サムソン』を読むと、老眼の世代が中心なためか、表紙やグラビアにメガネのオジサンが頻繁に登場します。

募集欄を見ても、

  • 白髪、スリム、眼鏡に弱い私です」という53歳

  • スーツ姿で眼鏡のサラリーマンの太ったおじさんが大好きです」という22歳

といった声が珍しくなく、メガネに一定の需要があるようでした。

 

メガネと少年

さて、個人的に好きなメガネ少年といえば、『漂流教室』の我猛くんでしょうか。

この「初登場シーン」からして、

  • 体育館の壇に自力で上れなくて「だれか!!」と助けを呼んでしまうほどの運動オンチ

  • 頭脳は明晰(?)

  • コミュニケーションは苦手(内向的)

といった「メガネキャラあるある」を発揮しまくっています。

しかし、「高松さんたちがペストなら、ぼくだってペストになってもいいんだ!!」と叫んだり、これで意外に熱いハートの持ち主だったりします。

そういえば、『愛と誠』の岩清水くんなんかも、ガリ勉の運動音痴なのに、好きな女子に突然「きみのためなら死ねる!」というラブレターを送りつけるヤバい 情熱的なメガネでした。 

てな感じで、「頭が良い」と「運動オンチ」はメガネ野郎の二大アイデンティティになっております。

 

余談:岩清水くんのこと

この岩清水くん、1970年代に「きみのためなら死ねる!」のフレーズで一世を風靡した人気キャラでした。

……しかし、現在のインターネットでは、「待ってくれたまえ ことばの洪水をワッと いっきにあびせかけるのは!」の画像だけ知られている人というポジションに落ち着いております。

このシーン、『愛と誠』が大人気だった連載当時には、特に印象に残らない小さなコマだったのですが……。使い勝手がいいのか、ここだけがネットで妙に広まりました。

30年以上の時を越えて、あの岩清水くんが「ことばの洪水をワッとあびせかけるのは待ってくれたまえの人」としての余生を送ることになるとは、よもやよもやです。

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