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1974年の『中二コース』(『K・Oばあちゃん』『は~い! 出前一丁』など)

学研の学習・教養雑誌

昔、『中学○年コース』という雑誌がありました。

こんなの

たとえば、1966年の男子中学生が「ふだん読んでいる雑誌」は、次のような感じで……。

毎日新聞社『読書世論調査』(1966年6月の調査の結果)

この年だと、男子中学生の21%が『中学○年コース』を読んでいたという数字になります。
(これは最近の中学生が『ジャンプ』を読む割合よりも高く、かなりの人気雑誌でした)

 

■『中学○年コース』の誌面内容
『サンデー』『マガジン』が漫画中心なのに比べると、『中学○年コース』は、「キミにもある! 超能力」「受験生の性を考える」「この夏、ビートルズ旋風が日本を直撃!?」といった読み物が多かったです。

また、受験・勉強・定期試験対策といった記事も多いのが特色。
読者が全員同学年なので、「2年生の1学期の理科のポイント」みたいな記事を載せられるのが強みです)

漫画や小説の連載も少し載っていて、たとえば、石森章太郎先生の『赤いトナカイ』は『中学一年コース』、筒井康隆先生の『時をかける少女』も『中学三年コース』が初出でした。

しかし、みんなが「各年齢向けの総合誌」を読む時代から、それぞれが興味のある「ジャンルごとの専門誌」を読む時代へと移っていき、学年誌は衰退。『中学○年コース』は1999年に休刊しました。

 

1974年の読み物

てな感じで、今日は特に何の脈絡もなく、1974年度の『中学二年コース』の話をさせてください。

『中学二年コース』1974年4月号

1974年といえば、いまから干支が4周する前。
1960年生まれ(現在62歳)の世代が、中学時代に読んでいた雑誌です。

当時は、郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎の「新御三家」が人気で、この雑誌でも『愛の十字架』のダイナミック・ボディ・アクションが紹介されています。

1974年4月号

5番目の「歌い終わったらガックリとうなだれ、余韻にひたろう」が好きです。

そして、白い部分に自分の写真を貼れば、秀樹とのデート写真が完成。
「切りとって定期入れに入れとくとグーだネ」とのことでした。

 

バストでわかる勉強占い

それから、「新春占いスペシャル」という記事を見ると……。
「バストでわかる勉強占い」として、「バストが外側にむいている人は社交性がある」といったクソ適当なことが書かれていました。

1975年1月号

「デカパイの人は頭が悪いといわれるが、高校までは無関係。頭がニブるのは大学生になってからだ

などなど、「占い」という名のもとに、全力の偏見をまき散らしていました。

(占いの監修は、『小学館ミニレディー百科 しあわせ星うらない』 などの著者・中川穣助さんでした)

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