ゴ○○リレースを経て、ボールで殺し合う野球漫画『速球屋』
堂々新連載
メリーゴキリマス!(挨拶)
1971年の『週刊少年サンデー』に、『速球屋』という漫画がありました。
あれこれ説明するより、この扉絵を見てくださいという感じでしょうか。
「いならぶ名ゴキブリを、ごぼうぬき! たのしい、ゴキレース」とのこと。
れっきとした『週刊少年サンデー』の連載です。
余談
『シベリアの牙』や『夜明けのタテガミ』のときにも思ったのですが、1970年代の漫画になると、『ジャンプ』や『サンデー』だろうと、ネットに全然情報がないものが結構多いのですね。
この『速球屋』についても、少し検索した感じ、ネットにはほとんど情報がないようでした。
(見た目はこんなに負のインパクトがある漫画なのに……)
ただ、Webマガジン『トリアイナ』のインタビュー記事で少しだけ触れられていました。
それによると、『キン肉マン』の嶋田先生(ゆでたまごの腰痛の方)の「漫画家を目指そうとしたきっかけ」が『速球屋』だったそうです。
※その「新連載として発表された」ものが、先ほどのコレになります。
(『速球屋』は「読者の作った新連載」という、ちと特殊な企画で連載化したのが、嶋田先生の目に止まったのかなと思います)
球一登場
さて、今後の人生で1971年のサンデーを読む予定もないと思うので、ここからはネタバレ多めで紹介させていただきます。
主人公は、球一という少年。
「まるで公害にとりかこまれたような町」の長屋に住んでいます。
長屋には水道も引かれてなくて、「足立野部落」と呼ばれているところ。
母親は病気で、球一が生活費を稼いでいます。
「ガッチリやろうぜ 金もうけ」
「かあちゃん おれにまかしてね」
「袋はり きょう何枚はったやら」
と、まだ中学1年生なのに、毎日お金を稼ぐことばかり考えている球一でした。(行政なんとかして…)
いちおう「ワルガキ」という設定なのですが、いい子すぎませんか?
あと少しお金をためてかあちゃんを入院させるというのが、球一の現在の目標です。
ゴキブリレース
さて、この地域の子どもたちのあいだでは、ゴキブリレースが流行していました。
子どもたちは、このレースに金を賭けています。
70年代の世界観、いま見るとエグいですね。
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