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ジャンプの「パートカラー」とかいう、なんか赤いやつ


「パートカラー」の具体例

昔の『ジャンプ』(1983年~1996年ごろ)では、「巻頭カラー → パートカラー → 普通のページ」というのがオーソドックスな構成でした。

たとえば、『週刊少年ジャンプ』1985年8号の場合だと……。

表紙は『キャプテン翼』ですが、漫画の掲載順は『ウイングマン』『きまぐれオレンジ☆ロード』『北斗の拳』……となっています。

表紙をめくると、すぐに『ウイングマン』がスタート。

そこから何ページか、『ウイングマン』がカラーで載っています。

※4色刷り

そして、「11ページへ続く」という案内が出て……。

「興奮して11ページへ続くの忘れないで!」

広告などを挟んで、11ページからは2色刷りのページになります。

この『ウイングマン』を読み終わると、『きまぐれオレンジ☆ロード』が始まって……。

『きまぐれオレンジ☆ロード』は、14ページほど2色刷りで載っていて、15ページ目から単色に切り替わりました。

※切り替わり部分

この『きまぐれオレンジ☆ロード』のカラー部分が、『ジャンプ』では「パートカラー」と呼ばれていました。

この号の次号予告を見ると、

来週の巻頭カラーは『キャプテン翼』で、『ブラック・エンジェルズ』がパートカラーだと案内されています。

ニュアンスとしては、『花とゆめ』の「カラーつき」とかに近い感じでしょうか。

『花とゆめ』2023年3号

来週の『ブラック・エンジェルズ』は、カラー(2色刷り)の部分が付きますよ、みたいな予告になります。

※巻頭カラーが新連載でページ数が多い場合など、「パートカラー」と予告される連載がない(掲載順2番目が単色ページから始まる)ことも多いです。

 

歴史(?)みたいなこと

『ジャンプ』に限った話でもなく…

雑誌の一部のページが2色刷りなのは、ずっと前からありました。

『週刊少年マガジン』1962年1月1日号

雑誌によっては、目次に「2色刷り」とか「3色刷り」とか書かれています。

『中学二年コース』1972年10月号

この辺の歴史をさかのぼると、漫画と関係ない印刷とかの話になっていって、私の手に負えない感じで申し訳ありません。

 

「オールカラー」の登場

その辺の話は、色々とすっ飛ばしまして……。

1970年代の初めごろは、どの少年漫画誌もあまり2色刷りを使わない感じになっていました。

そいで、1974年に、『ジャンプ』は「大サービス! カラーページ強化」という企画を実施。

『週刊少年ジャンプ』1974年16号、13号

これは、毎号複数の作品を全ページ2色刷りで巻中に載せるというものでした。

そこから、巻頭カラーの作品の後に、全ページ2色刷りの漫画を複数載せる「巻頭 カラーシリーズ」というのにつながります。

『週刊少年ジャンプ』1974年30号

その後も、「ダッシュ75巻頭カラーシリーズ」「創刊7周年記念春頭カラーシリーズ」などと続いて……。

『週刊少年ジャンプ』1975年10号、33号

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