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『百合姫』の新人賞「百合姫コミック大賞」の斜め読み

この記事は4月5日深夜に更新しました。マガジンとしては「3月分の記事」のところ、更新が遅れてしまっており、大変申し訳ございません。

前置き(『百合姫』の雑な紹介)

『コミック百合姫』は、「世界で唯一の百合専門誌」です。

※商業でなければ「自主制作百合コミック誌」の『ガレット』も。

読者層は、男女比が「6:4」くらい?

『コミック百合姫』2023年7月号

百合姫の作品としては、動画工房でアニメ化した『ゆるゆり』『わたてん』が比較的有名でしょうか。

最近では、
・2023年4月から『私の百合はお仕事です!』
・2023年10月から『私の推しは悪役令嬢。』
・2024年4月から『ささやくように恋を唄う』
とアニメ化されています。

あと、しいて個人的な推しを挙げるなら……。

まあ、『百合姫』の漫画はだいたい好きですけど。

とにかくそんな感じで、百合漫画がたくさん連載している雑誌が『百合姫』です。

 

「百合姫コミック大賞」概要

その『百合姫』に、「百合姫コミック大賞」という新人賞があります。

2009年から年2回開催で、いまは31回目の募集中。

特別大賞が100万円。以下、大賞(50万円)・入賞(30万円)・佳作(10万円)・奨励賞(5万円)というシステムです。

※これは第1回から変わりませんが、初期は季刊誌のため「連載確約」のところが「レギュラー掲載確約」でした。

ただ、14年やって特別大賞(100万円)は一度も出ていません。

 

「無理だ!!」

まあ、「該当作なし」が続くのは珍しくもないです。

『ジャンプ』の赤塚賞でも、1991年~2018年まで30年近く「入選」が出なかったりしますし……。
1980年の島本和彦先生も、『サンデー』の新人賞について次のように叫んでいました。

『アオイホノオ』3巻

「百合姫コミック大賞」の場合、

この「特別大賞」っていうのが本当に特別で、「狙うのは無理だ!!」枠と思われます。

「『◯◯大賞』なのに14年やって一度も大賞が出ていない」だと人聞きが悪いかも知れませんが、「一度も特別大賞が出ていない」なら印象は悪くないというか。そういう、微妙に計算されたネーミングなのかも知れません。

 

「百合姫コミック大賞」の受賞数の変遷

第1回~第29回(2009年~2023年)の受賞数は、だいたい次の感じ。
大賞(50万円)と入選(30万円)も、途中からほぼ出なくなりました。

※23回・24回はコロナのため同時に選考・発表

大賞・入選は、第1回~第12回では11作品あったのが、第13回~第29回では1作品だけとなっております。

以前は「大賞」がレアだったのが、現在は「入選」がレアになった感じ?

賞金合計が50万になったのも、第28回が久しぶり。
どれだけ該当作ナシが続いても「最高100万円の賞」だと宣伝できるのが、こういう賞の便利なところです。

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